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壁紙サンプル帳、トリセツと選びかた

お客様からの相談で「工務店さんから分厚いサンプル帳を渡され「好きなのを選んで」と言われたんだけど、たくさんありすぎて選べません!」というのがあります。

新築や大規模リフォームなら一日時間をとって壁紙のショールームにいかれると思うのですが、トイレや洗面所、お部屋一室といった小規模な場合は予約してまでいくことは少ないですよね。

とはいえ、たくさんのサンプルを前に、途方にくれてしまう。
どれがいいのか、どう違うのか、これを選ぶとどんな風になるのかわからない

そこで今日は壁紙のサンプル帳の取説をレクチャーしたいと思います!

参考にしたのは…

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Lilycolor(リリカラ)のLIGHTという壁紙のカタログです。

住宅に使いやすいものを中心に掲載したシリーズになります。

ちなみにこのカタログの壁紙はすべて同じ価格、幅92センチで1,000円/m。別名千円クロスとも呼ばれ、住宅で使われることの多い価格帯です。

カラー別インデックス

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カタログ「LIGHT」で最初に出てくるのが、色別インデックスページ。「白・グレー・黒」「ベージュ・ブラウン」「青」「緑」「黄色・オレンジ」「ピンク・赤・紫」が色別に見られるようになっています。

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「青」のインデックスの隣には、実際にその壁紙を張った施工例が出ていてイメージしやすいんです。同じ青でも色の明るさや鮮やかさによって雰囲気がずいぶん違いますね。

新商品の紹介ページ

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あたらしいカタログがくるとワクワクして見るのが、新商品のページです。だいたいどのメーカーも巻頭に入っています。

これを見ると、今のインテリアのトレンドがよく分かります。大胆な柄物がずいぶん多くなったし、質感や色にこだわった壁紙も増えてきました。

お部屋全体に柄物を使うのは勇気がいりますが、トイレや洗面所など小さな空間で冒険してみるのはいかがでしょうか。流行をすこし取りいれると、インテリアへのモチベーションもあがります

ベーシックは石目か、織物調か

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いよいよ本編です。やはり王道は白、白いクロスを中心に石目調と織物調の壁紙が掲載されています。

石目調とは簡単にいうと、塗り壁のようなものをイメージしていただければ近いかと思います。ハケ跡が残っているような雰囲気はナチュラルに、均一なものはモダンにも北欧にも、どんなインテリアスタイルにもあう壁紙です。

わたしはリラックス感やカジュアル感がほしいときによく使います。

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一方で織物調は、布地のような風合いの壁紙。

こちらもどんなスタイルにもあいますが、得意分野はちょっとかしこまった感じや大人っぽさがほしいときでしょうか。ホテルやタワーマンションの共用部には織物調が使われていることが多いように感じます。

素材感を感じるシリーズ

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石目調、織物調の他に、素材感を感じさせる壁紙もあります。

木材、石、タイルなど。ヴィンテージやカフェスタイルがお好きな方は、壁に木目調を使われる方が多いかと思います。

こうした壁紙は目地があることが多いので、必ず大きなサンプルで確認してください。目地の幅や間隔で印象が変わります。

テカリ・ラメ・マット・厚みなど、見るべきポイント

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私が壁紙を選ぶ際に気にしている1つ目は、ラメが入っているか否か。写真は左がラメ入り、右列がマットなタイプですが、お部屋に求められる雰囲気によって使い分けています。

ラメが入っていると明るくなるし、華やかな軽さが出せます。
ラメがないマットな壁紙は書斎やモダンでまとめたお部屋など、硬質な空間に。落ち着いた雰囲気にぴったりです。

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写真のように、泊をつかったような壁紙も最近よく見かけますが、窓の有無や照明の具合によって見え方が違うので、できるなら貼る予定の壁にサンプルを貼って日中と夜の見え方の違いを確認できると完璧です。

テカリも同じくチェックポイントです。

全体がテカテカとひかると、どうしてもビニル感が強くなります。ただビニル=悪ではなく、撥水性を重視するとテカってきたり、あえて都会的な雰囲気をだそうとテカらせる場合もあるので、サンプルでテカリ具合を確認することが大切です。

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写真の右隅に「リフォームお薦め」というマークがあるように、ぼこぼこした壁紙は下地の不陸を隠してくれます。うすい壁紙はどうしても下地を拾ってしまうことが多いんです。最近はバリエーションも増えているので、気に入ったものがあれば厚み、凹凸があるものが安心です。

天井につかえない壁紙

サンプル帳の中には「天井用」とかかれた項目もありますが、技術的にはどれを選んでも張ることができます。

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ただ無地でも「縦目」「横目」と呼ばれるような筋があり、それが目立つものは天井には張らないことが多いです。

壁に横目の壁紙を使うとひろがりや遠近感を感じることができます。逆に縦目の壁紙を使い、高さを強調したり、親密感をつくることもあります。

それを天井に使うと方向性がごちゃごちゃしてしまうので、天井には方向性のないものがおすすめです。

まとめ・ポイント

いろいろと語ってきましたが、大前提は「大きめのサンプルをとりよせる」こと。

正直5センチ角の壁紙サンプルは、コーディネーターでもイメージができません。小さなサンプルではマットに見えたものが、A4サイズのサンプルではテカテカに見えたり、色が好みだったのに大きめのサンプルをみると微妙に柄が入っていて好みじゃなかったり…。

今調べてみたら一般のお客様はショールームに行かないとサンプルを請求できないことが多いようです。その場合はぜひ工務店やリフォーム業者に頼んでみましょう。

できれば遠慮せず、気になるものはすべて。やさしい工務店さんだといいのですが。

というわけで、リフォーム大人気の昨今、少しでもお役にたてる記事を今後とも増やしていきたいと思っております。参考になれば「スキ!」いただけるとはげみになります!

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