デリコ

平成にどっぷり浸かったままの猫奴隷

デリコ

平成にどっぷり浸かったままの猫奴隷

最近の記事

予定は、希望だ。

毎年、涼しくなってきて年の瀬の予定を考えるようになった頃、本屋さんに足を運ぶ。 来年の、新しい手帳を手に入れるため。 高校生の頃から書き始めて、いろんな手帳を使ってみたが、ここ最近はいつも決まって同じもの。 NOLTYのエクリA5-1、色はキャメル。 携帯にスケジュール管理のアプリは入っているものの、手書きの手帳を無くすことは考えていない私は、1年間の相棒をお迎えに行くような気持ちで本屋に行く。 来年の手帳自体は、早めに店頭に並ぶことが多いが、新しいものを手に入れて

    • 朝焼けに溶けろ

      これは思い出じゃなくて、呪いだ。 なんとも身勝手な女性だな、と思うけど、私にも心当たりがある。 呪いをかけたあの日 生活のあらゆる場面で私のことを思い出せばいい、と願ったあの日。 それは彼が私の元を離れると決め、家から出ていく数日間。 上げ膳据え膳に、一緒に暮らしている時に振り分けた家事も、諸々すべてを引き受けた。 とはいっても、振り分けていただけで、彼が自ら家事をしてくれることなんて、ほとんどなかったけど。 出ていくと決めたくせに、荷造りひとつしない彼のために

      • ファンレター、君に届け。

        順風満帆な人生だと思っていた。 まるで悲しみとはほど遠い場所にいるかのような、そんな雰囲気を纏っていた。 でもそれは、彼が生きる力を削って、削って見せていたものだと知ったのは、7月18日のこと。 あれから二夜を過ごしたが、その揺らいだ心が、いまだに落ち着かない。 こういう事を書くと、「あなたはファンだったのか」と問われるかもしれない。 私は彼の出演作をチェックして、追いかけていたわけではない。 でも、私の1つ年上の彼が出演した作品は、私の人生の一部だった。 1番

        • 愛を込めて、私は母を狩野英孝と呼ぶ。

          世の中の、"お母さん"というものが、どういうものなのか、私はよく分からないけれど、私の母はとにかく適当だ。 そしてその血を受け継いでしまった私も、とにかく適当&大雑把。 コップに勢いよく水を注いだと思ったら、見ているはずなのにコップから水を零し、自分に向かって鼻で笑い、濡れた水を布巾で拭いていると、手が当たってボトルを倒し、2リットルの水が床にザバァーーーーーッ。アーーーーーッ!!!!!!!!!!! じっと零れた水を見て、一時休止した後「こういうところですよね~~~」と

        予定は、希望だ。

          未来のために何をしよう

          何をしよう 毎朝起きるたびに、まずはそこから始まる。 自粛自粛と言われ始めて、数週間が経つ。 持病のために飲んでる薬は、免疫力を下げるので、主治医からも 「実年齢+30歳の免疫力だと考えて」 と言われ、極力外には出ていない。 幸い仕事は家のなかで出来るものも多く、外での仕事も人と会わない場合が多い。 だから、本当にずっと家にいる。 そういう生活を続けて、約1か月ともなると、家での快適さを追求するようになった。 まず、この1か月で、模様替えを2回した。 毎日

          未来のために何をしよう

          綺麗な文字の、羅列の先に。

          かつて友人に 「あなたは、綺麗な文字の羅列が好きだね。」 と言われたことがある。 文字に限らず、私は揃えられた美しいものが好きだ。 だから、歯並びの綺麗な人を選びがち。 本を読むときに、決めていることがある。 それは 「心が揺さぶられたフレーズは記録すること」 心にじーんと染み入ったフレーズや、自分のなかで新しい知識になった言葉は、読書用のノートに書き写している。 そしてそのノートに書き写すときには 「一字一句、句読点ですら形を変えない。」 ということ。

          綺麗な文字の、羅列の先に。

          恐ろしく、美しい、祝祭

          映画【ミッドサマー】を見た感想 ※ネタバレを含みます。 はじめから言葉に形容しがたい音が、ぐっと不安な気持ちにさせていき、暗い景色から一転、明るい祝祭が目の前に広がった。 BGMをかき消すほどの大きな電話の音や、逆さまの道、自分の目が錯覚を起こしているのでは、と何度も確かめてしまう揺れる背景。 バッドトリップする主人公・ダニーが走っているのを見て 「これは…三半規管弱い人は酔う映画だ…!」 「明るいポスターに騙されてみた人が、途中退場するぐらいのヤバい宗教映画」

          恐ろしく、美しい、祝祭

          湧き上がる結婚願望と相性

          こんなタイトルをつけておきながら、私には結婚願望というものがまるでない。 世のアラサー女性たちの多くが持っているであろう、それをどこかに落としてきてしまったようで、友人の警察官には「結婚願望は遺失物届を出せばいいのか」と結構真面目に聞いて回る始末だ。 30歳を目前にして、周りは結婚ブームで、毎月のように結婚式に呼ばれ、ご祝儀基い幸せなたかりを、これでもかというぐらいバラ撒いている。 結婚式に何度も何度も行くようになれば、その幸せさに憧れを覚えるのでは、と思ったこともあっ

