私はお掃除ロボットになりたい。
今日、友達と待ち合わせまでの時間潰しにエディオンに行った。
久しぶりに電気屋さんを見るし、友だちと一緒だったから、新しいいろいろな機能を持つ電化製品たちにテンションがあがった。
あーでもない、こーでもない、と、ワイワイ見て回って、掃除機コーナーまで来たら、片隅に、スーパーで見切り品を置くような棚のなかに、一匹のお掃除ロボットがホームで待機していた。
テレビでは見たことがあったけれど、実際にものを見たのははじめてで、スタートボタンを押すと、ぎこちなく、柵に何度もぶつかりながら懸命に掃除をする姿がとてもかわいかった。
さらに、ホームへ戻るボタンを押すと、ちゃんとホームへ戻ろうとする。
あぁ、賢いかなぁ、と思いながら見ていると、なかなかうまくホームへ戻れない。
カチッとはまる部分にうまく体を持っていけない。
一旦距離を離して、再度チャレンジするもまだできない。また少しはなれて角度を変えて、次こそできるだろうと思ってもまだだめ。
不器用か!と言葉が出てしまうほどに不器用で、でも諦めずに何度もチャレンジし、6回目くらいでやっとホームに戻れた。
まだまだ改良のよちありだな、と、上から思っていたけれど、あの姿には心を動かすなにかがあった。
昔から私は、なんとなく覚めたところがあって、人をバカにしがちで、だからといって自分はなにもしなくて、ただむやみに自分を嘆いたり、努力もしないでできないと言ったりしていた。
そんな自分が本当に嫌になるけど、それでもいいか、と思ったり、変えていかなきゃな、と思ったりしてなんとなく日々が過ぎていく。
そんな中のお掃除ロボット。
これだ。
私が見習うべきはお掃除ロボットだ。
私も本当に不器用でたまらなくどんくさいけれど、私もお掃除ロボットのように懸命に頑張り続けるひたむきさが必要だ。人から応援されるような人にならなければ。
そんなことを思った。
ありがとう、お掃除ロボット。
気付かされたよ。
帰り際、友だちと、「こんなの、物がいっぱい置いてあったらほとんど意味ないよね」なんて、いってないからね。ほんとだよ、お掃除ロボット。
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