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加藤一二三ってこんなに凄い

バラエティーにも引っ張りだこな加藤一二三先生。
藤井聡太さんに次ぐ史上最年少棋士というのは有名な話で、なんか実はほかにも凄い実績があるらしい、というのも有名な話です。

よく言われるのは、以下の3点かと思います。

・藤井聡太さんに抜かれるまで史上最年少棋士の記録を保持
・名人を含むいろんなタイトルを獲得したことがある
・通算対局数、通算負数が歴代一位

上記は知っている人も多いかもしれませんが、他にももちろんいろいろあります。そのなかでも、私が個人的に素晴らしいと思う記録をいくつか紹介します。

・現佐藤名人を含め、すべての名人と対局経験がある。
・大山・中原と100局以上対局
・史上最年少名人挑戦
・現役生活62年
・62歳A級

では順番に見ていきましょう。


■すべての名人と対局

この場合の名人とは、実力制名人のことです。
(名人については江戸時代からの歴史がありますが、現在の名人戦の制度は1935年から始まりました。実力制名人とは現在の名人戦の制度で名人になった人のことです)

歴代名人は2018年時点で13人。加藤一二三さんもそのうちの1人です。
さて、初代名人が1937年に誕生しました(名人戦の第一期は2年がかりだった)。それが木村義雄さんです。
この木村さんは1952年に引退。加藤一二三さんのプロ入りは1954年。
ということで、公式戦で指すことはありませんでしたが、特別対局として正式に指されたことはあります。

2人目の名人は1947年に誕生します。塚田正夫さんです。
そして12人目の名人は2017年に誕生します。佐藤天彦さんです。
加藤一二三さんは塚田さん以降のすべての名人と公式戦で対局しています。

1947年に名人になった塚田さん。それから70年後に名人になった佐藤さん。
この間のすべての名人と公式戦で対局をした加藤一二三レジェンド。圧巻です。


■大山・中原と100局以上対局

まず、100局以上対局した組み合わせは、歴代で10組しかありません。これはタイトル戦などで一気に複数回対局をする機会がないと達成できないですこと。つまり、お互いがめちゃくちゃ強くないと、100局も対局できないわけです。まさにライバル関係とも言える勲章です。

で、大山・中原って? って思う方もいるかもしれませんので簡単に説明を。

不思議なことに将棋界にはいつの時代にも羽生さんのようなスーパースターがいました。それが、大山・中原です。

羽生さんは長年ほとんどのタイトルを独占していました。
その前にほとんどのタイトルを独占していたのが中原誠さん。将棋界では中原時代と言われています。
その中原さんの前にタイトルを独占していたのが大山康晴さん。大山時代と言われています。

大山さんの初タイトルは1950年。中原さんの初タイトルは1970年。ちなみに羽生さんの初タイトルは1989年。

大山時代のスーパースター大山康晴、中原時代のスーパースター中原誠、この両者と100局以上対局しているということは、加藤一二三さんはこの両時代でめちゃくちゃ強かったということです。

さらに、中原さんの最大のライバル関係にあった米長さんとの対局数も100局を越えており、大山さんのライバルでありなおかつ羽生さんの師匠でもある二上さんとは100局近く対局しています。

ちなみに羽生さんとは20局指されています。

つまり、羽生さんが活躍しだしたころはすでに少し衰えてしまっていたけど、長年トップ棋士として大活躍していたということです。


と、ここでまあまあな文章の量になりましたので、今回はここまでにしたいと思います。
残りの点については、次回書きたいと思います。
(私がコンパクトに書く文章力がないだけのような気がします…)

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