見出し画像

あいさつの意味

すこし時間が空いたのですが、キドックス年末恒例の筑波山登山の話。

コロナ禍で野外活動する人が増えたのか、例年より賑わいを見せる筑波山。
登山中も下山する人たちとたくさんすれ違います。

個人的に登山中はすれ違う相手より先に「こんにちは」と声をかけることを密かなミッションにしているのですが(笑)、
そんな個人的なミッションとは関係あってもなくても・・・山での出会いは挨拶で溢れているのです。

礼儀正しいけど、人見知りで他人に積極的に干渉しない日本人。
そんな日本人が自分から躊躇もなく挨拶が出来る登山の不思議。

一緒に登山していた里見トレーナーとも何故なんだろうねと頭を悩ませたのですが、そこそこの年齢の二人にとって、登山中に頭を使う体力もなく結局は結論が出ないまま終わったのでした。

登山が終わってからもこの疑問は頭に残り、ステイホームな年末年始、時間があったので山での挨拶を調べていたら、「安全確認のため」とすこし気になることが書いてありました。

山という特殊な環境の中で、出会った人が相手の体調の異変に気付いたり、万が一遭難した場合、挨拶した人が覚えていることで捜索のヒントになるというものです。

なるほど。私は挨拶は礼儀(だから知っている人にはきちんとする)と思っていたのですが、山では安全確認という意味合いも持っているのですね。


さて、山から離れ、日常に視線を移した場合。
ご近所付き合いも減り、地域や近隣の関係の希薄化はより顕著になっています。
困難な状況に直面しても、頼りにできる、気づいてもらえる関係性は失われ、「孤立」が今の日本の社会問題を産んでいます。

そんな時に挨拶があったならなぁと思うのです。
挨拶が失われつつある地域コミュニティを再生し、「孤立」を防ぐきっかけの一つになれるのではないかと。

日常に挨拶があったなら、困ったときに助けを求めることが出来るかもしれない。誰かの異変にいち早く気づけるかもしれない。そうすればより大きな問題に発展する前に、早期に問題を解決できるかもしれない。


知らない人だらけとなった現代社会。知らない人に声をかけることは不審者扱いされる可能性もあり、結構怖いものです。

それでも、まずは自分から。
でこぽんの散歩から、挨拶を始めてみよう。
犬には他人の緊張を緩和し、優しくなれる力があるのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?