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忘れられない選手(海外編)

こんにちは。

前回の自己紹介では、予想以上に多くの方からリアクションをいただき大変驚いております。ありがとうございます。

今回は、私の「忘れられない選手」について書いてみたいと思います。(コーチングというよりも選手目線で感じたことです)

今ではトップリーグやトップチャレンジのチーム、大学、高校、クラブなど、多くのチームで外国人選手が活躍しており、チームにいい影響をもたらしてくれています。

プレーヤー時代に得られた貴重な経験が、高みを目指している読者の方にとって気づきや参考になれば嬉しく思います。

マア・ノヌー(Ma'a Nonu)

1982年5月21日、ニュージーランド・ウェリントン生まれ。
身長182cm、体重108kg。

ウィキペディアより

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'11-12にリコーブラックラムズでプレー。

2011年ラグビーワールドカップ。
開催国のNZがフランスとの接戦を制し優勝したのは、今でも語り継がれる名勝負の1つだと思います。(緊急招集されたSOスティーブン・ドナルドのPGが印象的でした)

伝統あるオールブラックスで当時、不動の12番をつけていたのがマア・ノヌーです。
<決勝戦のハイライト>(何度見ても興奮します!!)



その決勝戦をライブで見ながら、「この人がうちのチームに来ちゃうのか〜」とテンションMAXだったのを覚えています。


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はい、来ちゃいました。
もう毎日へっぴり腰です。(笑)

在籍期間は1シーズンでしたが、非常に濃密な時間を過ごすことができました。

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・状況判断のレベルの高さ
・ラグビーを楽しむこと

ノヌーがもたらした影響で特に大きかったのは、この2点です。

世界最高レベルでプレーしている選手の状況判断はとにかく早い、そして的確でした。
大人が中学生に交じってラグビーをしているような感覚だったのかもしれません。
プロフェッショナルだからこそ、求めるレベルも高くて「なぜあの場面で蹴らなかった!?」「このタイミングでここにパスを出せ!」とよく言われたりしていました。
その時は自分のスキルの未熟さを痛感し落ち込んでたときもありましたが、練習を重ねていいプレーができたときやいい連携が取れたとき彼は笑顔で褒めてくれて、ラグビーを楽しむ本質や大切さを教えてくれました。

緊張と緩和によっていいプレーがいくつも生まれ、チームパフォーマンスも向上する「相乗効果」をうまく作ってくれていたように思います。


スティーブン・ラーカム(Stephen Larkham)

1974年5月29日、オーストラリア・キャンベラ出身。
身長189cm、体重88kg。

ウィキペディアより

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'08-10までリコーブラックラムズでプレー。

言わずと知れたオーストラリアのレジェンド
長い手足から生み出される精度の高いパスやキックだけでなく、多くの人から愛され人間味にあふれた、通称「バーニー」。

<Stephen Larkham Highlights>


現在46歳ですが、私と同じ'08にリコーに入団(当時33歳)しました。11歳差ですが、いわゆる同期です。
'07にブラックラムズはトップリーグからの降格が決まってしまいショックだったのですが、ラーカム入団のニュースを見たときはとにかく嬉しくて震えました。

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・ラグビーに対するアティチュード
・キッキングスキル

ラーカムは、いつも優しい表情で温和な性格。常に周りに気配りをし日本人選手とも気さくにコミュニケーションを取ってくれて、誰もが認める人格者です。

ラグビーに対するアティチュード(態度、心構え、気持ち、考え、意見、姿勢、身構え)も、お手本になるような素晴らしい選手でした。
ミーティングでの戦術の解説やマイクロスキルについても丁寧に分かりやすく教えてくれて、でも本人は決しておごらず練習では常に100%でハードワークを体現していました。

私がいま大学生にキックを教えることができるのは、ラーカムが毎日のように練習に付き合ってくれたおかげです。
「説明はシンプルに、基礎をしっかり、反復と継続、遊び心も忘れない。」これがラーカムから学んだキッキングアティチュードです。
当たり前のことのように聞こえるのですが、これが難しいのです。

キックのことについては、また別の回で紹介できればと思います。

今回はこの2人を紹介させていただきました。
プロフェッショナルな立場から、チームそして日本のレベルを引き上げてくれた素晴らしい選手たちでした。

現在、ノヌーはサンディエゴ・リージョン(USA)でプレーし、バーニーはマンスター(IRE)でコーチとして活躍しています。
ぜひ機会があれば試合を見てみたいです!

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(2013年9月撮影)

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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