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どんな体型の人がホームランを打てるのだろうか?

更新履歴:2020/06/02 
ホームランバッターと言うと思いうかべるバッターの体型はドガベンの山田のような体の大きい、太っているイメージがあると思います。
しかし、それは本当でしょうか?
西部の山川選手はイメージ通りのホームランバッターといえるでしょう。
一方で山田哲人選手(ドガベンの山田ではありませんよw)や鈴木誠也選手など体型がしっかりしていますが、太ってはいない選手でも、年間30本以上を打つ選手もいます。
そこで、どんな体型の選手がホームランが多いのか探っていきます。

使用するデータ

2019年の選手データと成績データ

使う指標

体型にはBMIを使います。
本塁打はそのまま使います。

相関をみてみる

BMIと本塁打には相関があるのかまず見ます。
本塁打だけでは物足りないのでセイバーメトリクスのパワー指標となるIsoPも見てみましょう。
本塁打とBMIの相関係数は0.38とやや相関が見えます。
一方でIsoPとBMIの間には0.25の相関係数があり、本塁打よりも弱くなりますが若干相関があります。
IsoPは2ベースヒットや3ベースヒットも考慮されるため、足の速いスリムなタイプのバッターもIsoPの値に影響が受けているからと言えます。
相関係数の値から若干は体型が肥満になってくるとホームランを打つタイプになりそうです。
注意すべきことは相関であって因果ではないです。
次章は2019年度の野手のBMIと本塁打を散布図で表してより詳しく見てきましょう。

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グラフ結果と考察

本塁打とBMIの散布図に分布のヒストグラムをつけたグラフにしています。
さらに散布図の分布から直線を引いています。
薄い青の直線付近の領域は95%信頼区間の領域です。
だいたいこの直線の間だよねーぐらいにとらえてくれれば大丈夫です。
グラフを見ていくと本塁打の分布はほとんど0~10本に分布しています。
分布を見ても密集してるのがわかります。
ヒストグラムも一本だけ大きいグラフになっています。
本塁打を打つことは簡単ではないことが物語っています。
対して、BMIは正規分布に近い分布をしております。
人間の体型など自然現象の分布は正規分布に近くなります。
一番本塁打を打っている選手はBMIも一番大きい値をしているのは興味深い結果となりました。
0~10本の本塁打の選手はBMIの分布はバラバラで傾向はあまり見られません。
BMI24~28に多くの選手がいるので、グラフの傾きが下に引っ張られている結果、直線ではBMI30でも本塁打は10を超える程度となっています。
しかし、右肩上がりの直線ができていることもあり、多少なりともBMIと本塁打は正の相関にあります。

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分布に選手名を振ってきます。
流石、BMIと本塁打の最高峰に君臨するのは山川選手です。
どすこいー!
おかわりくんもBMIと本塁打が大きい値ですね。
一方でBMIが普通でも本塁打が30を超えている坂本選手、山田哲人選手はアスリート体型でも本塁打を量産しています。
バッティングはパワーだけじゃない遠くへ飛ばす技術を持ってる選手のタイプでしょう。
また、しまった体型で無駄のない筋肉を持ってるのかもしれません。
どちらにしても、体の大きさとパワーだけで本塁打を打てるほど簡単なものではないことがデータにも表れています。
BMIを見てみると中田選手や丸選手がBMI30と高い値というのも意外です。
やや横に大きい感じはありますが30もあるとは感じませんでした。
このようにみていると、4番バッタータイプはBMIが高く、一般的なイメージ通りのホームランバッター、3番バッタータイプは本塁打が多くてもBMIが高くないバッターの傾向があると言えます。

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次に、ポジション別の本塁打を見てみましょう。
下のグラフは、内野手、外野手、捕手ごと分布の色を分けています。
捕手になるとなかなかバッティングまで良い選手は少ないかつ、半分以上は控え選手になりますから本塁打も少ないです。
以外にもBMIに偏りはありません。
内野手と外野手を比較すると内野手のほうが本塁打が若干多いです。
外野手・内野手ともに足の速い選手とパワーのある選手が二極化している感じがあります。

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まとめ

結果を見てどうだったでしょうか?
だいたい体型とホームランは関係していたことが分かったのではないでしょうか。
ただ、体型が大きくなればホームランバッターということは言えず、アスリート系ホームランバッターもいましたね。
全体の分布としては、本塁打を打つバッターが限られているので相関が弱い形になりました。
結論としては体型が肥満になるほどホームランバッターになるかは多少の傾向はみられる、となります。
ホームランを打てる層は肥満系かアスリート系ですね。

今回の分析のデータとコード(有料)

自分も分析してみたいというかたやこんな分析もできるんじゃないかと思ったかたはこちらに今回使ったデータとサンプルコードがあります。
野手のいろいろなデータがあるので、いじってみたい人におすすめです。

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