8ヶ月でTOEFL70点からTOP10MBA校に合格した話(その2)

さて、ここからはTOEFL、GMATの具体的戦術について振り返ります。


①TOEFL/IELTSについて

私はTOEFLを選択しました。途中でIELTSも検討しましたが、それ以前に100オーバーが出たので結局受けていません。

IELTSと比較したときのTOEFLのメリットは、

①多くの人はTOEFLを使っているので、なんとなく安心感がある

②IELTSがだめな学校が極稀にある、といったところでしょうか。

デメリットは

①Computer Basedなので、タイピングが遅いとIndependent Writingの目安である400文字が打てず24点くらいで止まる、ミスタイプする

②TOEFLのSpeakingはPCマイクに向かって話す感じでコミュニケーション感がない。(IELTSはSpeakingが面接官と対面なのでその後のインタビューのいい練習になる)

といったところでしょうか。

テストスコアは100前半にて終了しました。おそらく12回ほど受けたと思います。社費選考合格時(6月)のスコアは70でした。社費選考合格後に初めて受けたときのスコアが98だったことから、TOPスクールに必要な105も簡単に取れるかと思いましたが、結局1月まで受け続ける羽目になってしまいました。特に10月に100overを取って以後はGMATに軸足を移したため、105を超えることはありませんでした。

巷で言われているリスコアも試みましたが点数は変わらず。個人的に感じるのは、スコアは良ければいいに越したことはないですが、出願書類一式の中でのTOEFLの役割はあくまで授業について行けるかの英語力があるかどうかの確認でしかありません。(追記:100ちょいでは授業内容は最初は全然理解できませんし、1年生を終えた今でも全部は聴き取れません。)TOPスクール合格には100〜105が足切りラインになっていますが、それ以上過剰に時間を掛けることなく早期にGMATに移行したほうがいいと思います。英語力の確認はInterviewでもできるので、Interviewで論理的、かつ簡潔に考えを述べることができるのであれば、あまりこだわりすぎないほうがいいのではと感じます。私のスコアはTOPスクール出願者のなかではかなり低いと感じますが、実際のインタビューで英語力には問題ないと多くの学校で言ってもらえました。

②TOEFLセクション別対策


R:比較的得意なパートでした。105を超えるためには毎回30を取れる実力が必要かと思います。勉強法はいわゆる3800をランク4まで覚え、あとは中華TPOを時間を図りなから毎日1題必ず解く、というやり方でした。


L:20~28でかなりブレる種目でした。正直6月からの準備では耳を慣らすことがあまりできず、私の経験は参考にならないと思います。出願全体におけるリスニング力はかなり重要だと思うので、しっかり対策すべき科目です。TOEFLは他でカバーできますが、インタビューにおいては相手が言っていることがわからないとほぼ間違いなくDingです。


S:20から23でぶれました。純ドメには23点が限界と言われていますが実際にそうでした。対策はレアジョブでTOEFLに対応できる講師と1日1回レッスンをしていました。E4TGに通う人も多いですがスロットが空かず機会がありませんでした。レアジョブはMBA準備の中で一番費用対効果の高かったレッスンです。スピーキングはTOEFLだけでなくインタビューにも必須のスキルなのでどんなに忙しくても1日1回はやるようにするといいと思います。


W:22から26でぶれました。105を超えるには28あたりを安定的に取れる実力が必要でしたが、正直疎んじてあまり対策しませんでした。意外と重要なのがタッチタイピングのスキルで、英単語は日本語では使わないキーもあるのでしっかり練習したほうがいいと思います。タイポなく速く打てるスキルはすぐには身につきませんが、GMATのAWAでも使いますし、将来の勉強でも絶対に必要なスキルだと思います。(留学中の今でも日課として練習しています。)


③GMAT/GREについて


GMATは運良くが600後半が出て終了できましたが、GREもメジャーな選択肢かと思いますし、GREで出願している人も世界中に多くいるように感じます。単語レベルが難しいのでGMAT優先でした。Affinity英語学院の飯島先生はGREもおすすめしていました。

