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ピグマリオン

ピグマリオンを検索すると渡辺千紘さんの漫画が出て来てビックリしました。
私自身は全然知らなかった漫画なので、・・・・・・心臓に悪いよ(>_<)

今月で喪明けなので、来月に観劇再開予定です。

マイ・フェア・レディ2

ご存知の通り(ではないですね・・・・・もう五十年も前のことですから)、これはオードリー・ヘップバーン主演で映画化された「マイ・フェア・レディ」の元の舞台作品。

マイ・フェア・レディ

とだけ説明すればスッキリですが、そうもいかない事情の作品です。

元々の原作はバーナード・ショーの「ピグマリオン」という戯曲で、19世紀の英国で上演。大ヒットしたそうです。

元々はギリシア神話にあるピュグマリオーンをモデルにした話だそう。

ピュグマリオーン

現実世界の女性に幻滅したキプロスの王ピュグマリオーンが理想の女性の彫像を作り出します。
それがガラテアという彫像の美女。
ピュグマリオーンは彫像と離れがたくなり、彫像が生命を得ることを希望しながら衰弱していきます。
それを憐れんだ美の女神アフロディーテ(ローマ神話のヴィーナス)がガラテアに生命を与えるという・・・・・・

バーナード・ショーはこの話に着想を得て、「ピグマリオン」を書くのですが、上演になって予想外のことが起こります。

ここからネタバレになるので、結末を知らない人や、これから見る映画や舞台を楽しみにしている人は読まないで下さいネ。

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下町訛りで無教養のイライザを半年(だったかな?)で大使館の舞踏会に出席できるようにできるかどうかの賭けをヒギンズ教授とピカリング大佐(二人とも音声言語学の研究者)するのです。
それで、イライザを住み込みにして言葉遣いから話題、身の振る舞いなどの全てを教え込むのです・・・・・・・
まぁ、不思議なのはヒギンズ教授が決して洗練されたマナーの持ち主ではないこと。
むしろ社交界の鼻つまみのもといった風情なのに?と感じちゃうんですよね。

で、20世紀に生まれた言葉である「ピグマリオン効果」のせいか(これについて述べると煩雑なので、興味ある方はググって下さいm(__)m)、見事に淑女に変身したイライザとヒギンズの間に心の交流が生まれます。

映画ではその瞬間が見事に表現されていて(前半のラストシーン、舞台でも一幕の最終場面です)感動します・・・・・・

ただ二幕になるとスレ違いが噴出してしまうのです。
で、原作は二人は別れて、イライザは自立した女性として別の紳士と結婚するのですが・・・・・・・・初演で興行主が二人を結びつけちゃうのです!

これが大ヒット!
ショーは怒り心頭ですが、興行主は大ヒットで元に戻さない・・・・・・・

そうした歴史を踏まえて「マイ・フェア・レディ」はショーの考えたものとは違う結末でミュージカル化され、映画化されてしまうのです。

ところが・・・・・・・
というところで明日に続きます。

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