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NHKニュースクリップ(2023年5/28号)

今回のトピックは何といっても定例の会長会見です。

この会長会見、直後は要旨がアップされていませんでした。週末になってようやくNスペの真っ黒事件(不適切な準完登録)、NW9捏造報道などについてのやりとりが追加されたんです。

実は、この会長会見を巡って、もうひとつ知られざる戦いがありました。

オープン記者会見を求めたNHK職員有志

会長定例会見は記者クラブ主催の、いわば「お友達グループ」会です。そのため、加盟者以外は入れません。今回も、参加を求めた方が複数いらしたようですが、オブザーバーとしての参加も認められませんでした。

101スタジオでも使ってやりゃ良い話なのに、NHKは場所が無いとか色々理由をつけたようです。

実は、この会見を巡っては、週刊誌やフリーランスの記者の参加も認めるオープンなスタイルにすべきだという声が内部からも上がっていたのです。

しかし、その声は握りつぶされてしまいました。

新聞報道も見ての通り手ぬるく、主犯格の人物(IやKなど)は「これで鎮火した」とか「自分はシロ認定だ」などととはしゃいでいるという情報が私の元にも寄せられました。

NW9の件は、NHKとしては何が何でも現場の暴走として片付けないと上層部全体の責任問題に及んでしまうため、“前科”があるIのことを、その上司として「無縁社会」等を制作した理事の中嶋太一は庇ったと聞いています。

「無縁社会」でもあった捏造問題

NW9で最終的にゴーサインを出した統括のひとりIは、実は過去にも今回同様の捏造事案を重ねてきました。実際、Iが関与した「無縁社会」でも、次のようなトラブルが報告されています。

Iは他にも、容疑者の写真取り違え事案を部下のせいにして揉み消したとか、若手女性職員との乱倫ぶりなどが私の元に情報として寄せられています。「出家詐欺」にも関係があったとのことで、詳しい検証が必要です。

「みなさまの声」さえも隠蔽

しかし、今回私がもうひとつ驚いたのが「みなさまの声」の捏造です。

NW9の週は、NW9宛に速報値で1870件の問い合わせが寄せられていました。前週比・昨年同期比いずれも+7000件程度の増加になっていますが、そのほとんどがNW9絡みだと思われます。

にも関わらず、「反響の多かった番組」から完全に除外されているのです。

さすがに、視聴者からの声まで隠蔽するようのは「みなさまのNHK」を標榜してきた組織としてはどうなのでしょうか?かなり異常な対応だと言わざるを得ません。

唖然、問い合わせの声には「コピペ」で対応

NW9に関連しては、週刊誌各社も力を入れた報道を行っていました。中でも、手厚くこの問題を取材したのが週刊現代です。

NHK側の動きはこれまでも私が伝えてきた通りですが、この記事を読んでいて、私はひとつ妙なことに気付きました。

この中に出てくるNHKの返答文です。

NHKは、どのように考えているのだろうか。真偽を聞こうと質問を送ったところ、次のような回答がメールで寄せられた。全文を掲載する。

〈放送までの経緯などについては現在、詳細を調査中ですが、担当者は、NPO法人を通じてご遺族を紹介してもらい、取材の過程で、ワクチン接種後に亡くなった方のご遺族だと認識しました。番組は、コロナ禍で亡くなった方のご遺族の思いを伝えるという考えで放送しましたが、適切ではありませんでした。ご遺族に対してはNPO法人を通じて謝罪しました。

16日には、ニュースウオッチ9で、キャスターが、伝え方が適切ではなかったとお詫びしたほか、動画を載せたツイッターなどの投稿を削除した上で、お詫びの投稿を行いました。

ワクチンを接種後に亡くなった方のご遺族だということを正確に伝えず、新型コロナに感染して亡くなったと受け取られるような伝え方をしてしまったことは適切ではなく、取材に応じてくださった方や視聴者の皆さまに深くお詫び申し上げます。

取材・制作の詳しい過程をさらに確認し、問題点を洗い出した上で、再発防止策を徹底し、信頼回復に努めます〉

週刊現代宛にNHKから届いた回答文

実は、これと全く文章、他のメディアにも届いているんですよね。一言一句違わず、全く同じ文言です。日常的に各社の方々とやり取りしていることもあって、気付きました。

これは想像ですが、一般の方に対しての返答も全く同じコピペだったのではないでしょうか?