スコア推移は610(9月)→620(10月) →550(11月、キャンセル) →最終スコア(12月)です。12月に帝国ホテルのPC画面上で最終スコアが出た瞬間が私の受験生活のターニングポイントだったように思います。出願全体における重要度がかなり高いパートです。各スクールとも生徒のTOEFL平均点は非公表ですが、GMATは公表しています。ランキングに影響するのでアドミッションはかなり気にしています。仮にGMAT平均が690のスクールがGMAT650の人を採るとすると平均を維持するためにGMAT730の人を取らねばなりませんが、平均690のスクールが730の人を取るのは容易ではありません。そのリスクを取ってまで採用したいと思えるだけのバックグラウンドが自分にあるかどうかは一考の余地があるように思います。

個人的にはGMATスコアが良ければ多少エッセイが甘くてもインビテーションが来るように思いますし、プログラムへの理解度不足はインタビューで挽回できます。塾は8月から12月までYES、11月にAffinityでCR、11月から濱口塾のオンライン授業を受講しました。総額は40万くらいでしょうか。TOEFLをいかにすぐ片付けてGMATに移行できるかで出願校は大分かわってくるのではないでしょうか。

④GMATセクション別対策


V: 総論として、スコアは30ちょいなのであまりアドバイスできることはありません。700取るには35あたりが目安なようです。一つ言えるとすれば、Vは選択肢そのものに対する知識、論理力の他に時間管理もかなり大きな要素を占めているテストなのではないかということです。GMAT Prepで何セット分かの問題がありますが、これで時間管理の感覚を掴むことがかなり重要かと思います。正直私は3回目まではほぼPrepに手を付けていませんでしたが、Prepで時間間隔をしっかり掴んだ後に受けた4回目で最終スコアが出ました。時間配分の戦略は①最初の10問に多くの時間を割く②均等に解く、の2種類があると思いますが、私は正攻法で②でやりました。一つの正解はないので予備校などで相談されるといいと思います。

SC:日本人が対策しやすい科目だと思います。対策としては①文法事項を細かく網羅的に体系的に覚える(YES、濱口塾)②試験対策と割り切りテクニック重視(AGOS等?) の2つの観点があるかと思います。辞書レベルを超えた特有のGMAT文法がある(havingは正解にならない、ifよりwhetherが勝ち、Like 前置詞はだめ、動詞優先、等)ので独学は厳しいと思います。私は専門塾のYESに通い、授業の内容はかなりしっかり理解したように思いますが、あまり成果が出なかったように思います。YES自体は多くのアプリカントが有効性を証明していますし、好き嫌いは分かれるかもしれませんが先生の語り口も面白く、良い授業だったように思います。


CR:あまり掴みどころのない科目でした。Affinityという塾に通いましたが先生があまり好きになれず復習もあまりせず無駄な投資だったように思います。濱口塾のオンライン講座は各タイプ別(Weaken, Assumption, Infer等)に解説があり、基本的なロジックパターン(AのためにBという対策を立てたが、BではCという副作用がある、等)を覚えるのに有効でした。正直日本語でやればもっとうまくできたと思いますし、結局は読解問題だったのかなと思います。


RC:特段の対策はしていません。いろいろ合格体験記を読むと最後の1パッセージは捨てる、などいろいろな戦略がありますが、私は大雑把でいいからざっと読んで半分あっていればいいやくらいの気持ちでやっていました。


Q:大学受験で数学をつかっているかどうかで大きな差があり、かつそれは短期間で埋め難いように思います。私はいわゆるマスアカで単語を覚え、毎日中華TPOで問題を解いていました。毎日やっていた期間は50点で安定していましたが、余裕こいてやらなかったときは45点まで下がりかなりショックを受けましたので、すこしづつ毎日10分でもやったほうがいいと思います。


さて、長くなったのでこのあたりにします。次はエッセイ、インタビューについて触れていきます。


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