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TCHコントロールにまなぶ、脱力生活

ここでは主に体調の管理から仕事や学習、美容まで幅広く使える(ソースは同じ)、私なりの脱力学の基本を紹介しています。
この後の記事を読んでいただくにあたって、必要な内容を抜粋していきますので何度か反復して読んでいただくと良いと思います。

どんな方にどう読んでもらいたいのか、考えてみました。

・不必要な緊張により、体調を害している方へ。
・緊張を扱う分野で働いている方の参考に。
・PC作業やデスクワークが続き体調を崩しがちな方。そのような職場環境を改善しようと思っている方。
・学習、勉強のやる気はあるが、体調が悪くなったり、ぼーっとし易い方。
・顔のむくみやトラブル、表情がこわいと言われる方。
・スポーツなど、本番になると力んでしまい失敗しやすい方。 etc

これらの状況において、少なからず「脱力教室」のコンテンツは有益であろうと考えています。
内容は都内大学病院で顎関節症の治療現場で行っていたこと、説明していたことを出し惜しまず書きたいと思っています。なるべく一般に広がるべき内容だと思っているからです。
顎関節症の治療といっても、結局は診断がハッキリつかない患者さんの流れ着く先になっており、その多くが簡単にいうと過緊張だったことから、この緊張のコントロールにたどり着いたという訳です。

が、具体的な内容に関しては臨床的な内容のため、一部有料としてしまいますが、質問があれば答えますし、修正、加筆も積極的に行いたいと思っています。どんどん成長していくノートにしていく所存です。

そして、実は一番危惧していること。「緊張コントロール」というなんだか怪しいジャンル。そう思われないよう、スッキリした説明を心がけたいと思います。例えば

✖️:ストレスのせいで頭痛が起きている。
→ストレス下では歯をつける癖(TCH)が長時間化し、側頭筋の筋疲労により緊張型頭痛が起きている可能性がある。

などという形で説明します。
(もちろん上記の例は諸説ある緊張型頭痛の例ですが、外来で教わり、伝えてきた通りの表現としてあります。)

それでは、前半では基礎的な内容の【基礎編】、これから加筆していくの【実践編】をお読みください。

【基礎編】目次
・日本語の2つの緊張
・TCHについて
・5つの筋群
・カラダの「筋張」の中心は
・「過筋張」モードの悪影響
・改善はできるのか?


【基礎編】
日本語の2つの「緊張」


日本語の「緊張」には2つの意味があります。

“筋肉”の収縮⇔弛緩を意味する「緊張」
“ココロ”のドキドキ ⇔リラックスを表す「緊張」

この2つは比例して強まることが多いので混ざりやすい。そこで、区別のために筋肉の「緊張」を「筋張」と呼ぶことにします。(※造語です。)

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上図:筋肉では「筋緊張⇆筋弛緩」

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上図:メンタル面では「ドキドキ⇆リラックス」

また、人は生きている以上多少なりとも「筋張」しているので、過剰な場合は「過筋張」と表現することにします。

TCHについて

TCHとは
タイトルにもあるTCHとはTooth(歯を)Contacting (触れている)Habit(癖)の頭文字をとったもの。つまり…

TCHとは(必要のない時に)上下の歯を合わせている癖のこと

本来、上下の歯は「咀嚼・飲みこむ・発音」の時に一瞬触れるだけで、合計しても1日わずか20分ほど。それ以外の時間は離れています。(文献1)

軽い力でも歯をつけていると疲労感がたまり、歯を当て続けていられないのが正常です。料理などの家事やスマホ中などにTCHが長時間化していることが多いようです。

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TCHがあるということ「上下の歯を離していればいいのか?」といえばそうではありません。
無理に離しておこうとするとそれもまた力が入ってしまいます。下あごは構造的に頭から筋肉でぶら下がっています。

その筋肉の大半が咀嚼のためのものです。それらの筋肉が普通に緩んでいると自然に歯が離れるのです。

逆に、歯が触れる=あごを力で持ち上げていることを意味します。これには大きな筋張力は必要ありません。
ちょっとした力みが長く続くと「過筋張」モードに入り、筋肉が弛緩できなくなってしまいます。そうなると自覚のないまま「過筋張」状態を続けることとなり、上下の歯を合わせ続けても平気になってしまいます。これがTCHが生じていくメカニズムです。

5つの筋群

あご周りで言うと、5つの筋群がセットで「筋張」する傾向があります。

あご・舌・顔・首・肩

“5つの筋群”がセットで「筋張」するからです。試しにギュッと奥歯で噛んでみましょう。この時、舌が押し付けられ、険しい表情(顔)に、首や肩もいかったように力が入っているのが感じられるはずです。これは弱い力で「筋張」するときも同じなのです。

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