[子育て]新聞を読む習慣〜トイレ新聞のすすめ〜
子供達に社会に興味を持たせるツールとして、新聞が非常に有効だなと考え、我が家では、子供達が新聞に触れる機会をうまく作るように工夫しています。今回は、そのやり方について書いてみます。外出自粛で家にいる時間が増えている生活のご参考にでもなれば幸いです。
子供が社会に興味がない
内閣府が発行する「子供・若者白書」の令和元年版に下記のような調査結果があります。
▼「社会をよりよくするため、私は社会における問題の解決に関与したい」
この質問への日本の若者(調査対象は13歳〜29歳までの男女)の回答が、なかなか辛い感じになっています。「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答したのが42.3%と、諸外国に比べてダントツに低く、半数を超えていないのは日本だけです。
子供が将来、仕事をするようになった時に、どんな業種であれ、何かしらの社会問題を解決することの対価として、お金を稼げるわけです。社会でしっかりと働いて、稼いでいく為には社会に関心を持ち、その課題を見つけ、それを解決するアクションを起こせることは必須のスキルかなと思います。
その入り口として、まずは社会で起こっていることに興味を持つこと、自分ごととして捉えることが重要だと思います。
新聞離れの現状 と 新聞の利点
まずは、新聞業界の現状について、発行部数と世帯あたりの部数の推移はこんな感じ。
新聞協会の発表によると、2000年の一般紙(スポーツ新聞は含まない)の発行部数は47百万部あり、日本の世帯数とほぼ同じで、1世帯1紙は新聞を取っている状況でした。それが、2019年には34百万部まで減り、1世帯あたり0.6部なので、半分の世帯では新聞を取っていないという状況です。これは核家族化が進み、世帯数が増えていることも影響していると思いますが、自分の周りでも新聞を取っていないという家庭は増えているなと感じます。
新聞を取らない理由としてよく聞くのが、「ニュースはネットで見れるから」というものです。確かにネット上にはニュースがあふれているし、新聞社も各社デジタル版を作っているので、新聞と同じ内容も見れます。しかし、今やアルゴリズムによって自分の興味関心のある情報が厳選されて出てくる仕組みになってしまっており、自身の視野を広げるという意味では最適なツールにはなり得ないかなと思います。ここで、新聞の利点としてよく言われ「一覧性」が有効だと感じています。
各面で、その日の重要なニュースが並び、一覧で見ることができ、見出しを追っていくだけでも、ある程度、社会のニュースが把握できます。
そして、自身の経験からしても親が新聞を読んでいる姿を見せることで、子供にとって新聞がテレビやパソコン、スマホなどと同様の生活ツールの一つだと認識するのかと思います。実際に我が家では、新聞を読むことは生活の一部として当たり前のことという感覚が子供に生まれているような気がします。
我が家でやっていること① ーKODOMO新聞の購読ー
そして、4年ほど前に子供が新聞の天気予報を見るのが日課になり、毎朝今日の天気は?と新聞で確認するようになり、新聞に興味を持ち始めたので、小学生向け新聞「読売KODOMO新聞」を購読してみることにしました。
私は、その昔「小学生新聞を読みたい!」と親に頼んで、朝日小学生新聞を購読してもらったが、あっという間に読まなくなってやめた、という過去があります。なので、あまり期待はしていなかったんですが、購読をはじめて4年ぐらいたちましたが、今でも届いた日は朝食を食べながら新聞を開くおっさんスタイルで毎号読んでいます。
発刊ペースも続いている一因かなと思っています。読売KODOMO新聞は毎週木曜日発行の週刊なので、
週一ぐらいのペースで数日かけて読むのが小学生にはちょうど良い。
前号から間が開き、「やっときた!」という感覚が読みたいと思わせる。
みたいな効果があるのではないかなという気がしています。
