オーダーメイドの二つの顔
『会えない時のオーダーメイド/シャツと靴の場合』と題してholo shirts.窪田さんとのインスタライブを、一昨日の夜に配信しました。
本来、人と会うことで多くが成り立つオーダーメイド。直接会うことができない今、オンラインでできることは何なのか?できないことは何なのか?
二人が考えてきたことの流れは窪田さんがまとめてくれた通りです。
そこで、僕は一つの部分を掘り下げてみます。
オーダーメイドの二つの顔
オーダーメイドで出来上がるモノのポイントは二つあると考えています。(シャツや靴のように身につけるモノの場合です)
1. 自分好みの見た目と雰囲気であること。
2. 自分好みのフィッティングであること。
(以下、1.をオーダーメイドの心理性、2.をオーダーメイドの身体性と呼びます)
オーダーメイドのブランドやアイテムを紐解いてみると、この心理性と身体性が様々なバランスで成り立っていることがわかります。
ブランドの運営、製作の背景、最終的な価格などを考慮して、二つのバランスを試行錯誤の上に決めています。
delightful toolのセミオーダーシューズは身体性の要素が大きいです。革靴は何か不具合があると「痛い」と実感があるので、そもそもアイテムとして身体性の要素が大きいものだと常々考えています。
一方、holo shirts .のセミオーダーシャツは心理性の要素が大きいです。もちろん身体性についても十分考慮はされていて、それがベースとなるシャツの作りに反映されています。
オンラインとのつながり
この二つの要素のうち、オンラインで対応できる部分を多く含んでいるのが心理性(見た目と雰囲気)。
オンラインでの対応が難しくなってくるのが身体性(好みのフィッティング)だと考えます。
ですので、直接会えない場合はそのオーダーに求めることをよりしっかり見据えておくと良いと思うのです。
見た目に似合う、雰囲気が合うモノを求めるのであれば、オンラインサービスを上手く活用できる可能性があります。
好みのフィッティングをより求めるのであれば、オンラインサービスでは不十分な可能性があります。これが現状だと思うのです。
それでもできることを
靴が身体性の要素が大きいからといって、オンラインで何もできないわけではありません。
インスタライブでお話した通り「まず試してみる」「気兼ねなく試せる」という点ではオンラインでのやり取りは十分価値はあります。
革靴の特性もあって、僕一人ではどうしてもできないことに頭がいきがちです。しかし今回窪田さんからもらったきっかけで、そこから一歩踏み込んで「それでもできることは?」と考えることができました。
今、こうして僕たちが考えていること、伝えていることの一つ一つが、実際に声をかけていただくときの安心や信頼に繋がってくれれば幸いです。
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