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【書評】『AI・データ分析プロジェクトのすべて』【鉄郎さん】

人生初の献本!を、著者である機械学習の体を手に入れるのよ鉄朗(@tetsuroito )さんからいただいたので、恩返しとしての書評を本noteで書かせていただきます。(Twitterアカウントを本運用し始めた当初から、交流させていただいた鉄朗さんには、勉強会への参加のレコメンド等、いろんな側面で多謝です!)

また、本書の発売日は12/12で、Amazonでの購入リンクは下記から。章立てからも内容の全体像は覗くことができるのかなと思います。

(目次)
□ 第1部 プロジェクトの準備
第1章 AI・データ分析業界の概要
第2章 データサイエンティストのキャリアと雇用
第3章 AI・データサイエンティストの実務と情報収集
□ 第2部 プロジェクトの入口
第4章 社内案件の獲得と外部リソースの検討
第5章 データのリスクマネジメントと契約
□ 第3部 プロジェクトの実行
第6章 AI・データ分析プロジェクトの起ち上げと管理
第7章 データの種類と分析手法の検討
第8章 分析結果の評価と改善
第9章 レポーティングとBI
第10章 データ分析基盤の構築と運用
□ 第4部 プロジェクトの出口
第11章 プロジェクトのバリューと継続性
第12章 業界事例

1. ターゲットとしている読者

この本の冒頭で、フローチャートにて下記のような読者のラベルづけがなされています。そして、各節ごとに対象読者のチェックボックスが記載されており、参考にすべき内容が明示的に整理されています。(誰向けのhandson?doc?を作って行く際にも今後参考にしよう笑)

・学生・データ分析プロジェクト未経験者
・ジュニアデータサイエンティスト
・ミドルデータサイエンティスト
・シニアデータサイエンティスト

余談ですが、私は「AI・データ分析プロジェクトの実務経験がある」(約1年)ものの、「自分の判断で一通りのプロジェクトに関するタスクを進めることができ」ないので、本書での括りとしてはジュニアデータサイエンティストです。次の「2.読みながらのメモ」は、そういった背景を踏まえて、確認いただけると幸いです。(いっちょまえにチームメンバーのオンボーディングや、データマネジメントのことばかり考えてはいますが)

2. 読みながらのメモと感想

こちらでは読みながらメモを取った内容を、箇条書き形式で書かせていただきたいと思います。それ別に学びでもなんでもないやん!という項目も含まれていますが笑

□ 第1部 プロジェクトの準備

・ データ分析プロジェクトの出口戦略ならぬ、「この本を読んだあとの姿」が最初に示されている = 目的を先に示す!という当たり前の仕事のやり方
・従来の開発とAI開発の違いが、明示的に記載がある。新規事業として、このへんのプロジェクトをやっているビジネス部隊にも一眼通してほしい内容
・データサイエンティストにおける誤ったイメージが、いい意味でリアル

□ 第2部 プロジェクトの入口

・データ分析組織の構築方法の見極めの、トップダウン/ボトムアップはうまく運用しないと、どちらも待ちになる可能性あり
・組織構造の把握と、立場の違いによる提案内容の最適化はまさに。また、このへんの期待値コントロールはボトムアップから!との言葉もあった。現場のリアルをよるプッシュしていく必要
・データのリスクマネジメントと契約については、下記の本が参考になるので是非

□ 第3部 プロジェクトの実行

・AI・データ分析プロジェクト設計の注意点は、全人類が必読の内容。KPIとそれをもとにしたスケジューリングとリソース計画は、経験
・細かめにチェックポイントを設ける! 
・モデル構築までのフローは業界内では当たり前の共有知になってきたが、モニタリングと運用のこともしっかり記載があって好感
・データ分析基盤の構築と運用は、クラウドサービスの比較まであって、開発業務に取り組む際の概観の参考になる

□ 第4部 プロジェクトの出口

・「ノウハウの社内共有」は、いけてる企業ほど実行/運用できている印象(うちはどうだろうな...)
・収益化!命!
・組織の拡大における、人材獲得と人材育成。実践と改善のループを回しまくるのみ。愚直にやらないと、ここはなんともですね。

3. サマリ

「AI・データ分析プロジェクト」に関する、実践を踏まえた情報が網羅的にまとまっている本だと思いました。対象読者も幅広く、界隈の人が読んでこれからのアクションに繋げられるだけでなく、ビジネス寄りの方々にも読んで欲しい一冊でした。社内でも展開したいと思います笑



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