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マーケティングにおける市場

今回は、マーケティングにおける市場の概念について紹介します。
マーケティングにおける市場は、経済学における市場とはこれまた意味合いが違います。その意味を比較しつつ、市場の定義と顧客市場を確認していきます。
では、始めていきます。

市場の定義

市場とは、従来、購買者と販売者が財を交換するためにあつまった物理的な空間のことをしていました。経済学者は、住宅市場や穀物市場のように、市場を特定の製品や製品群の取引をする買い手と売り手の集まりと定義しています。その一方、マーケターは、市場という言葉を顧客の分類をするために使います。マーケターは、売り手が産業を構成し、買い手が市場を構成するという見方をします。そのため、マーケターはニーズ市場、製品市場、デモグラフィック市場、地理的市場といった形で語ります。

この図は、産業と市場の関係を表わしています。売り手は、財やサービス、コミュニケーションを市場に送り、その見返りに、お金を情報を受け取ります。

次に、顧客市場について解説します。
顧客市場は文字通り、顧客が集まっている市場のことを指します。顧客市場は主に4つあります。

・消費者市場
ソフトドリンク、化粧品、運動靴のような膨大な数の消費者を相手にする市場のこと。この市場で活動している企業は、優れたブランドイメージを確立することに時間を費やす。
・ビジネス市場
企業を相手にする市場。この市場で活動する企業は、知識の豊富な購買担当者を相手にする。そのため企業は、購買担当者に対して、収益増大やコスト削減に自社製品がいかに役立つかを示さなけれならない。この市場は広告よりも、セールスフォース、価格、信頼性、品質のほうが企業の評判に影響を与える。
・グローバル市場
グローバスなレベルで財やサービスが取引されている市場である。この市場で活動している企業は、国ごとに購買の方法、交渉の仕方を行政制度や文化に応じて検討しなければならない。
・非営利市場および政府機関市場
大学や慈善事業団体、政府機関のような非営利組織を相手とする市場である。この市場で活動する企業は、細心の注意を払って価格設定をしなければならない。政府機関の購買は、入札制度が取り入れられており、特別な考慮が無い限り、最も低い価格を提示した企業が選ばれる。


いかがだったでしょうか。さらに補足すると、現在では、市場をさらに二分し、物理的な空間を意味する「マーケット・プレイス」とインターネットなどのデジタル空間を「マーケット・スペース」と呼んでいます。これらの市場の定義は、ビジネスチャンスがどこにあるのかを見つけるための視点を与えてくれます。


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