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シカクマ日記

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この頃、考えや感じ方がコロコロと変わってばかり。その変化を捉えるには、いま感じていること、考えてることをできる限り保存して、後から読み返すしかない。
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#日記

2022-1: 小寒

2022-1: 小寒

年が明けてまた日記を書きたくなった。

年末年始の休み中に『僕たちは習慣で、出来ている』という本を読んでいて出会ったこの一節に背中を押された。

自分のnoteを見返してみると、最後にnoteに記事を投稿したのは昨年の2月。これまでに投稿した記事の本数と時期は以下の通りだった。

2018年:89本
2019年:8本
2020年:5本
2021年:3本

こうしてみると順調だったのは1年目だ

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ガムのあとさき

ガムのあとさき

仕事帰り、駅のプラットフォームで電車を待つ。

ベンチに腰掛けて、ふと足元を見ると黒い斑点が地面にいくつも残っていることに気がつく。

吐き捨てられたガムのなれの果て。

雨風にさらされて、なんども踏まれて真っ黒になったその姿は天然のゴムを彷彿とさせる(ちなみに、実際のゴムの木の樹液は真っ白らしい)。

よく見るとかなり古そうだ。

考えてみれば最近、道を歩いていてガムを踏んだ覚えがない。ガムを吐

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だれかに注目されることは気持ちが良い

だれかに注目されることは気持ちが良い

今日は朝から担当プロジェクトの定例会議で今週の進捗を報告した。海外現地法人のスタッフも含めると30名ほどが参加するなかで、議論の中心になって会議を回していく。

電話会議だと自分が発言しているときは全員がミュートにするのでなおさら皆が自分の発言に耳を傾けている(ような気がする)。なんだか自分がこの場の中心にいる気がする。そして、自分が重要な人物のような気がしてくるし、それは独特の高揚感と気持ちよさ

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願望の軽さと存在の重さ-『A子さんの恋人』を読んで-

願望の軽さと存在の重さ-『A子さんの恋人』を読んで-

先日、『A子さんの恋人』全7巻を読み終えた。

読んだ直後はあまりピンと来なかったのだが、その後にネットでいくつかの書評を読んでみて自分なりに腑に落ちたことがあったので、ここに書き留めておきたい。

私自身「何者か(Somebody)になりたい」という願望や焦りについては過去にもnoteに書いたことがあるのだが、『A子さんの恋人』はその裏側にある「私は大した人間じゃない」という心理について考える

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道草マインドフルネス

道草マインドフルネス

4月中旬に急きょ会社が休業を決めてからはや2週間が経とうとしている。その間も妻は在宅勤務で通常通りに仕事をしているので、1LDKの小さなリビングで私だけがダラダラとテレビを見ているのも忍びなく、通信で通っている大学の課題をやったりカルディで挽いてもらった豆でコーヒーを淹れてみたりと、急に訪れた外出自粛のお暇を無為に過ごさないように日々努めるばかりだ。

それでも一日中仕事もせずに家にいるとどうして

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2020

東京で再びオリンピックが開かれることが決まった年、私は2020年に何を思っていただろうかとふと考える。

東京がリオの次のオリンピックに選ばれたのはいつだったろうかと、検索してみるとそれは2013年9月のことだった。

2013年というと私にとっては社会人になって2年目、埼玉の実家を出て大井町にある古い1Kのアパートで一人暮らしを始めた頃だ。まだそんなに遠くない過去だと思っていたが、数えてみるとも

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2019年を振り返る。

2019年を振り返る。

あけましておめでとうございます。

2019年はすっかり日記を投稿することから遠ざかってしまっていたが、2019年に立てた目標についてはきちんと振り返ってみたいと思う。

2018年にnoteを始めたことで普段より多く言葉でアウトプットすることが出来た。その結果、自分自身への理解が深まった。

2019年はそうした自己理解に基づいて行動を取った一年と言える。
今年は、行動のなかで得た気づきやアイデ

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カフェの忘れ物

カフェの忘れ物

昨日、仕事帰りに前から気になっていた会社近くにあるカフェに立ち寄った。

コーヒーとケーキセットを頼んで小一時間読書を楽しんでから、さあ帰宅しようと駅の改札に向かって歩いているとなんだか肌寒い。

あ、コートをカフェに忘れてきてしまった。

改札を目の前に取りに戻ろうときびすを返すと、小走りでこちらに向かってくるカフェの店員さんが目に入る。

その手には私のコート。わざわざ駅まで追いかけて届けてく

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書くと2度おいしい

書くと2度おいしい

年始に掲げた目標の一つに「今年もnoteを継続する」と書いておきながら、気づけば2019年もすでに4分の1が過ぎてしまった。

ここのところ文章が書けなかった理由を考えてみると、「アウトプットしたい欲(=自分から何かを生み出す)」が「書くこと」から「飯を作る」という行為へと代替された、というのが大きいかもしれない。

というのも、昨年の秋に彼女と一緒に住み始めたことがきっかけに自炊する機会が一気に

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パンツの黄色いシミ

パンツの黄色いシミ

あれは小学校1年生か2年生の夏のことだったろうか。

プールの授業前に教室で水着に着替えていると、隣にいた同級生が急に大きな声で「あ、シカクマ、うんこ漏らしてる~」と言い放った。

私が脱ぎ捨てた白いブリーフを見ると、そこには確かにうっすらと黄色いシミがついている。その日は朝からお腹の具合が良くなかったので「ああ、やってしまった」と、体の奥の方がぎゅっと熱くなるのを感じた。

にわかにざわめき始め

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アディショナルタイム+8日

アディショナルタイム+8日

一年の計は元旦にあり、ということで、大晦日までに2018年振り返りと2019年の目標みたいなものをまとめようと思っていたら、あっという間にタイムがリープして迎えてしまった、アディショナルタイム+8日目の2019年1月8日。

2018年はnoteを始めたおかげで、日々抱えているモヤモヤをいつもより多めに言葉でアウトプットした。その結果、自分自身への理解が深まったのではないか。
「自己理解」の一年間

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人を殺さない日

人を殺さない日


「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、コレゾナナクサ」

呪文のようや言葉が頭に浮かぶ。
幼いころに意味も分からずに覚えたフレーズは時が経っても色あせない。

年末年始の長い連休があっという間に過ぎ去って迎えた本日は七草がゆの日ということで、晩御飯はおかゆにした。ここ数日でお節にすき焼きに寿司と重めのご馳走が続いた胃にはちょうど良い。優しい味に癒された。薄味のお

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高2年の秋×修学旅行×note酒場

高2年の秋×修学旅行×note酒場

高校2年生の秋、例年、私の高校では沖縄に修学旅行に行くことになっていた。しかし、私たちが行く年は旅行の日程が所属するバスケ部の公式戦とちょうど被ってしまったため、チームの方針で部員は修学旅行に参加しないことが決定された。

ほどなくして旅行の積立金は返金され、旅行の期間中は昼前に登校すれば良いとされた。旅行当日、同じく大会を理由に不参加を決めたサッカー部員とともに誰もいない教室に集められた私たちは

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星降る夜に

人には誰しも自分を超越した何かを感じたい、一体になりたいという気持ちがどこかあるんじゃないだろうか。

先週末に訪れたリューベックの大聖堂の椅子に座ってぼんやりと天井を眺めながらそんなことを思った。きっと昔の人もこの聖堂いっぱいに響くパイプオルガンの音に包まれながら、神様の存在をそばに感じていたに違いない。

宇宙や天体というのも、そんな存在のひとつだろう。空に浮かぶ星たちは何か神秘的なものを感じ

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