業務の効率化と言えば聞こえは良いですが、ここはテンプレ対応で効率化してはいけない部分ではないかと思います。少なくとも、私は大手メディアからの質問に対して、回答にもなっていないテンプレメールを全社一律で返すなど信じられません。良識を疑いますよ。

社会部女性記者が経費でマルチ勧誘の噂 情報求む

ここで、ひとつ情報募集です。

社会部のOという女性記者が、経費(経理コード162)でマルチ商法の勧誘を行っていたという確度の高い情報が先月私の元に入ってきました。あまりに回数と金額が大きく、監査で指摘されたといいます。

会議費(161)や打合せ費(160)はねちっこく調べられるのに対して、162は確か取材交渉費となっていて、記者が割と自由に使えるコードです。だから、記者系では「面倒だから162で切れ」と指示されるとか。私たち制作系ではほとんど使った事が無いので、今回初めて知りました。

ただ、この事案、当事者である記者の身辺情報(学歴・入局年次・人物像)は結構寄せられたのですが、手口の詳細や被害者の声は私の情報網でも入手することが出来ていません。

NHKではマルチ商法についての注意喚起報道を繰り返し行ってきました。

しかし、当の職員が経費で不適切にマルチ勧誘を繰り返してきて、あろうことか、それを隠蔽して人事異動と共に有耶無耶にするなど許されて良いはずがありません。

協会から当の記者にはすでに口止め工作がなされたと聞きますが、良心があるなら全て明らかにして裁きを受けるべきでしょう。

この件について、情報を募集致しますので、ご存じの方は私のTwitterまでDMをお寄せください。

直近で40人も!?記者の大量退職の情報

NHKでは、これから6月頭のジョブカン導入が控えています。前回延期した以上、ただしく導入出来なかったら責任問題でしょう。ま、こんなにめちゃくちゃなのに、導入する前からジョブカンを推進したグループが前田時代に表彰を受けていたとのことで、信じがたい組織です。

と、波乱が予想される6月ですが、本来なら6/1に予定されていた基幹職(管理職)の内示が6/9に延期されたという大ニュースがありました。

一般社会の皆さんからすると想像できないかもしれませんが、NHKで管理職の異動内示が直前に延期されるなど、聞いたことも無い話です。

数多ある幹部の不祥事を洗っているのかな?と思っていたら、記者が約40人も退職していて、地方が欠員になって回らないというのです。中堅からデスククラスが多く含まれるとのことで、かなり基準を下げて中途採用で補充しようとしているそうです。

こういう事が起きると、ただでさえ疲弊しているローカル局が余計に苦しい事態になります。十分なスキルと経験を持たない人が異動することになるからです。

NHKの健全化は無理なのか?

これほどNHKを巡る状況が厳しくなっているのに、あろうことか(自称)看板番組のひとつである「ニュースウオッチ9」でこんな捏造報道がなされたこと自体、私としては驚きでした。

新型コロナワクチンと接種後の体調不良や死亡の因果関係については、すでに科学的にも認めらています。

他の例については、国もすでに認めているものが多数あるんですから、素直にNHKも科学的に「なんで全身の臓器で炎症が起きたの?」とかやれば良いんですよ。2回目接種とかのフェーズと違って、治療法も確立されてきていますし、接種+感染歴がある人も増えています。そろそろ立ち止まって検証すべきタイミングだと私は思います。

にも関わらず、過去の新型コロナワクチン礼賛の自己否定に繋がるからと向き合わないこと自体、公共放送としては不適切です。

NHKとしては、情報空間の健全性を担保する存在を自称しています。

「フェイク・バスターズ」など荒唐無稽な言説を弄ぶだけのファクトチェックもどきには熱心ですけど、肝心のニュースでも捏造をしてフェイク情報をむしろ発信し、その責任さえ取らないなど異常なことです。

NW9の件については、「BPO案件化して裁かれる方がNHKのためになるから、職員から働きかけてBPOを動かすべきだ」という声も私の元には伝わってきます。

BPOだけでなく、NHK自らも独立した検証チームを立ち上げて、「出家詐欺」など過去の事案の反省がなぜ活かされなかったのかも含めて厳しく自己批判することが不可欠です。

もし宜しければサポート頂けると幸いです。取材費の他、Twitterのプロモーション費などNHK健全化の為の取り組みに活用させて頂きます。