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DANRO-設立から一周年を迎えた今の想い-

2022年4月27日。人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと、世界は今よりもっと明るくなる。そんな想いから、DANROは生まれました。

設立から一年が経ち、創業者であるHiroさん、小原和花さんは今、何を想うのか。その胸の内を伺いました。

創業者のお二人。左)Hiroさん、右)小原和花さん

この一年、「実践型対話スクールDANRO」から始まった事業は現在、自己を探求するオンラインサロン「DANRO SALON」、"子どもがそのままに進んでいける世界を"Visonに掲げ、自分らしく生きられるきっかけを対話を通して実現する「DANRO CHILDLEN」、"会社から社員にGIFTを贈ろう"をコンセプトに対話を通して自分を愛でるきっかけを創出するBtoB事業など、日常に対話を、対話を文化にしていくため、「温まると、輝き出す」を体感できる機会を増やし続けている。


ありがとうで溢れた一周年


━━DANRO設立から一周年、どんな心境で当日を迎えましたか?

Hiroさん:この一年、本当にいろんな方が一緒にDANROをつくってくれてたなという感謝があるし、嬉しさがあって。ただ、”一周年を迎えた気持ち”で言うと、日々生きている中で起こる嬉しさと大きな違いがなかったなって思います。プロセスの中にあるひとつの点のような感覚かもしれません。

一周年当日、気になって足を踏み入れた雑木林

和花さん:確かに。”一周年だから”という特別な感覚はなくて。ただ、敢えて今の気持ちを言葉にするのなら「ありがとうで溢れた一周年」だったかな。

ありがとうの意味合いは沢山あるけど。ひとつ驚いたところで言うと、みんなから「おめでとう」より「ありがとう」という言葉が届いたこと。それがなんだかすごく嬉しかった。

この一年、本当に沢山の場面に出会わせてもらえて。DANROを通してその人が自分の人生と真剣に向き合ったり、自分の人生をより濃くするために葛藤したりする「その瞬間に立ち会えたこと」、そしてなにより私自身が「その人の人生に感動していた」そんな感覚。

その積み重ねが、ものすごく自信になったんです。


━━自信?それはどういう意味でしょうか?

和花さん:私やHiroさんは、それぞれの人生において、DANROがVisonに掲げているように「自分の人生最高だと思える、光り輝く人が一人でも増えたら良いな」と思っていて。そのために、私たちは何ができるんだろうって。

和花さん:正直、目に見えない対話の可能性、DANROの世界観をどうしたら伝わるんだろうとか、そもそも言葉に変換するものなんだろうかとか。そんな葛藤や伝わらない悔しさを抱くことは、もちろんあって。

でも、その度に「自然体ですよ」って何度もHiroさんに言われながら、自分の想いに正直に、時に立ち止まったり、小さなことも対話をし続けてきて。そうやって進んで来た結果、気づいたら心から信頼できる人が周りにいて、後ろには道ができていたんですよね。

そのくらい、この一年で創った道も出会った人も、私にとっては自信や勇気に変わっているなって思います。

Hiroさん:本当にそうですね。僕も、これまで旅とかコーチングとか、自分が選択した先で出会った人と、こうして一緒にDANROを創っていけていることって「自分の選択が間違ってなかったな」って改めて思えたんですよね。

和花さん:すごいことですよね。一年前には出会っていなかったみんなと今、一緒に創っているって。いろんな意味で、本当に「ありがとう」で溢れています。


対話が日常に。広がりはじめたDANROの世界


━━次々とDANROに触れる機会、場所が増え、そこに参加する人からは「居場所のような存在」「DANROと出会えて良かった」という声を多く耳にします。創業当初の想いがつながり、広がりはじめましたね!

