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次世代NEMブロックチェーン、Symbolに迫る(6) ~オプトイン編~

このシリーズでは、NEMを簡単に振り返ると共に、NEMの次期バージョンのSymbolの特徴、Symbolのローンチまでの流れ、そしてSymbolがどのように活用されていくのかをなるべく分かりやすく紹介していきます。

今回はSymbolのオプトインが9月15日に開始される予定ということで、オプトインについて解説したいと思います。

オプトインとは

現在稼働中のNEM(以下、NIS1)の一部のデータをNEMの次期バージョンSymbol(以下、Symbol)に引き継ぐプロセスのことです。

引き継ぎ対象のデータは以下の通りとなっています。

・NIS1の基軸通貨XEMの残高 (スナップショット時点のXEMの残高に応じて、Symbolの基軸通貨XYMの付与)

・マルチシグアカウントの設定

・ルートネームスペース

オプトインのプロセスはXEMを取引所で預かっている場合、自分のウォレットに保管している場合で変わってきます。

取引所で預かっている場合

取引所で預かっている場合、オプトインによって取引所で預かっているXEMに応じてSymbolの基軸通貨XYMが付与されるかは取引所の判断によります。取引所のアナウンスを確認するようにしてください。

自分のウォレットに保管している場合

自分のウォレットに保管している場合は、ウォレットを使い自身でオプトインの操作を行うことでスナップショット時点のXEMの残高などが引き継がれるようになります

オプトインの操作は、NIS1のデスクトップウォレットまたはAndroid版のモバイルウォレットから行えるようです。

それ以外のウォレットで保管している場合は、アカウントをデスクトップウォレットまたはAndroid版のモバイルウォレットに引き継ぐ必要があります。

また、マルチシグアカウントのオプトインはデスクトップウォレットでのみ行うことができるとのことです。

具体的な方法は9月15日のオプトイン開始時にアナウンスされる予定ことなので、それまでお待ちください。

オプトインした後、どのようにXYMは付与される?

Symbolローンチ前(スナップショット前)にオプトインした場合

スクリーンショット 2020-08-31 12.11.05

9月15日のオプトイン開始後、スナップショット取得時点前までにオプトインした場合、スナップショット時点の残高をもってSymbolのメインネットローンチ時にSymbolの基軸通貨XYMが付与される予定です。

例) スナップショット取得前にオプトインした場合
オプトイン時 ... 500xem
スナップショット時 ... 300xem
---
Symbolローンチ時点で300xymが付与される

オプトインした時点の残高ではなく、スナップショットした時点の残高で付与されることに留意してください。

Symbolローンチ後(スナップショット後)にオプトインした場合

スクリーンショット 2020-08-31 12.11.13

Symbolのローンチ後(あるいはスナップショット取得後)にオプトインした場合も、スナップショット取得時点の残高を持ってSymbolのメインネットのオプトイン後にSymbolの基軸通貨XYMが付与される予定です。

オプトインはSymbolのメインネットローンチ後約6年間行うことができます。

オプトインしていないアカウントのXYMの残高は、Symbolメインネットローンチ後、特定の信託アカウントによって請求期間が終了されるまで保管されます。

例) Symbolローンチ後(スナップショット取得後)にオプトインした場合
オプトイン時 ... 500xem
スナップショット時 ... 300xem
---
オプトインした後で300xymが付与される

この場合も、オプトインした時点の残高ではなく、Symbolローンチ前のスナップショットした時点の残高で付与されることに留意してください。

オプトインで想定される疑問点

オプトインに伴って、想定される疑問点について分かる範囲でまとめてみました。

Symbolローンチ後のXEMはどうなる?

Symbolのメインネットがローンチされた後も、現在稼働中のNEM(NIS1)は並行稼働します。従って、Symbolローンチ後も現在保有しているXEMが失われることはありません。

NIS1で発行したカスタムモザイクは引き継がれる?

NIS1で発行したカスタムモザイク及びその残高はオプトインによっては引き継がれません。

カスタムモザイクの取り扱いはそのモザイクの発行者の判断になります。

NIS1でアポスティーユしたデータは引き継がれる?

NIS1でアポスティーユした内容はSymbolには引き継がれません。NIS1でアポスティーユした内容が正しいかどうかの検証はNIS1のチェーンに問い合わせる必要があります。

NIS1からSymbolで引き継がれるのは?

オプトインによって、NIS1からSymbolに引き継がれるのは、XEMの残高、マルチシグアカウントの設定、ルートネームスペースのみです。それ以外のデータは引き継がれません。

また引き継いだ場合でも、Symbolローンチ後それらのデータがNIS1から消えることはありません

参考情報


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