指す将順位戦6th A級2組1回戦 VSたそがれジャムさん(準備編)
こんにちは。アパートを掃除して、こんなに広かったっけ…?という感想を抱きました、こまちです。
今回は、指す将順位戦の一回戦、VSたそがれジャムさん戦の自戦記をお送りします。
指す将順位戦のデビュー局ということで、1回戦は対戦相手と対局日が決まった日から試行錯誤しながら準備をしてきました。そのため、準備のことを書くだけで結構長くなってしまいそうなので、実験の意味も兼ねて「準備編」と「対局編」に分けて投稿しようと思います。
対局に向けて
事前に対局相手が決まっていて対策を考えられる時間が十分にある、というのは私が将棋に触れてからおそらく初めてのことです。どうやって準備をすればいいのかがよく分かっていなかったので、まずは頭に浮かんだことをやるか!ということになりました。
棋譜のチェック
まずはこれだよね、ということで対局相手の棋譜を見ることにしました。嬉しいことに、東京道場で検索をかけたら200以上の棋譜がありました。棋譜がないとわりと対策しようがないのでこれは大きかったです。対局が始まるまでに2周弱確認しました。
先手・後手でどの戦法でいくかを考える
棋譜をちょびちょび確認するのと並行して、どの戦法でいくかを何日か考えていました。相手の傾向や自分の好みを念頭に置きながら、まず大雑把にいくつか考えたのが以下のものです
先手
・相掛かり
後手
・3三金型早繰り銀
・角道を開けない将棋
・相手の得意分野で真っ向勝負
こんな感じになりました。うーん大雑把。このままだと何もしていないのと同義なのでは…?と思いながら過ごしているうちに、これいいかもしれないという準備方法が浮かびました。
想定局面図を作る
というのがこれです(正直気付くのが遅かった)。棋譜を確認していくうちに色々とパターンが分かってきたので、
➀再現度が高く
➁研究しやすく
➂自分の苦手分野ではなく
➃それでいて相手の得意分野を封じることができる
ということを軸にいくつかの想定局面図を作ってみることにし、そのうえで絞り込みをしていこうということになりました。
ここからは、まず想定局面を並べ、次に絞り込みをするうえで切った理由や採用理由を書いていくことにします。
想定局面集
1.相掛かり(先手)
2.相掛かり(先手)
3.矢倉(先手)
4.三間飛車(先手)
5.角換わり腰掛け銀(先手)
6.角換わり早繰り銀(先手)
7.角換わり早繰り銀(先手)
8.3三金型早繰り銀(後手)
9.横歩取りの出だしで先手から角交換(後手)
絞り込み
と、こんな風にひとまず想定局面図を9つ考えました。次は絞り込みです。採用と不採用の2グループに分けて色々と書いていきます。
採用した局面とその理由
6.→友人からヒントをもらった局面(感謝感謝です)。相手の土俵である桂跳ね速攻を封じながら、攻勢にも出やすく、良くなる変化が多かったため。また、端歩の違いなどで類似の局面になってしまった際も対応しやすいと思ったため。
7.→上に同じ。
9.→もし横歩取りに進んだ場合が怖かったが、相手が先手番の時は横歩取りの誘いに乗らずに必ず角交換をしていたため、実質こちらが先手番となって早繰り銀にすることができるため。
不採用になった局面とその理由
1.と2.→相掛かりの棋譜がほとんどなく、あったとしても▲3八銀とせずにすぐ歩を突っ掛けるものしかなかったため。
3.→これはかなり迷ったが、先手で良くできる自信がなかったため。
4.→わざわざあまり慣れていない振り飛車にする理由がなかったため。
5.→腰掛け銀の方が早繰り銀より実戦経験が豊富なのだが、早繰り銀のほうが方針が分かりやすいため。
8.→攻勢になりやすいが、空中分解する可能性にビビったのと、角交換されずに雁木模様の将棋になった場合に自信を持てなかったため。
というわけで、上記の3つの局面を採用し、対局当日も含めて2~3日ほどソフトとにらめっこをしていました。そうこうしているうちに、あっという間に対局当日になりました。
「対局編」では、緊張でおかしくなりそうだった対局当日についてちょびっと書き、本格的に自戦解説の方に入っていきます。
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