和花さん:嬉しいことですよね。ただ、それは私たちが創ったもののようでそうではないんだよなって思うんです。

Hiroさん:確かに僕たちは創業者ではあって、その空間を創り出してはいるけれど、結局「他人は他人」なんですよ。生きている中で、誰かの物語に影響されることもあると思うんですけど、その誰かの物語からどう自分の物語に変えられるのかが大事だなと思っていて。それが対話だと思うし、DANROという場だと思うんですよね。

和花さん:対話を通して、ひとりひとりが奥底にある願いに気付いてwant が生まれて。そんな want を伝え合える関係性が続いていることが嬉しいし、DANROの世界の創り手が私たち以外にも増えてきているなと感じています。

DANROとしてではなく、”自分”を生きる


━━おふたりのお話しからは、DANROというものに強い想いを感じる一方で、良い意味でそこには“DANROだから“というこだわりがないように感じます。

Hiroさん:そもそもDANROの世界観って、僕たちが創りたい世界なんですよね。誰かが求めているものを創るのも大事だけど、自分達が創りたいものを求めている人に届けていくのも大事だと思っていて。

和花さん:私たちは、新しい企画やアイデアを考えているという感覚ではなくて、その時その時、自分達の心が動いたものをカタチにする感じだったんです。でもそれは、「DANROだから」という枠に囚われて生まれたものでもなくて。

Hiroさん:この一年、「対話を諦めない」というDTA(Designed Team Alliance:チームとしての決め事)を決めて、どんな小さいことでも対話をし続けてきたんですね。今年はそこに、「言葉を変換しない」「思い切って立ち止まる」「DANROの枠に囚われない」というDTAを新たに決めたんです。

和花さん:私たちがこれまでしてきたことも、これからすることも、もちろんDANROの目指すものを叶えるためではあるけれど、それ以前にHiroとして、小原和花として行動選択をしてきた。私たち自身がワクワクすることを続けていた結果が、今のDANROにも繋がっていて。

だから、DANROは”私たちとともに変化する”に近い感覚なのかもしれません。

Hiroさん:それってつまり、自分の人生を生きるってことなんですよね。

和花さん:「今を大切にする」。この先も、自分の人生を、”今”を生きるために違和感があったら勇気をもって立ち止まろうと思っています。


Life journey/人生を旅する


━━Hiroさんや和花さん自身、自分を体感する時間が多かったのではないでしょうか?

和花さん:変化したという意味で言うと、この一年は、もっと小原和花でいられるようになったかな。

Hiroさん:出た、小原和花(笑)

和花さん:最近よく言うよね。小原和花として、Hiroとして、人としてって。Hiroさんやみんなとずっと対話を数えきれないくらいする中で、肩書きとか関係なく、もっと一人の人としていられるようになってきたのも嬉しい変化だったなぁ。

Hiroさん:僕は最近、人生において妙に張りきって目的意識を持つことって、もうちょっと減らしても良いんじゃないかなと思っていて。それを分かりやすく例えると「旅と旅行」の違いみたいな感覚で、”みんな、もっと旅をしようよ!”って思うんですね。

旅行って、前もって何をしに行くかとかスケジュールや目的があるじゃないですか。でも旅って、もちろん大枠の目的はあるけれど、その先は行ってみないと何が起こるか分からなくて、それが楽しい。DANROはそんな場なんですよね。

和花さん:DANROが大切にしているSPIRITが「Life journey/人生を旅するように」ですからね。未知のものを楽しむ、変化も、プラスとかマイナスとかでもなく、それがどんな変化でもよくて。でも、必ず何かはあるからって思う。あなたがそこに存在しているだけで、必ず感じるものはあるから。

Hiroさん:分からないことに対して答えを急がなくても良いし、その時どう受け入れていくかが楽しい。そんな感覚です。

和花さん:”自分を体験し、体感する場所”ですね、DANROは。


孤立ではなく、孤独になれる場所


━━「自分を体験する」って、日々暮らしていると、つい人の目線が気になったり、周りからの影響を受けやすいからからこそ、実は難しいことだなって、対話に触れる機会が増えた今も感じます。

Hiroさん:
僕は、”他者を意識しない”ってすごい大事だなって感じていて。それで言うと、DANROはある意味「孤独を上手く日常に取り入れるための場所」だと思っているんですよね。それは、自分自身と過ごすという意味でもあるんですけど。

