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【まとめ】営業としての戦略的企画立案とアイディア発想の方法について


◎はじめに

 最近、広告会社として仕事をしていると、よく、アイディアについて考えることがあります。

 アイディアというより、「企画」という表現の方が適切かもしれません。

「売上を稼ぐために、今とは違うどんなアプローチ、アイディアが必要なのか」

「クライアントに寄り添って、良好な関係を築いて信頼してもらうには、どんな企画を提案したらいいのか」

という具合です。


アイディアと企画について、なんとなく同じ意味に聞こえるけど、僕的には、以下のように捉えています。

  ・アイディア・・・なんでもあり。なんか斬新なやつ。

とにかく広い範囲で自分が持っている情報をかき集めて、今までにやったことがないようなことを思いつくこと。

アイディア [1] [3] 【idea】
①思いつき。着想。アイデア。 「いい-が浮かんだ」
②〘哲〙観念。理念。 → イデア  【出典:weblio】


  ・企画・・・・・・課題が先にあって、それをロジカルかつ戦略的に解決するための案。

き かく -くわく [0] 【企画・企劃▼】
( 名 ) スル
実現すべき物事の内容を考え、その実現に向けての計画を立てること。立案すること。また、その計画や案。 「新製品を-する」 〔類義の語に「計画」があるが、「計画」は行うべき物事の内容がおおむね決まっていて、その実現の方法・手順などを前もって考える意。それに対して「企画」は目新しく好ましい物事の内容を具体的に考え、その実現に向けて手はずを整える意を表す〕【出典:weblio】


なので、企画は、課題解決の方向性を考えるもの

そして、その具体的アウトプットにアイディアがある


企画の中にアイディアがあると考えています。

つまり、企画とアイディアは同列ではなく、企画の中にアイディアがある、

という認識で考えています。


そして、企画を導けて、アイディアを発想できる、より詳細な思考フォーマットをつくることができれば、普段の生活の中で量産的に企画やアイディアを考えることができ、クライアントの信頼もスピード感よく得られるし差も付けられるのではないかと考えています。


|企画とアイディアの思考整理

■STEP1:企画の方向性(軸)を見つける

 【企画を見つけるためのヒント】ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   ①考える対象のジャンルの理解度を高める

    ・・・・考える対象のビジネスモデルや業界の常識や現状など全体で理解していると、企画も考えやすいです。

   ②誰のために、どんなことをしたいかを明確にイメージする

    ・・・・誰のため(利用者?)のものか、課題解決する相手をイメージしながら考えると、目的もはっきりしやすいです。

   ③クライアントがどんなことで困っているのか把握しておく

    ・・・・クライアントの悩みを把握しておくと、通りやすい企画も作りやすいし、信頼関係も築けます。営業としての腕の見せ所だと思います。

   ④世の中のトレンドや情報アンテナを常に貼っておく

    ・・・・常にアプリやマスメディアなどでニュースやトレンドをキャッチしてアンテナを貼っておくことで、時代にマッチした企画を考えることができます。(※普段の情報入手方法などはまた別な機会に)

   ⑤過去の経験や情報ストックしておく

    ・・・・過去の仕事の経験量は絶大です。経験を活かしたネットワークや手法、日々の蓄積した情報ストックが企画の企てに役立ちます。(※情報ストック方法もまた別な機会に)

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こんなことも踏まえて、企画を考えるにあたって、

・クライアントがどんなことに困っていて:

  例)小売業界:来客者の高齢化

    医療業界:人材不足 など

・困っていることを解決するためのどんな企画立案が必要か:

  例)誘客するための施策、リクルート施策


を考えて方向を決めます。


■STEP2:企画を整理し、実現可能性の精度を高めるためにまとめる

 STEP1で出た困っていることと、企画の方向性を組み合わせ、

例えば、

「医療業界(クライアント)の人材不足を解決するための、リクルート施策」

というように明確に整理していきます。

誰にでもわかりやすいように一言でまとめるとなお良いです。

できるだけ具体的に、

例えば、同じリクルートでも、

大学生か、専門学生か、中途採用か、など

細かく落とし込めると、アイディアの質や完成度がより高まってくると思います。

キャッチコピー的なテクニックも必要ないし、難しく捻る必要もありません。

自分自身が頭の中で府に落ちてスッキリすれば、それでいいと思います。


■STEP3:アイディアを発想する(発想法)

