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本物の昔話

読み聞かせで読むべき本は、1にも2にも3にも昔話です。それも、本物の昔話です。本物の昔話とは、語られてきたままの素朴なお話です。本物でない昔話とは、改変された昔話です。

勉強の土台になるのは、本物の昔話です。本物の昔話を毎日毎日、浴びるほど聞き続けること。これに尽きます。いくら強調してもしすぎることはありません。本物の昔話を読み聞かせすること。これをはずせば、勉強の土台はできません。というか、私がお話しすることは何もなくなります。このあといろいろお話しすることすべてが虚しくなります。

本物の昔話を浴び続ければ、言葉を理解する力、思考する力が育成されてきます。

では、本物の昔話以外の本・絵本はどうすればいいでしょうか? 禁止・制限はなるべく控え目にしましょう。

まずは、本物の昔話を徹底的に身体化します。そのあとで、本物でない昔話も、創作童話も、読み聞かせてみましょう。本物との違うがわかるはずです。なぜ、本物の昔話にこだわるか、そのわけを体で感じることができることと思います。大人も子どももです。

テレビ・スマホ・ゲームなどの「やるべきでないこと」も、昔話の根源的な楽しさを知った後でなら、禁止・制限をしなくても大丈夫でしょう。同じように、本物の昔話を身体化した後でなら、他の本を読み聞かせしても大丈夫です。創作童話などを楽しめなくなるわけではありません。本物の昔話で自然な読解力が身につくので、創作童話などもおおいに楽しむことができるようになります。

その一方、子どもでも、質の低い絵本・童話を見抜くようになります。「質の低い」という言い方は問題があるかも知れませんが、好みの問題ではなく、深さが足りないという意味です。単純で素朴な昔話が根源的な深さをもつので、それを身体化してしまうと、子どもたちの目が肥えてきます。

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