見出し画像

その開発、本当に成長するの?

最近は分析の仕事をしながら開発の仕事もさせてもらったりしています。その辺りに手を出せると、アナリストするだけでなくてデータエンジニアにもなれるかも?!という個人的な欲望です。

エンジニアの仕事をしてると、その開発は本当に必要?という依頼がされます。サービスの現状を把握しているから、重点的に行うところは別にあるのでは?と疑問に思ってしまいます。

アナリスト目線から見た開発の意義を考えて見たいと思います。

開発する目的

ざっくり、3つくらい開発の目的があるかなと思います。

KPI改善 (1)

1. KPI改善
2. ユーザー体験の向上
3. リファクタリング、ユーティリティの改善

(もっと大切な視点もある気がしますが、あくまでアナリスト目線です。)

1つ目は KPI 改善です。継続率が全然上がらない、購入が1回だけで終わる、とにかく直帰率が高い、などの改善です。

サービス継続に直結する数値が悪いと、資金調達もままならず会社が終了ということもあるので、ヒヤヒヤすると思います。

このために行う開発は、デザインのA/Bテストから機能追加も含まれるかなと思います。機能追加はユーザー体験の向上のために行うこともあります。

2つ目はユーザー体験の向上です。C向けサービスはKPIにも効いてくるので非常に重要です。

上の本を読み始めてます。初期のインスタグラムは、Googleのようなガチガチの数値管理よりも感性を大切にしてました。この視点を重要視してるプロダクトの作り方もあるのだなと感心してます。

3つ目はリファクタリングやユーティリティーの向上です。前者はエンジニアの開発効率化、後者はビジネスサイドの運用の効率化が目的です。両方とも、放置すると開発工数が上昇したり、オペレーションのミスを連発させてしまいます。

成長する会社がやってしまいがちな問題

インスタグラムみたいな大成功するサービスは、プロダクトマーケットフィットがうまくいきすぎます。その結果、成長に対してリファクタリングやユーティリティの充実が追いつかなくなります。さきほどの本でも、初期はジャスティンビーバーが投稿するたびにサーバーが落ちる描写がありました。

こういう会社は、機能追加による成長とリファクタリングのジレンマに陥ります。KPIは無視です(笑)動けば成長がするので。

日本の企業だとどうなるのか

イメージは基幹系ではなく自社のサービスにシステム投資しようと考え始めた企業です。今まで、担当者の電話だったり紙のポイントカードで顧客と接点を持っていたものをアプリでやりとりするようにしたいという考えです。いわゆるDXに対応したいという観点ですね。

何が起きるかというと安定稼働運用メンバー向けのユーティリティの充実が最優先になります。顧客側がほぼ無視されます。結果として、誰も使わないサービスができあがります。

原因の1つとして、KPI管理がなされていないのだと思います。例えばネットの売り上げ比率を20%にする!という目標を掲げた会社を想像してください。

上記目標を達成するために、ネットの売り上げ額を計算します。それ以上ブレイクダウンできません。ブレイクダウンとは、年間DL数、購買率、ARPU、購入頻度などの売上額を達成するための中間指標です。まさにKPIですね。

目標と現実の乖離を確認することで、 アプリ内の導線改善、通知頻度・内容の最適化みたいな具体策が出てきます。

場合よって、開発ではなくて宣伝方法や広告出稿などの集客を考える必要も出てきます。

ユーザー体験は考えたことはない??

ユーザー体験の向上にお金をかける、という視点はほとんどないのかなと思います。

別の強みがあるから大丈夫という企業ならば、考えなくてもいいかも知れません。アプリは使いづらいけど商品は良い!みたいな企業ですね。

アプリは便利で商品もそこそこ良い!みたいな企業が現れたら、スイッチされる危険が出てきます。

更なる邪推ですが、使いにくい社内システムに触れすぎてシステムは使いづらいという固定観念があるかも知れません。

まとめ

最近の開発から見た、開発の目的についてまとめました。

本当にプロダクトを成長させたかったら、どんなバランスで開発を進めるか、今重視すべき点はどこか、を考えてみると良いかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?