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先が見えない不安をユーモアで乗り越える 映画【ホワイト ノイズ】♯078

Netflixで配信中。本年度、米アカデミー賞脚本賞を勝手に期待している新感覚パニック映画。



ホワイト ノイズ     2022年/アメリカ



【ストーリー】

大学教授のジャックは愛する妻や4人の子供たちと、
他愛のない平凡な毎日を送っていた。
ある日、長女のデニースが母の異変に気がつく。
始めは気にしなかったジャックだが、
次第に妻の不自然な行動を見逃せないでいた。
そんな中、家の近所で爆発事故が発生する。毒性のある化学物質が流出し、町に避難指示が出てしまう。


謎の現象が一家を襲う

 

【解説というか、レビューというか】

きっと今の海外映画のトレンドは、社会風刺をした
ブラックコメディなんでしょう。間違ってもマーベル映画じゃなさそう。社会風刺といっても、
さして政治を攻撃している訳じゃない。
この映画は攻撃的じゃなく、守備的に風刺する。
先が見えない不安や重圧、それから逃れられない現実に対して映画はユーモアで守りを固める。


Netflixプレゼンツの本作、『ホワイト ノイズ』は、
米アカデミー作品賞候補になった『ドントルックアップ』に続く、新時代の先頭を行く珠玉のブラックコメディだと思う。
2023年始まったばかりだというのに、早くも
シネマジェンヌ大賞候補の傑作です。

監督、脚本を手がけたノア•バームバックの高度な
言語能力を持って、映画はシュールな光景が冴え渡ります。

大抵の人なら言葉にならない、言語内では説明できない

↑このてんてんてんの感情こそ、
この映画は表現、というより言語化してみせる。
なのでしっかり字幕を追ってほしい。

ゾッとさせるけど笑える、笑えるけど考えさせられる、辛辣なユーモアが、押し迫る不安をふんわり解放してくれる。
黒過ぎるユーモアだけど、タイトルはホワイト〜

一般人の身近に、起きなさそうで起きる怒涛のプチパニック。
全くもって何が起きるかわからない、家族の危機。

こういう、パニックファミリー映画は
2020年代もっとも熱い!!


アダム・ドライバーがいい味出てる


【シネマメモ】

トレンドの漆黒ブラックコメディは、
パニックフレンド映画『イニシェリン島の精霊』の公開が
待機中。こちらも楽しみ!

✳︎合わせてみたい映画
夫パニック映画の金字塔
『フレンチアルプスで起きたこと』

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