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新井由木子【思いつき書店】

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「思いついたことはやってみる」と言うのは、とあるおしゃれカフェの中の小さな書店「ペレカスブック」店主であり、イラストレーターでもある新井由木子さんです。世界文化社deliciou… もっと読む
運営しているクリエイター

#世界文化社

だから やっぱり本が好き/新井由木子

 先日、初めて店(ペレカスブック)にいらした方から、 「いったいどうやったら、出版社とお…

娘のお弁当に付ける“荷札”は、親の圧倒的な片思いなのか?/新井由木子

 下準備をして、誰よりも早く起きて、心を込めて作るお弁当。  それなのに肝心の子どもとき…

くどいバス/新井由木子

 バスに乗るのは、いつでもなんだか気持ちが弾みます。  生まれ故郷の式根島にはバスが走っ…

男心はわからない(わかりたくもない)し、女の情報網はすごい/新井由木子

「Aちゃんの彼、浮気してるって聞いた?」  女子二人の間に発せられたこの言葉に、思わず聞き…

三本の指で命拾い/新井由木子

 伊豆諸島の式根島に暮らしていた幼き頃、よく家族揃って海遊びに出かけていました。  父と…

絵を仕事にする/新井由木子

 絵で身を立てたいと思っていた20代の頃、様々なコンペティションに挑戦していました。  コ…

ういろうの一本食い/新井由木子

『ういろう』を丸ごと一本食したことがあります。バナナを食べるがごとく、頭からモリモリと、休むことなく最後まで、一気食いです。  その時わたしは真っ暗な高校時代、寮生活を送っておりました。  そこはちょっと変わった学校で、料理(全校生徒の食事を生徒たちが自ら作ります)や、裁縫(卒業式のドレスを自分で作ります)、掃除(広い校内を生徒が掃除します)など、生活を整えること全般に力を入れていました。  クラス内は強制的に5人組の班に分けられて、授業も食事も班行動。  好きな友達と行動

必ず眠れる子守唄/新井由木子

 幼き頃、伊豆諸島の新島に暮らす祖母が歌ってくれたのは、こんな子守唄でした。 ♪ねんねん…

ろくでもない思いつき/新井由木子

 世の中にはさまざまな『思いつき』が、溢れています。  人々を幸せにする『思いつき』とし…

言葉のマジックに気をつけよう/新井由木子

「わたしには、伸びしろしかない」  この言葉を聞いたのは、人生で初めてパソコンを買うとい…

ワンコに似て非なるものを見た/新井由木子

 散歩をしているワンコを見るのが好きです。  ご主人の歩みに合わせて小走りしている小型犬…

うちの娘が迷子です/新井由木子

 子どもとは、非常に迷子になりやすくできているものです。  手を離した瞬間に忽然といなく…

自転車店のおじさんは街の灯でした/新井由木子

 仕事で椅子に座っている以外は、自転車にまたがっている(活動時間中)。  そう言っても過…

母心は飛行機に乗って/新井由木子

 わたしの故郷、伊豆諸島と本州を空路で結ぶのは、たった8人乗りのプロペラ機でした。  2席が横並びになった座席が4列しかないので、外から見ると、飛行機の本体部分の横幅は軽乗用車ほど。奥行きも乗用車2台分くらいだったように記憶しています。  大きな翼を本体の上につけ、滑走路を走るための車輪を前に突き出し、正面に大きなプロペラをつけた姿は犬の顔のようにも見え、親近感がわいたものでした。  客席エリアは座席のみ。通路もなければ、立ち上がれるだけの空間もありません。一番前の座席のす