ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』

以前紹介した野沢直子の『笑うお葬式』に続き、娘が父親のことを語る本。

ジェーン・スーさんの本は、好きで『今夜もカネで解決だ』のノリがもうたまらんですよ~。ほぼ同年代なので、感じるところもありありです。

野沢さんの父も濃かったが、ジェーンさんの父も濃い。二人の共通点は自営で成功→借金に追われる、女性関係が豊か(じじいになってもモテる)など、年代的なもののあるように思います。

戦争時代は子どもでその後の高度成長期にどかーんと働いて、稼いで使って、タフで前向きで何があってもへこたれないというのは、この世代に多いように思います。

私の故父も、少なからず同じ時代を生きてきたので、昭和のイケイケドンドンで楽しい空気が広がっていた感じはありました。そこも共感できるところかな?

繁栄と衰退、娘にお金の無心をするくだりなどは、じわじわと思うこともあり、でもそんなところで泣くジェーンさんじゃない(心で泣いていてもね)のが、たまりませんね。

あとは、「東京」の移り変わりも、同じく感じることがあるので、最後の方はしんみりしたりして。

時折挟む、言葉のあややフックがまた、グッとくるのです。

一読お勧めです。

#ジェーン・スー #生きるとか死ぬとか父親とか


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