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第三者割当増資とは?Part1

Decillion Capital

第三者割当増資とはどんな時に利用するのか?その手続きの方法などは?といった疑問を解決し、正しく安全な第三者割当増資を行えるように準備を実施することは重要です。

今回は、第三者割当増資の概要について、詳しくご紹介致します。

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第三者割当増資とは

第三者割当増資とは、一般の投資家や取引先企業、取引のある金融機関、もしくは従業員や役員にゆかりのある人物や親族などに対し、新規で株式を発行して買ってもらう事で増資を行います。特定の第三者とは、株主に限ったことではありません。このような様々な人や企業に向けて行うことが出来るため、別名「縁故募集」と呼ばれることもあります。

また、株式の発行を行う第三者割当増資は、当然株価への影響もあります。第三者割当増資を行う場合、株価の評価への影響や今後の会社の経営について考え、失敗しないために正しい知識をしっかりと把握しておくことは必須と言えるでしょう。

さらに、M&Aの一つの手法としても取り入れられることもあります。その際には、前提として発行会社の友好的取引であるということ、100%の議決権は取得が出来ないということ、現金を直接的に調達することは出来ないといった事を頭に入れておくことが肝心です。

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第三者割当増資がおこなわれる理由と目的

第三者割当増資がどんな状況下で行われるものなのかをしっかりと把握することで、自社で第三者割当増資を視野に入れた際に活用しやすくなるでしょう。第三者割当増資が行われる理由、その目的は以下の通りになります。

  • 会社の資金調達

  • 取引先との関係安定

  • M&A

第三者割当増資を行う目的で最も一般的なのは、資金の調達が多くあると言えるでしょう。

資金調達と聞くと、業績悪化のために会社の立て直しを起こすための資金、従業員の雇用を守るための資金などと言ったネガティブなものが想像されがちですが、資金が必要な場面はそれだけではありません。

会社の新規事業の立ち上げ、新部署の発足、既存事業の拡大などといった会社の成長というポジティブなものも多数あります。こうした資金調達の際にも、第三者割当増資が行われる理由の一つに挙げられます。

また、株式の発行を行い買い取ってもらう事で、取引先の企業や金融機関との関係性を更に強固にする事にも繋がります。安定した取引を今後も続けていくために行うということも少なくありません。

また、M&Aの手法として取り入れられることもあります。第三者割当増資は、特定の個人や企業をこちら側から決めて行うことが出来るため、敵対的買収を防ぐことができ、従業員の雇用や今の会社そのものの存在を守ることも出来ます。

企業によってその内容は異なりますが、様々な理由や目的から行われる第三者割当増資は、様々な企業で活用されており、会社規模に関係なく行う事が可能となっています。

資金調達に関しては、こちらの記事でも詳しく解説しております。

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第三者割当増資時の株価の算定方法

第三者割当増資を行った際の株価算定方法ですが、通常の算定方法と大きな違いはありません。そのため、株価の評価は「第三者割当増資の時の際の算定方法」というものではなく、「基本となる株価の算定方法」についてしっかりと理解しておく必要があると言えます。ここでは、その基本となる株式の算定方法を3つご紹介致します。


  • コスト・アプローチ方法
    会社の純資産の時価評価額を基準とする方法です。この場合、会社の純資産を元に算定を行うため、株価評価を容易に行う事が可能となります。しかし、基準が貸借対照表上の純資産となるため、将来の収益や無形資産などは考慮されないという特徴があります。

  • マーケット・アプローチ方法
    似ている会社や事業、上場している同業企業や取引実績と比較を行う事により、価値を評価します。ベースとなるのは市場株価のため、公正な評価が可能となります。しかし、上場企業に類似企業がない場合などは適切な評価を行う事は難しくなるでしょう。

  • インカム・アプローチ方法
    会社利益やキャッシュ・フローから計算を行い、価値を評価する方法です。企業独自の収益力などを反映させることが出来る事や、様々なシミュレーションが可能となり、柔軟な評価ができます。しかし、前提となるのは当然継続企業ですので、この前提が成り立たないという場合は用いることが不可能となります。

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株価への影響

株価への影響というのは、株価がプラスとなる場合、逆にマイナスとなる場合どちらのパターンもありえます。そのため、企業の状況やその目的などを見極めつつ行うようにしてください。

株価の影響は主に、上記のような目的により異なります。第三者割当増資をなぜ行うのかという点により、株価の変動は異なってきます。プラスになる要因、もしくはマイナスになる要因をそれぞれ具体的に見ていきましょう。

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株価が上がる場合

株価が上がる要因としては、目的がプラスに働くもので、今後の企業の大きな成長に繋がるかどうかという点が大きくあります。既存事業をさらに拡大させるためであったり、新しい事業の立ち上げなどを目的とした場合は株価の上昇が見込めるでしょう。

また、第三者割当増資先の企業とのシナジー効果が十分に見込めるという場合や、第三者割当増資を行う事により企業の上場廃止などといったネガティブな要素が排除されるという場合も、同じように株価が上がる大きな要因と言えます。

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株価が下がる場合

株価が上がる要因とは逆に、企業の資産を改善させるための資金確保を目的とした場合には、株価が下がってしまいます。また、第三者割当増資を行う事により1株あたりの利益が下がってしまうということがあります。そうなると、既存の株主は保有する株式の売却を具体的に考え始めてしまうでしょう。また、新たな株式を購入するという人も減ってしまいます。その結果、株価の下落に繋がるでしょう。

さらに、多くある訳ではありませんが、有利発行を行う場合は既存株主に対する影響が出てしまうため、結果として株価が下がってしまうということがあります。

--------------------------------------------------------------------------------------次回は、第三者割当増資のメリット/デメリットについてお伝えします。