Hiroさん:他者への依存からくる寂しさって、自分と一緒に居られないから、他者を意識しすぎて依存的になってしまい、それが寂しさに繋がってしまう。でも、孤独を上手く生活に取り入れることで、良い意味で人と助け合えることがすごく大事だなと思っているんですよね。

和花さん:孤独と居場所の社会学という本に書かれている、居場所の捉え方の中で「居場所は、自分という存在感と共にある」という言葉があって。それがHiroさんの言う、「孤立ではない孤独」という意味なんじゃないかと。

だから、DANROはよく「居場所」だと言ってもらえるけれど、それは私たちが何かをしたのではなく、みんなそれぞれ自分というものを深めたり、より濃く感じているからで。自分という存在感を認識し始めたから、居場所だと感じられるのではないかと思うんです。


ゆっくり進む、じっくり進む。


━━2年目に入ったDANROが、おふたりが考えている今後の展開が気になります。

Hiroさん:大きなところで言うとDANRO Villageを創りたいと考えているんですよね。そこでは子どもが対話できる場だったり、自給自足ができたり、リトリートだったり。オンラインとオフラインの統合の場を考えていて。

今年、これから僕は海外に行くんですけど、もしかしたらそこで出会う人がこの世界に入ってくるかもしれない。一見違う道に行くように見えることも、やりたいことが点となって、自然とDANRO Villageに繋がっていくイメージがあるので、そのうえで今やりたいことが何か考えています。

和花さん:そのために、私は自分の人生を生きるというのは大前提で、”DANROという場所が在り続けるために”ということを、去年よりも深く考えていて。

どうなるかは分からない。でも、そこに不安は一切ないって感覚かな。歩みはゆっくりに見えるかもしれないけれど、自分たちが感じるままに選択をして行けば、DANROのVisonは必ず実現していくという確信に近いものを感じています。


━━広げるではなく広がっていく。DANROはもちろん、おふたりがどんな「今」を過ごしているのか、ますます楽しみになりました!

和花さん:幸せよね、こんなに未来にワクワクできるって。特別な何かをしているわけではないけれど、”自分で生きる”がそうさせてくれてるって思います。2年目も、私たちそれぞれで生きていきましょう。


あとがき/インタビューを終えて


自分と向き合うことは、怖いと思う瞬間も、目を背けたくなる瞬間もある。”安心して孤独になれる場所”だから、時に勇気を持って、時にワクワクしながら自己を探究することができる。運営する人や参加者という立場は関係なく、一人ひとりが自分を体感できる場所がDANROなんだなと感じました。

実際、次期のDANROスクールへの参加を決めた方の多くは、日々忙しく頑張っているからこそ、立ち止まることが怖いけれど、そこをも越えて自分を感じたい人が集まっている印象を受けます。”ここでなら”、そう感じている人も少なくないのではないでしょうか。

なにより、「自分で生きる」の大切さを実感し、体現し続けているHiroさん、和花さんだからこそ、互いの人生を尊重し合える場や機会を創り続けられるのだと思います。これからもDANROを囲むみんなで、一人ひとりが「自分の人生最高だな」と感じながら、そう思える人を一人でも増やせられたら幸せです。(インタビュアー/記事:廣田 彩乃 )



棚橋 浩之|Hiroyuki Tanahashi
対話者。

小原和花|Waka Ohara
表現者。「見えないものを、魅せる。」を信念に、コトバで世界観を表現することを生業としている。Instagram

廣田彩乃 Ayano Hirota|インタビューライター
「今ここにいるひとりひとりの 今ここにある想いをつなぐ」人生の節目にこれまで歩んできた軌跡を振り返り、大切にしてきたものに気付くことで、今を愛おしむことができる。今しかない感情を言葉に遺し、未来の自分へ、届けたい人へと繋いでいます。( 公式note はこちら)

MAO|photographer
「想いを温め合える」がモットー。その人が大切にしたいことに対し、レンズを通してその人の想いを馳せる。一度きりではなく何度も続いていく関係であるために、目の前の人が”心から愛おしい”と思えるように、そんな想いでシャッターを切る。Instagram

DANRO inc.
公式LINE /  Instagram


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