企画の方向に沿って、具体的なアウトプットアイディア案を考えます。

 『アイディアとは、既存の要素の組み合わせ』

色々なアイディア発想法の本に書かれている言葉です。

であるのであれば、頭の中にある大量の引き出しを最大限に活用して、発想していきます。

考えるときは、自分たちの持っているリソース(資源)をどのようにうまく活かし、自分たちだからこそできるアイディアを提案できないか一緒に考えるとなお良いです。

発想をするにあたり、主に以下のような方法があります。


1。ブレインストーミング

アイディア発想のフォーマット

2。ブレインライティング

アイディア発想のフォーマット2

3。ゴードン法

アイディア発想のフォーマット3

4。シックスハット法

アイディア発想のフォーマット4

5。マンダラート法

アイディア発想のフォーマット5

6。はちのすノート法

アイディア発想のフォーマット6

7。マトリックス法

アイディア発想のフォーマット7

8。オズボーンのチェックリスト

アイディア発想のフォーマット8

9。SCAMPER法

アイディア発想のフォーマット9

10。TRIZ法

アイディア発想のフォーマット10

11。欠点列挙法

アイディア発想のフォーマット11

12。希望点列挙法

アイディア発想のフォーマット12

13。特性列挙法

アイディア発想のフォーマット13

14。グルーピング整理法

アイディア発想のフォーマット14

15。セブンクロス法

アイディア発想のフォーマット15

16。5W1H(7W3H)

アイディア発想のフォーマット16


※基本の整理方法

アイディア発想のフォーマット整理


(参考図書)



■STEP4:スピード感を持ってまとめる

アイディアが具体的に出てきたら、外注であれば誰に聞いて、いくらぐらいの費用感になるのか予算感を確認したりして、提案の中身をより詳細にしていきます。

そうすることで、提案回数も減らすことができ、クライアント側もより施策についてイメージしやすくなり、採用率も高められます。

そして、思いついたものはスピード感を持って提案しなければいけません。

なぜなら、世の中の状況は常に変わりつつあるため、困っていることや欲していることが常に変わりゆくからです。

せっかくいいアイディアが思いついても、提案する頃には解決されていた、必要無くなっていた、などとなってしまえば、せっかくのビジネスチャンスも失ってしまいます。

そうなってしまわないように、寝かせず、スピード感を持って企画をクライアント側にぶつけていくことが大切です。


◎まとめ

 私も昔そうでしたが、

「適当になんとなく考えても、漠然と斬新なアイディアが降ってきて革新できる。そんなアイディア降ってこないかなー」

っていつも思ってました。

が、そんな都合のいいことはないことに気付きました。

パッと「これいいかも!」と思っても、大体はすでに世の中で他の誰かが考えています。

しかし、ここでまとめている「企画」や「アイディア」は

”新しいものを思い浮かばせる”ものではなく、ビジネスでクライアント提案のために役立つ、「企画」の考え方、や、「アイディア」の出し方になります。

なので、既存のものでも全然良いのです。

「ヒット商品」のアイディアではありません。真似するのは全然ありです。

企画、アイディアを考えるのは、普段頭を使ってる部分とは別の場所を使う感覚があり、すごく疲れますし、なんだか本腰を入れて考えるのが億劫になって中々うまくいかないことが多いです。

後回しにして寝かせがちです。

目に見えないものだけどそのくらい労力とストレスもかかります。

物理的には、脳内で完結できるのでどこにいても考えることができるのでやろうと思えば24時間できるのですが、人は企画やアイディアを本気で考えることをできるだけ避けがちです。

広告会社にいると、

「じゃあ、いい企画なにかあれば持ってきてください」

「おたくでアイディアの方は考えてください」

的なやりとりがよくあります。

企画やアイディアを考えるのが広告会社の役割だとされてしまいます。

それ自体はいいのですが、当の本人が考えることから避けるのはよくないと思います。

 みんなで、他力本願ではなく、一緒に考えた方がいいものはできると思っています。

個人レベルでは、常に本気で”考える”習慣を身に付け、その時の感覚を覚えながら自分で地道にコントロールして継続していくことが大事かなと思います。

そして、まとめる時は、絶対に紙かいて思考を整理することをおすすめします!

下書きでまとめたものを、また別な紙やパワーポイントで清書するのが思考の質も高められるはずです!!

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