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就活ゆる日記vol.6〜大坂冬の陣

日本史では戦国から江戸時代の変わり目、豊臣家が起こした大阪の陣というものがあるが、今回はその話ではない。もちろん、就活の話。

秋インターン後の就活、そして初めての本選考は1月の中旬だった。
この時期から、ベンチャーや外資系の選考が一足早く始まる。周りから選考の噂を聞き始め、私も外資系小売業の企業を受けてみることに。

受けたのは、見覚えのあるダンボールの御社。
まずはエントリーシートとwebテスト。
外資系らしく受けた中で唯一、英語テストがあった。なんとかクリアし、面接に参加することになった。

面接の日時はインターネットから予約するのだが、当時の私は考えが甘かった。通過の連絡が来た時は他の用事をしていたので少ししてから開くと、既に東京会場は満席。大阪会場しか残っていない。
結果が来たら即予約。今となっては当たり前だけど、貴重な教訓となった。

行くか迷ったが、関西に祖父母宅があるので、訪ねがてら大阪へと向かった。
2月5日のことである。  

前日に東京で企業のイベントがあったので、そのまま新幹線で前乗りすることに。とてつもなく朝に弱い私はホテルで寝坊しないか心配しつつ、眠りについた。こういう時は緊張から意外と起きられるもので、寝坊することなく(前日のうちに下見しておいた)会場に到着した。

1次面接は、グループディスカッションとグループ面接だった。略して"GD"と"グル面"。

待合室には既に女の子が1人いたので、その横に座った。話しかけようか迷っているともう1人、男の子が到着した。するとさっきまで黙っていた女の子が、「あ!」と反応して、男の子と親しげに話し始めた。多分大学の知り合いらしい。それまで(それ以降も)知り合いに会ったことがなかったので、「会ったら気まずいのかなぁ」とか考えている間に時間となった。

さらに遅刻気味でやってきた男の子を含めた男2:女2の(合コンではない)4人が、会議室へと通された。

GDはインターンと同じく、出されたテーマについてのアイデアを出すというもの。
「ネット販売で新しい家電製品を売るならどのような製品が良いか」
これが今回のテーマ。
20分で結論を出すのだが、大事なことは結論ではなく、そこに至るまでの過程である。(たぶん)
仕切り役は誰か、アイデアの出し方や意見の聞き方。そんな所を見られているのだと思う。

そこで私はひとつ、気がついたことがある。

"私、GD苦手だ。"
この気づきは大正解で、その後も苦戦する壁となるのだけれど、それは別のところで。

始まった直後、女の子が「時間を決めよう」と言い、1人の男の子は商品の方針(ターゲットや売る側の目的)について仕切り、もう1人はアイデアを出し始めていた。

私は何をすれば良いんだ!、と考えている間に3人の話にひたすら頷いているだけのポジションに落ち着いてしまっていた。
正直、自分は集団の中でもなんとなく立ち回れる人間なんじゃないかと思っていたが、とんでもない。
唯一提案できたのが、部屋に置かれたホワイトボード(自由に使えるもの)に、商品のイメージ図を書こう!ということだけ。

しかし、意外にも面接官からの講評ではその提案が褒められてびっくり。
しかしのしかし。褒められると落ちる、聞いたことはあったがその通りで、あえなく1次で撃沈。

こうして私は本選考デビューを終えたのだった。

前日に食べた、道頓堀のたこ焼きの美味しさと失敗を反すうしながら、時速250キロの速さで帰還。

しばらく御社では買わない!と言いつつ、すぐポチッとしてprimeなビデオも観てしまう私でした。笑

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