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同人イベントを開催したい人のためのおぼえがき

こんばんは、だしのやです。

すごくざっくりですが、過去に携わった同人イベント(同人誌即売会)の開催フローを、棚卸しとしてまとめておきました。

同人イベント開催に必要な技術共有と、私個人のタスクリスト整理を兼ねて、公開しておきます。

権利関係への配慮など、注意点も諸々ありますが、こちらについては下記サイト様の方が丁寧に解説されているので、併せて参照されることをお勧めします。

※参考になるサイト様※

山陰同人誌即売会 花鳥風月 様
「同人誌即売会の開き方・知っておいて(多分)損はないイベント開催の知識」
http://kacho.ne.jp/event.htm

●前提条件

・企業主催型同人イベントを母体とするオンリーイベントではなく、個人または任意団体による独自開催イベントであること

・複数ジャンルによる合併開催ではなく、単一ジャンルによる開催であること

・主催側、およびすべての参加者の営利目的活動でないこと

1.イベント内容の企画、ジャンル決め

・何メインで同人イベントをやりたいか検討

・事前のマーケティング、開催協力者・企業の募集

・資金調達のプランニング

資金調達に関してですが、従来の同人誌即売会のように「何が何でもカタログやアンソロジーを作る」みたいなことをしなければ、印刷費を主としてそれなりに削減が見込めます。

昨年2019年の紙代値上げ、および消費増税の影響は、イベント開催費としても無視できないレベルなので、テック導入によりペーパーレス化・低コスト化が可能であれば、極力そのように対応したほうがベターかなあという印象です。

2.開催日時と会場の選定〜会場手配

・競合になりそうなイベント日程の下調べ

・会場担当の方と予約交渉

競合イベントの下調べは、まったくの同ジャンル同人イベントとかでなければ、あまり神経質になる必要はないと思います。どちらかというと、「使いたい会場がその日に使えるのか」という確認のほうが重要です。

3.イベント概要の設定、概要ホームページの公開

・開催日時と会場

・募集サークル内容と配置可能数

・イベント参加申し込みの手続

・一般参加者向けの参加要項

ホームページは必ずしも有料サーバーを借りてWordPress立てる、みたいなところまでは行かなくても良いかなあという印象です(工数が抑えられるなら、勿論あって問題はありません)

4.イベント企画内容の広報

・ホームページ、Twitter、pixivでの情報発信。ケットコムさん(http://ketto.com/)への登録など

・チラシ、パンフ掲載などの紙媒体広報

・広報用イラスト等のリソース作成

一応、チラシなどの紙媒体広報も挙げてありますが、相当数の一般参加者を呼び込まないと会場費がペイできないとかでない限り、無理して作る必要はないと思います。

大々的に広報を打つと、開催ジャンルとの馴染みが薄い方の来場も当然増えるので、参加者対応の管理コストが増えますし、多少なりともイベント全体の雰囲気には影響します。その辺りを考慮して、「誰に向けて広告するのか」を明確にしておきたいところです。

5.申し込みサークルの配置作業〜配置図公開

・会場内最大配置数との調整

・配置図の作成

・サークル(イベント)カタログの作成

イベントの資金繰りに並んで、配置サークルの調整は最も難しいフェーズです。会場キャパシティ、各サークルへの配慮事項などを見て、最大限バランスの取れる解を探っていきます。

ここに関しては、同イベントであっても毎回決断すべき内容が異なってくるので、相応の時間を用意しておきたいところです。

また前述の通り、イベントカタログをペーパーレス化するという手もあるので、ここについてはイベントホームページでの公開でも可です。

6.各種事務手続き

・サークル代表者への参加要項送付

・予約会場とイベント当日の入場導線について打ち合わせ

・サークル申し込み費、会場費などの決済関係処理

・支援印刷所への搬入要項連絡

・一般参加者向け参加要項の加筆

・会場内の掲示物作成

・配送業社と搬入〜搬出について打ち合わせ

・当日会場スタッフと担当内容確認

メール連絡がこのフェーズでは頻繁に発生するので、自動返信のスクリプト等が用意できれば、そちらで省エネ化を図りつつ、受信メールの確認作業に比重を置いた方がよい気がしました。

また、地味ながら会場内掲示物はそこそこ必要なものが出てくるので、できれば外注せずに、主催側で自己完結させてしまいたいところです。WordとPhotoshopくらいはできる限りあった方がベターです。

7.イベント当日運営

・業社、サークル参加者の搬入案内

・待機列整理

・一般参加者の入場会計

・安全管理の対応

・会場内の清掃、備品返却など後片付け

開催側として最も注意せねばならないのは、サークル参加者さん・一般参加者さんの安全確保・防犯対応です。事故の可能性になる大型備品の移動、貴重品管理などは、特に管理に注意する必要があります。会場と緊急時の対応についての確認は必須です。

8.当日終了後

・御礼のあいさつ

・決算

・次回の予算編成

次回の開催に必要な経費見積もりと、不足分の資金調達方法をこの段階で検討する必要があります。適性に予算運用できたか反省しつつ、次回の無事開催に向けて資金繰りを考えましょう。

以上です!

長々と書いてきましたが、同人イベント主催するにあたって一番必要なのは「リスク管理」「資金繰り」「関係各所とのコミュニケーション」であると思います。一言で書くのは簡単でありつつも、どれも難しい項目ですが…

あらゆる点で完璧なイベントの開催というのは中々に険しい道のりですが、地道な改善の積み重ねに良いイベントができていきます。諦めず、粘り強くやりましょう。

これを読まれた有志の方々によって、多方面で素敵なイベントが開かれることを願っております!

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