アサーションへの思い

昨日から4回シリーズで、アサーションの講座が始まりました。
久しぶりの市民公開講座です。コロナの影響で開催できるかどうか心配でしたが、事務局の方とも相談を進めながら準備しました。

「アサーション」と出逢ったのは29年前。婦人教育会館(現在は、男女共同参画推進センターに改名)で開催された再就職セミナーで出会い、現在も学び続けています。
企業や自治体の研修などに「アサーション」を取り入れることも多いのですが、私は、私を育ててもらった公民館や教育施設で、受講して下さるみなさんとアサーションを学べる機会が持てることを、とてもありがたく思っています。

荒巻勝利さんの「目からウロコが落ちる本」の中に、「修・破・離 ~自分なりの考え方や理論を打ち立てるには~」があります。

「修・破・離」とは、

「修」…一生懸命勉強する
「破」…一定のレベルに達する
「離」…自分なりの考え方や理論を打ち立てる ということ。これを、本を読むことを中心に考えると、次のようにおっしゃっています。

「修」…同じテーマやジャンルの本を10冊読むと内容が理解できる。
「破」…同じテーマやジャンルの本を30冊読んで勉強すれば、その分野についての理解や習得は、合格レベルに達することができる。
「離」…同じテーマやジャンルの本を100冊以上読んで勉強すれば、理解・習得した内容をもとに、自分なりの理論や新説を打ち立てることができる。

″アサーションの考え方と実践は、私に必要なものだ!”
″私には、これが必要だったんだ!!”
29年前、講座を受講して雷にでも打たれたような衝撃を覚え、本を探して夢中で読みました。どうしても、実践できるようになりたい!!そして、人間関係やコミュニケーションの苦手を克服したいと思ったのです。
読めば読むほど、奥深い内容でした。スキルではなく考え方が大切なのだとわかりました。でも、長年培ってきた考え方のクセはすぐには改善されませんでした。
本を読むだけでなく、いくつもの講座を受け、辞書を引きながら原書も読みました。
学び始めて少し経って、研修や講座の依頼をいただくようになりましたが、正直、担当するのは恐かったです。″考え方も実践もブレた状態でこのテーマは扱えない”と思ったからです。ですから、自分から提案することを控えていた時期もありました。

数年前に、講義を担当している専門学校の学生さんたちから、「大西さんの考え方や伝え方って、アサーションに似てますね」と言われるようになりました。学生さんたちは、心理学の講義でアサーションを学んでいたのです。

「心理学の先生からは、〝こうあるべきです”〝こうしなさい”と言われるので、アサーションは嫌いなんです。大西さんは、アサーションってどのようなものだと思われているのですか?」昨年も、ある学生の感想レポートにそんな質問が書いてありました。
学び続け、実践を重ね、さらに学び続けながら自分自身の中に取り込んできたことが、少しずつ私の血や肉になって来ているのかな?と嬉しく思いました。そして、何より私自身が、人間関係もコミュニケーションをいつもワクワクしながら行えるようになっていました。

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気がつくと、アサーション関連で読んだ本は、100冊を超えました。そして、今も繰り返し読みながら学びや気づきを深めています。
学生の方からの質問に、アサーションに対する私なりの考えや思いを書いて、レポートをお返ししました。すると、その講義の修了レポートに、彼女がこんな思いや考えを書いてくれていました。

「この講義を振り返って、一番印象に残っていること」

それは、5回目の講義の後、感想レポートに「アサーションを学ぶ授業で″こうすべきだ”〝そうでなければならない”というふうに無理やりやらされていると感じています、大西さんが思うアサーションとはどういうものですか?」と質問したときの大西さんの答えです。
Doing(やり方)ではなくBeing(あり方)という考えを聞いて、自分が学んでみたかったアサーションは、Beingに近いのでは?と思いました。
大西さんのコメントの中に、「To be true to myself」という言葉もありました。この言葉は、私が「この人とどういうふうに接すればいいんだろう?」と悩んだときに、すごく助けられています。

私はこの言葉を、「自分のために正直になる」という意味で、誰かと新しい関係を築き始めるときに、一番大切にするようになりました。
私はよく、相手の接しやすいキャラクターを演じて、だんだんと演じることに疲れて、その人と関係が薄くなっていくということが多くありました。
でも、自分のために正直になると、自分を大切にできて、その自分を大切にすることで、相手も大切な存在になって良い関係を築けることに気がつきました。

まだ、相手の気持ちばかり大切にしてしまって、自分を大切に出来ていなかったり、逆に自分を大切にしすぎて、相手のことを疎かにしてしまうこともありますが、いつか大西さんのように″世界の中の誰よりも自分のことが大好き!”と言えるようになりたいと思いました。

大切に読み続けている本とともに、彼女のメッセージは私の心の支えになっています。
今日から、皆さんと一緒にアサーションの学びを深めることができるのがとても楽しみです。

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#専門学校生の感想 #人間関係学


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