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フォロー研修

先日、新入社員と2年目社員の研修を担当してきました。
4月に開催予定だった、合同新入社員研修が中止になったことで、その研修に参加予定だった企業さんから、個別に研修をお願いしたいというご要望を受けて担当することが決まりました。

「うちの社員は大人しいんですよ」
事前の打ち合わせで、そう伺っていたのですが、会場に入って来た社員の方たちは、皆さんハキハキとして明るく、受講意欲満々の様子でした。
開始時間15分前には、全員(9名)揃われたので、雑談をしながらゆるーくスタート。
それで安心されたのか、皆さんの表情から完全に硬さが消えたようでした。

最初に、一人ひとりに自己紹介や今日の研修で学びたいことを話していただきました。皆さんしっかりと自分の考えや今日学びたいことを話されて、自己紹介だけで1時間が過ぎていました。でも、しっかりと話していただいたおかげで、研修をどのように進めていけばよいか、何に重点を置いて進めていけば良いかが明確になりました。

私は研修をテキスト通りスケジュール通りには進めません。
受講者の現状と、必要な内容をその場で付けたしたり、組み替えたりしながら進めていきます。
必要な内容を、担当されている仕事と絡めながら説明すると、自然にメモを取られる機会が増えていきますし、質問がどんどん出てきます。

「話す声やあいさつも、声が小さいのが気になります」
事前の打ち合わせでは、そのようにも伺っていたのですが、皆さん終始ハリのある声で、ハキハキと話されて楽しそうでした。
でも、楽しいばかりでも気づきや学びに繋がりません。ケーススタディや実践練習を取り入れることで、普段おろそかになっていたポイントに気づかれたようでした。

4時間の研修があっという間に終わり、その後は、部署ごとのメンバーで、グループ面談の時間を持ち、研修の振り返りや質疑応答を行いました。
一人ひとりが受講している様子を見て、「ここに気づいてほしいな」と思ったことを、全員がしっかり自覚していて、各自のコメントにそれがしっかりと入っていました。自分自身で大切なことにどれだけ気づけるか?が「明日から実践しよう」に繋がっていきます。
そして、もう一つ嬉しかったことは、メンバー全員から、「研修はもうこれで終わりなんですか?これからも、もっと深く、詳しく学びたいです」という声が上がったことでした。

研修が終わって、事務局の方に1人1人の様子をご報告しました。
「そうですか、それは意外な一面でした」「それは、最近ちょっと気になっていたことです。本人はしっかり受け止めてくれたのですね」
「その点については、上司に私からフォローするように伝えます」ご報告する内容を目を細めてメモを取りながら聞いて下さっている事務局の方からも、教育に力を注がれてることが伺えました。

そして最後に、「皆さんから、もっと学びたいという声が上がっていました。私もぜひ、一人ひとりをしっかりとサポートさせていただきたいと思っています。ぜひ、ご検討いただきたいと考えています」と伝えたところ
「実は、私もそう考えていました。これまでの研修は、クライアントさんからの製品説明や技術的な研修が多かったのですが、これからはソフト面の充実化も進めていきたいと思っているんです」と、おっしゃっていました。

合同の新入社員研修は中止になりましたが、そのことがきっかけで、新しいお客様との関わりが持てるようになりました。

「中止のままでは、皆さんがきっと困られると思うんです」
主催者側から、中止の連絡をいただいたときに、担当の方から相談を受け、参加予定だった企業さんに、テキストを配付していただくようお願いをしたことから発展した研修です。
全部の企業さんではなかったですが、社員の方を大切に育てていきたいと思っておられる企業さんに関わらせてもらえて、本当に嬉しく思っています。
ガラス張りのセミナールームで、片づけをしている私に、受講して下さった皆さんが、何度もお辞儀をして通り過ぎて下さったり、口パクで「ありがとうございました」と笑顔で声をかけてくださった様子が、今も目に浮かんできます。

ご紹介いただいた主催団体の担当の方に、後日、研修報告書を提出しました。すぐにメールが届き、
「まさしくイメージしていた内容です。さすが、みっちり行われたんですね。ありがとうございます」という内容でした。
そして、「今後もコロナの影響が続くことが予想されます。集合研修を開催出来ない場合には、今回のケースを紹介しながら、速やかに個別研修の提案が出来るようにしたいと考えています」と書かれてありました。

変化を余儀なくされても、人の教育が十分出来くなったでは、尚更、変化に対応できなくなります。コロナの影響で、新入社員研修が出来なくなった企業、急きょ、全てをオンライン研修に切り替えた企業もたくさんありました。しかし、社会人として第一歩を踏み出した新入社員にとっては、今後に何らかの影響が出る対応ではないかと考えます。
その中で、〝本気で新入社員を育てたい”と思われている皆様とご一緒に仕事をさせていただいていることを幸せに思っています。

そして、これからも、一人ひとりにガッツリ向き合って反応や微妙な変化を感じながら進めていくことが出来る「リアル研修」に特化して、担当させていただこうと考えています。
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