          湧き上がる結婚願望と相性

          厳選して厳選して20個になった抱負

          「毎月noteを書く」と言っていた、2019年のお正月。 あっという間に1年がたって、「28歳の1年ナメんな、はえーよ」がやってきた。 (つい、この間、2019年の抱負書いたばっかりなんだけど?)と思いながら、2020年の抱負を考えていた。 今年の目標を決めるためには、まず去年の目標を振り返るべきだと思って、じっくり見てみるが、まず抱負が36個もある。 なかには抽象的で「髪をつやつやにする」とか「たくさん映画を見る」とか、過去の自分がどういう基準を求めて抱負を立てたの

          厳選して厳選して20個になった抱負

          三歳児神話の行方

          20歳を迎えた。 はじめて借りたあの部屋で。 大学生になり、神経質気味の母と相性が悪く、啖呵を切るような形で一人暮らしを始めた。 「一人暮らしをする!」と決めてから、引越しまで多分1ヶ月もかからなかったと思う。 私はいつも「こうと決めたら、すぐ行動!」とせっかちな性格なのだ。 一人暮らしがしたいとか、実家にいたいとか、そういう希望はなかったけど、放任主義で、「獅子の子落とし」を本気(と書いてマジと読む)でやってのけるのが、母だった。 もともと母も、祖父から「手に

          三歳児神話の行方

          通勤ラッシュの旅行者

          頭から血の気が引いていく。 1人1台車がある海なし県に住んでいる私が、電車に乗るのは、至難の業だ。 「余裕でしょ」と思っていても、なぜかいつも貧血で倒れてしまう苦手な電車。 電車が苦手だったので、通学も通勤も、電車以外の方法で行ける場所を選んでいた。 名古屋までの片道20分間の電車は、通勤ラッシュと重なって混雑していた。 「もうつく、もうつく」と思いながらも、そのあとちょっとが我慢できないぐらい、指先からじわじわと血の気が引いていった。 座り込むスペースなどないぐ

          通勤ラッシュの旅行者

          セルフコントロールの魔法

          「自尊心の塊」と自分で胸を張って言えるアラサー代表です。 私の情報はすべてツイッターからだ、と言われるぐらい、ツイッター大好き民なのですが、最近「クィア・アイが泣ける」と聞いたので、見ました。 そもそも私は、セブンルールで生姜専門店オーナー「森島土紀子さん」が取り上げられたら、今日の昼食は生姜たっぷりのスープにしちゃうような、典型的な奴です。 アラサーで、猫を飼い、ヨガに通う、わかりやっすい女です。 ただ、物凄く自尊心が高く(あらやだ、とっても面倒な女よね)、何なら神

          セルフコントロールの魔法

          既読の文字が返事の代わり

          遡ること、約10年前。 どんな流れだったのか忘れてしまったけれど、彼氏が出来た。 そこそこ楽しい高校生活を共にして、1年ぐらいでお別れした。 別れてから1年ぐらいは連絡をとることもなかったが、友人の自宅に集まった事から再会し、それ以来、私が弱音を吐ける相手だ。 先日、「なぜ私たちは付き合ったんだっけ?」と聞いたら、彼もまたその流れを覚えていなかったので、きっと似たもの同士なんだろう。 私の住む地方都市の、臭くて、くたびれて、淀んだ雰囲気を纏った夜の街で、彼は卒業後、働

          既読の文字が返事の代わり

          人生を愛でる

          大人になったものだ。 自分の幸せよりも、人の喜ぶ顔を見るのが好きになった。 友人との過去のいざこざを、時間を理由に解決できるようになった。 初めて会った人との、心の距離を測るようになった。 長年会っていない友人に、連絡をとるのを躊躇するようになった。 新たな年の始まりを喜べなくなった。 甘いものよりも、煮物が食べたくなるようになった。 スノーボードよりも、こたつが1番になった。 新しいものよりも、使い慣れたものを再び手に取るようになった。 人の良さよりも、欠

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          はじめてのインターネット

          小学3年生。 それが早いのか、遅いのか、今この時代では、どう判断すればいいのかわからないが、当時は周りにパソコンを使う同級生などいなかった。 それは今から18年も前のことだ。 両親と祖母と私の4人。 そして犬を飼っていた。 一人っ子の私は、学校から帰っても遊んでくれる人がいない。 我が家の大人たちは働くことに夢中で、学校から帰ってきて、大人たちが帰ってくる19時ごろまで1人で過ごしていた。 鍵を持たせるのが怖いからなのか、リビングの窓がいつも開いていて、学校から帰るとそ

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          「歩くゴシップ」の今年の目標

          2019年がやってきて、どんな1年にしようかと、わくわくしながら考えてみた。 わくわくしている間に、3日が経った。 はえーよ。27歳の3日ナメんな。 時というものは非常に残酷だと感じながら、目標のなかのひとつに「noteを毎月書く」という項目を追加した。 きっと来年見たら面白い。いや、何なら来月見ても面白いだろう。 「歩くゴシップ」というのは私のあだ名である。 名前の通りの意味で、顔が広く、私に聞けば周囲の人の近況が知れる、という意味でつけられえた。 これを聞いた母は笑

          「歩くゴシップ」の今年の目標