論語と算盤 格言五則
これらの漢詩は、中国の古典文学からの重要な抜粋であり、それぞれが異なるテーマと教訓を持っています。一つずつ翻訳して解説します。
原文「天地鬼神の道、皆満盈を悪む。謙虚冲損なれば、以て害を免かるべし。」顔氏家訓
翻訳「天地(自然)と鬼神(超自然的な力)の道は、すべて満ち足りた状態を好まない。謙虚で控えめであれば、災害を避けることができる。」
解説「この詩は、謙虚さが重要であることを教えています。満足しすぎることなく、常に控えめでいるべきだという考えを示しています。自然界や精神的な力にも、この原則が適用されるとされています。」
原文「天道春を先にし秋を後にし、以て歳を成す。政を為すに令を先にし誅を後にせば、以て治を成す。」揚子
翻訳「天道(自然の秩序)は春を先にし、秋を後にして年を成す。政治を行うには、命令を先にし、罰を後にすることで、秩序を築く。」
解説「この詩は、政治の在り方を自然のリズムに喩えています。春の生命力と秋の収穫が年のサイクルを形成するように、政治では慈悲と厳格さのバランスが重要であると説いています。」
原文「農を論じて曰く体に霑し足に塗り、その髪膚を太陽に暴し、その四肢の力を尽し、以て田野に従事す。」国語
翻訳「農業について言う。汗を体全体に浴び、足を泥に塗り、髪と皮膚を太陽にさらし、四肢の力を使い果たして、田畑で働く。」
解説「この詩は、農業労働の厳しさと尊さを表現しています。農業が要求する肉体的な労苦と、その重要性を強調しています。」
原文「農は工に如かず、工は商に如かず、繡文を刺うは、市門に倚るに如かず。」史記貨殖伝
翻訳「農業は工業に及ばず、工業は商業に及ばず、刺繍をすることは、市場での商売に及ばない。」
解説「この詩は、異なる職業間の社会的・経済的な地位の違いを表しています。農業、工業、商業のそれぞれが持つ価値と役割の違いを示唆しています。」
原文「農事傷わるるは則ち饑の本なり。女工害わるるは則ち寒の源なり。」劉新勰論
翻訳「農業が損なわれると、飢餓の根本的な原因となる。女性の手仕事が害されると、貧困の源となる。」
解説「この詩は、農業と女性の手仕事の重要性を強調しています。これらが損なわれることが社会全体の繁栄に影響を与えると説いています。」
これらの詩は、自然の法則、政治の在り方、職業の価値、社会の繁栄など、さまざまなテーマについて深い洞察を提供しています。
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