ちなみに、ページ数や料金は下記の通り、朝日小学生新聞と比べると一見割高に見えますが、ページ数で割ってみると読売KODOMO新聞の方がお得です。
▼ 読売KODOMO新聞
講読料:1ヶ月 550円(税込)
発行:毎週木曜日 週1回
ページ数:20ページ
ページ単価:6.8円(550円÷80ページ)
▼ 朝日小学生新聞
講読料:1ヶ月 1,769円(税込)
発行:毎日
ページ数:8ページ
ページ単価:7.3円(1,769円÷240ページ)
我が家でやっていること② ートイレ新聞ー
やっと、タイトルにある本題ですが、もう一つやっているのが「トイレ新聞」です。この呼び名は子供が勝手につけた名前なんですが、要は新聞の切り抜きをトイレの壁に貼っているだけです。
▼実際のトイレの壁(便座に座った状態の視点)
こちらは、私が読んでいる読売新聞本紙の中から、子供も興味を持ちそうな記事を選んで、切り抜いてトイレに貼っています。やっていることはそれだけなのですが、やる中で少しづつ改良してきたポイントを下記にまとめてみます。
■ 貼り替える作業を楽にする
はじめの頃はマスキングテープで記事の四隅を貼っていたんですが、テープをちぎって、一枚づつ貼っていく作業や、剥がす時も新聞がちぎれてテープだけ残って、それをまた剥がすなど、意外に手間がかかります。そうすると、貼り替えるのが億劫になって、数週間そのままという時もありました。
そうすると子供たちが「もう全部読んじゃったから、そろそろトイレ新聞貼り替えてよ〜」と言ってきて、結構見てるんだなと感じるなんてこともありました。
そこで、磁石で貼れるように改良。手順は簡単。
▼ ゼムクリップ📎をマスキングテープの粘着面に並べて貼る。
ここでは、どの位置でも磁石がつくように隙間を開けずにクリップを並べるのがポイント。
▼ 上下の余白部分を押し付けながら壁に貼る。
こうすると、ゼムクリップが中に並んでいるのもあまり目立たず見栄えもそこそこOK。
▼ それを等間隔に並べて貼る。
縦の間隔は新聞の2〜3段分ぐらいに合わせておくと、様々な記事のサイズに対応できます。
この枠を作っておいて、あとは磁石で止めていくだけ。貼る時は上に磁石を乗せていくだけだし、剥がす時は記事を引っ張れば、記事だけ抜けて、磁石は枠の上に残った状態になるので、貼り替え作業がとても楽になります。
■ 子供の目を引く記事を選ぶ
読みたいと思った、読んでみたら面白かった。という経験が習慣になっていくかと思うので、トイレに貼る記事は、できる限り興味がありそうなネタや、目を引く紙面を意識して選んでいます。
①スポーツもの
我が家の子供たちはバスケをしているので、NBAなどバスケネタを始め、その他スポーツ、アスリート系のもの。
②くらし・生活の智恵的なネタ
身近な話題でとっつき易く、子供も知っていると役立つ知識のもの。
③乗り物系・テクノロジー系・未来系
リニアモーターカーやクルマの自動運転、ドローンなど乗り物や特に近未来の技術の紹介をはじめ、最近は「AI」なんかもよく耳にするワードなので、知っているワードが入っていると目を引くようです。
④3面記事系
おもしろ事件的な記事。
⑤図表もの
特集記事などで、図表で綺麗にデータをまとめているような記事もあるので、プロのデザイナーがわかり易くまとめた質の高い図表はなんかそのまま捨てるのももったいないぐらいで、非常に目を引くので、少し難しい話題でも目を向けるきっかけになるかなと思っています。
KODOMO新聞の購読を始めたのが4年前ぐらい、トイレ新聞を始めて半年ぐらいですが、親子の話題の中にも記事の話が出てきたりします。それによってどこまで知識を身につけているかは未知数ですが、それよりも新聞が生活の一部にあること、そこからいろんな情報が得られるんだという感覚を身に付けることが大切かなと思っています。その為にも、継続が大切かなと思うので、継続しやすい仕組みを作りながら、楽しみながら続けていきたいと思います。
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