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〔自己紹介〕弁理士に“寄り道”した塾講師の話

 こんにちは。教育家夫婦が開いた小さな塾「Dear Hope」です。
 いつも記事をお読みいただき、ありがとうございます。

 この記事は、理数担当の副塾長(夫)が書いています。

 このnoteの最初の記事で、夫婦で小さな塾Dear Hopeを作った話を書きましたが、今回はその続きのお話になります。

塾の講師から弁理士へ

 まず簡単に、弁理士になるまでの経緯を簡単に記したいと思います。

大学に合格してすぐ、塾講師のバイトにスカウトされる

 私は宮城県の栗原郡(現在の栗原市)に生まれ、仙台の高校を経て東北大学に進学しました。高校時代は数学と物理にのめり込み、特に数学は、記述模試で全国トップになるぐらい勉強し、入試でも満点でした。そういう背景もあってか、大学に合格してすぐ、当時通っていた塾の室長から「講師をやってほしい」という打診があり、二つ返事でOKしました。高校を卒業するとすぐに塾の研修が始まり、塾講師のキャリアがスタートしました。

塾から特許業界へ転身

 東北大学大学院を修了した後も社員として塾講師の仕事を続けましたが、連日、日付をとうにまたいでから帰宅する仕事がきつくなってきたため転職を決意し、縁あって特許関係の会社で働くことになりました。その会社では、主に特許調査や特許情報を用いてさまざまな業界の技術動向を分析する業務に従事しました。

 社員としての塾講師は辞めたものの、特許の仕事と並行して、休日を使って数人の高校生に数学や物理を教えていました。妻が担当している生徒さんの何人かから、数学も教わりたいという話があり、それならば、ということで担当していたのです。

弁理士という資格があるらしい

 特許業務に従事する中で、弁理士という資格を知りました。弁理士は、特許権などの知的財産権に関する専門家であり、発明やデザイン、商標などを出願書類にまとめて特許庁に提出するなど、知的財産にかかわる専門的な手続きを発明者に代わって行うことができます。
 今の業務に役立ちそうだし自分のキャリアにとってもプラスになるかな、という軽い考えで、弁理士になろうと決めました。特許業界に転身して二年くらい経った頃のことでした。

弁理士試験に合格し、特許事務所にスカウトされる

 会社員として働きながら弁理士試験の勉強を行い、翌年、無事に弁理士試験に合格しました。ハードな試験でしたが、高校時代に勉強のやり方は掴んでいたので、周りのサポートを得ながら(家族やTACの先生方には大変お世話になりました!)短期間で合格することができました。

2014年、弁理士になりました

 弁理士試験の合格発表があると、日本弁理士会の各会派が合格祝賀会を開いてくださいます。多くの合格者がその祝賀会に参加するので、私も何の気なしに友人たちと参加しました。すると、その帰りにある事務所の先生からスカウトの電話がかかってきました。転職しようと思っていたわけではありませんでしたが、その電話がきっかけとなり、弁理士としてのキャリアをスタートさせることになりました。

弁理士から再び、塾の講師へ

 弁理士として特許事務所でのキャリアがスタートしてから三年が経った頃、転機が訪れます。

Dear Hope誕生の前夜

 ある日、妻が、武蔵小山の住まいの近くに、事務所利用OKの新築の物件を見つけました。それに符合するように、私の方も休日が無いほど弁理士の仕事が忙しくなりました。弁理士としてのキャリアが加速していくのかなとも思いましたが、そうも言っていられないくらい仕事が舞い込んできて、働き方を見直す必要に迫られました。

弁理士を辞めて塾の講師へ

 クライアントの発明の本質を言語化して権利の輪郭を定めていくプロセスは楽しい知的ゲームでした。ただ、その中で感じたことは、私はものごとを説明することが向いているということと(このことは弁理士業でも役立ちました)、事務仕事(書類仕事)よりは人を相手にした仕事の方が向いているんじゃないかな、ということです。

 振り返ってみると、高校卒業と同時に塾の講師のアルバイトを始めたころ、説明を工夫しながら生徒に接していくと「わかりやすい」という反応があったり、慕ってくれる生徒さんが増えてきたりと、「塾講師の仕事が向いているのかも」と感じ仕事が楽しくなっていきました。そういうことも思い出して、妻が塾をつくるなら、そこに合流しようと決めました。

Dear Hopeの誕生

 家族会議ののち、妻は物件を借りて「Dear Hope」を立ち上げました。それに遅れること数か月、数学を教えて欲しいという生徒さんが少しずつ増えてきたことも後押しとなり、私は弁理士を辞めて塾に合流しました。弁理士になってから四年後のことでした。

 いまはDear Hopeの講師として、高校生や高卒生に数学と物理を教えています。数学は趣味のようなものなので、素直に楽しいです。また、弁理士として培った「文章で論理的に説明するスキル」は、推薦・総合型入試での志望理由書等の文章作成指導に生きています。
 私たちの授業を通して、各人が勉強の「楽しさ」や「効果的なやりかた」を掴んで自律的に学習を行うことによって「いま、ここで、考える力」を育んでもらいたいと日々奮闘しています。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


 このnoteでは、教育家夫婦が開いた大学受験の小さな塾「Dear Hope」のスタッフが、大切にしていることや、日々考えていることなどを書き記していきたいと思います。

 今後とも、よろしくお願いいたします。

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