きょうだい

二人以上の兄弟関係(性別の組合せ不問)で、一人でも障害を持っていたら、『兄弟』の漢字がひらがな表記になるのをご存知でしたか?恥ずかしながら、私はここ数年で知りました。

三人兄弟でした。兄と弟がいました。兄と弟の年の差は7才くらい。兄は「弟が幼すぎて、どうやって一緒に遊べば良いのか分からなかった」「女と遊ばないから、妹との遊び方が分からなかった」と話したことがありましたが、単に面倒くさかっただけなのでは?と考えています。小学校高学年の兄に対してだったでしょうか、私は「兄弟は赤の他人なんだよ」と言い放ったことが二度あります。もしかしたら、何度も言ってるかも知れません。冷たい言葉ですが、この言葉のお陰で縁を切ることが出来ました。

兄は小学校低学年くらいの時には、私の面倒を見てくれたことがよくありました。その事は私も覚えています。自分のお小遣いから、私のおやつを奢ってくれたりもしました。だけど私は、あまり兄が好きではありませんでした。

隙あらば本気で殴ったり、プロレスの技を泣いてもほどいてくれなかったり。いつでも面倒くさそうに私の質問を「うるさい」で済ませることも多く、ズル賢さも秀逸でした。

弟は兄と顔が似たところがあって、可愛らしい顔立ちでした。末っ子らしい、知恵の働くところもありました。

以前にも記しましたが、甘えられる盛りの4才くらいのときに母親から「兄弟の真ん中って、ほったらかされるものなんだよね」と言われ、本当にほったらかされてました。その当時だけでなく、ずっとです。

成人してから、とある方に教わったのですが「家族から構ってもらえず、寂しさを訴える方法として『親の財布からお金を盗む』ことで、存在に気付いてもらおうとする子がいる」と。その方はご自身のお子さんのことを話されてましたが、それは私にも当てはまりました。確かに、当時の小学生が数千円を盗んだところで、ゲーム機など無い時代でしたし、せいぜい漫画本やお菓子、キャラクターの描かれている文房具くらいしか使い道が浮かばなかったのです。お金が欲しくて盗んだ訳ではなかったのですが、盗まれた親からすれば【泥棒】以外、何者でもなかったのです。お金を盗んだ理由を、伝わりやすく話せるほどの語彙力もなかったし、また親もお金を盗まれた理由を別角度から考える術もなかったので、ただただ家族から憎まれてしまいました。だけど、ひょっとしたらですが、何も語らなかった父には、思うところがあったのでは?と最近考えるのです。

この話には、続きがあります。

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