「もし自分だったら…」
当法人は、就労継続支援B型事業、放課後等デイサービス事業、共同生活援助(グループホーム)事業を展開している。
事業を運営していくなかで、研修では外部の方をお招きしスタッフのスキルアップ、または意識向上を図っているのだが、そのなかで1番感銘を受けたのは、ある法人の理事長さんのお言葉。
「もし自分が利用者だったら、行きたい場所なのか?」と。
確かに。
福祉事業は、どうしてもその事業の中に自分(=スタッフ)は「対象外」になってしまいがちだ。
ウィンウィンの関係ではなく
一方的なサービス提供に陥りがちでもある。
だから「もし自分が利用者だったら…」という言葉は、とても本質をついている。
もし自分が利用者だったら、通いたいところなのか?
もし自分が利用者だったら、受けたいサービスになっているのか?
利用者目線ではなく、自分目線に置き換えるのだ。
「自分にとって楽しい居場所(=職場)になっているか?
もし、そうでなければ自分が利用者だったら行きたいと思う場所やサービスにすればいい。」
そうすれば、自分にとっても楽しい職場、事業所になるはずである。
「もし自分だったら…」の言葉を聞いてからは、スタッフには、そう伝えている。
意見の相違、人間関係、相性。
人が集まれば集まるほど、複雑にはなる。
ストレスも抱えるだろう。
しかし、この事業の1番のミッションは「人に幸せを感じてもらうこと。」
それは楽しい瞬間だったり、出来なかったことが出来るようになったり、成長を見届けることだったり。
生きていることが嬉しいと思うことだったり。
そのミッションを達成するためには、まずスタッフ自らが「楽しむ」こと。
自分が楽しければ、それは必ず周りにも伝播する。利用者さん、お客様にも伝わる。
仕事は、まず自分が「楽しむ」ことからが肝要なのだ。
楽しい職場にすること。
楽しいサービスをしていくこと。
どんなに辛いことがあっても
楽しむことを忘れないこと。
そう信じていけば、必ず答えはあとからやってくるから。
仕事をするにあたって、一番の敵は実は「自分」だったりするのだ。
感情は、蜃気楼のように掴めなくて
感情は、波に翻弄される落ち葉のようなもの。
感情には、錨を下ろした港はない。
だから
自分の心をコントロールするのは難しい。
それは仕事に限らず、人生においてもいえることだろう。
その難しさと戦いつつ、今日も笑顔で生きるのだ。
いや、そう生きよう。
「まず自分が楽しむ」という錨を
心の中に下ろして。
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