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演劇とテーブルゲームは似ている

趣味はテーブルゲーム(将棋・囲碁・麻雀・ポーカー)と公言している私ですが、

将棋も囲碁もどちらも1級程度で段は無く、麻雀とポーカーはそもそも段位がないのですが戦績を見て強くないのはわかっています。

広く浅くの男、矢部亮です。

さてこの4つ、それぞれ競技人口は多いですが、4つ全部やっている人は案外少ないかと思います。

この4つを十種競技みたいにしたら面白いんじゃないかと思ってましたが、調べてみると将棋・囲碁・オセロの三種をまとめた「トライボーディアン」という競技もあるようです。すごいな。

で、演劇でも私役者を中心に脚本も演出もたまにやったりします。

一つのことを極めるのも素敵ですが、色々なものに手を出すのも悪くないかと思ってます。役者はそれこそ何でもできないといけませんしね。

で、演劇とテーブルゲームをやっていて思っていることがあるのです。


将棋は脚本に、

囲碁は演出に、

麻雀・ポーカーは役者に似ている。


あくまで私見ですが、上記4つのテーブルゲームをジャンル分けするなら、私は次のように分けてます。

将棋→局地戦

囲碁→大局戦

麻雀・ポーカー→心理戦

です。プロの方間違ってたらごめんなさい。

まず将棋は、囲碁に比べ盤面が狭く、1手1手のその先を読む必要があります。

プロなら30~40手先は当たり前で、私みたいな素人でも5~10手先位は頑張って読みます。

一つのことにどれだけ深く追求できるか、これは脚本に必須の能力です。

この世界はどういうものか、キャラクター達のバックボーンは一体何か、一つのお芝居にどれだけのものを込めるか。

これが脚本と将棋が似ている部分です。


一方で囲碁は盤面が広く、30~40手先を読むのは非常に難しいです。

それよりも、全体を見て「今どこらへんに打つのがいいのかな」という大局観が必要になってきます。

かつて政治家のほとんどが囲碁を打てたというのも、政治に必要な大局観を磨くものだったのでしょう。

これが演出に近くて、局所的なものよりもお芝居全体を見る力が必要になってきます。

全体を見てバランスをとり、ここぞというところでは拘る。

これが囲碁と演出が似ていると思う所以です。


さて、最後に麻雀・ポーカーですが、この2つは囲碁・将棋と違い運の要素が絡んできます。

そして自分の牌・カードが相手に見えない、つまり自分のやりたいことが相手にわからないというのが大きな特徴です。

だからこそなのですが、相手のことを読む必要があります。

これが役者と似ている部分。

この人は次にどんなことをしたいのかな?どこへ行きたいのかな?

そういうことを考え、相手のやりやすいようにするのがお芝居

全く逆で、相手のやってほしくないことをするのが麻雀・ポーカー

やることは180度違いますが、相手の心理を読み取るという点は全く一緒です。

相手のことを全く気にしないお芝居と役者はつまらないですからね。


ということもあってなのかは分かりませんが、演劇の仕事がピークになるとリフレッシュでするゲームも偏ります。

脚本書いてる時は将棋を。

演出してる時は囲碁を。

役者をしてるときは麻雀・ポーカーをする回数が増えます。

そして素晴らしいゲームをしたときの高揚感は演劇でいい作品を作り上げた時と非常に似ています。

あ、演劇が好きな方はテーブルゲーム好きになると思いますし、

テーブルゲームが好きな皆さんは演劇も絶対好きになると思います。


昨今は藤井聡太の活躍で将棋が注目されてますが、囲碁は絶対王者に若手の台頭と話題が尽きないし、麻雀はMリーグが盛り上がり、ポーカーは競技人口が急増。

演劇もテーブルゲームもこの時期だからこそ、盛り上がっていければ嬉しいな。



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