本節では、成功と失敗の本質について、中国の歴史的人物を例に取りながら論じています。古代中国の聖賢として称される堯舜、禹湯、文武、周公などは生前に目覚ましい成果を挙げ、尊敬されたが、孔子は生前には成功しなかったにも関わらず、後世において最も尊敬されています。この例から、先生は、物質的な成功だけが成功ではなく、精神的な事業の失敗も真の成功につながることを指摘しています。楠正成や菅原道真のように生前は失敗したとされる人物も、時間が経つにつれて尊敬されるようになった事例を挙げ、物質的な成功を急ぐことの弊害を説いています。最終的に、精神的な事業においては、努力が結果的に社会に貢献し、真の成功につながることを強調しています。