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イカ画家 宮内裕賀さんの個展

イカ画家 宮内裕賀さんの個展を観に行ってきました。

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イカを見て、イカを見てから、イカを見る

TOKYO MIDTOWN AWARD 2019 アートコンペ 準グランプリ受賞作

表がカラー、裏にはモノクロの別の絵が描かれています。
下の鏡が効いていて、覗き込むと不思議な立体感、イカに引き込まれてしまいそうな感覚。


イカの身体の構造に倣って自分の体の部位で拓本を取ったという作品。

拓本はもちろんイカ墨で!


イカの眼の水晶体を使った作品。

小さな透き通った真珠みたいで、丸い形や細かく砕いたもので光の反射具合が違ってとても綺麗でした。


桜島とイカの絵。

これ色合いがすごく好み!とっても素敵でした。噴煙がイカになっていて、当然のようにこれもイカ墨!


第22回 岡本太郎 現代芸術賞に入選されたときの作品

田んぼの上で共喰いするイカ、イカのお寿司、イカリング…
イカ墨と、イカの甲を絵の具として描かれているそう。

他にもイカの眼を大きく描いた迫力の作品、複数のイカが合体して大きなイカの形を成したユーモラスな作品、モノ・マガジンの連載「日本イカ化計画」原画など見応えたっぷり、イカたっぷり。

会場の隅に飾ってあったクリスマスツリーの飾りもイカでした!

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イカをイカにイカで如何にして描くか

今回イカ画家さんと少しお話しさせていただいて、いろいろ教えていただきました。

イカは貝から進化したそうで、甲は貝だったときの名残りなんだそうです。
日本画では貝殻から作る白い胡粉という絵の具を使うことから、イカの甲も元は貝だったんだから絵の具として使えるのでは?と試されたとのこと。

イカでキャンバスも筆も作ってみたいとのことで、そうなるとイカを描くための絵の具もイカなら道具もイカで全てがイカに…

帰り道考えていたのですが、どうもイカ画家さんの『イカを描く』は私の思う『イカを描く』とはなんか違う気がしてきました。
なんと言うか、私がフツーに思うのは『イカの絵を描く』だけど、イカ画家さんのは『生物体としてのイカ、人間とイカとの関わり、イカの歴史、私の中のイカという認識、イカの理由、イカの実在、今この宇宙にイカがイカの姿で存在すること』のような気がします。(私は何を言っているのでしょう?)


帰り際にイカ画家さんに「イカをよろしくお願いします」と言われたのがとても気になっています。

…私はイカの何なのだろう?

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