見出し画像

お247話・騎馬戦ウマから落ち怪我したボクに優しい女の子〜女の子におんぶしてもらいたい男子

 お調子に乗って女の子の騎馬戦ウマに乗らせてもらって、落ちてボクだけ怪我してズボン破けてるなんて、チョー格好悪いと、ボクは、情けなくなってしまった。それまでは、上から目線で女の子たちに命令してたのに、落っこちて怪我して、今や、女の子たちから心配されてるなんて・・。

 するとひとりが「学校の保健室行って、消毒だけでもしようよ」と。

「そうだね、怪我しちゃってるからってことで、部外者のクロさん保健室なら入れるよ。行こ行こ」という、ちょっと楽しみな展開に・・女子高の保健室だなんて・・。

 ボクは情けなくなって歩き始めると、女子高生3人が騎馬戦フォーメーションを組んでくれ「怪我してる足で歩くの大変でしょ。乗りますか?」と優しい声をかけてくれるではないか。

「うん、ありがとう。乗ります」と言って、ボクは女の子のウマに跨って座る。両足を浮かして、女の子の手のひらの上に乗せると、すっと立ち上がってくれた。最初の中学生2人含んだ騎馬と比べても、2 回目の小さ目の3人による騎馬よりも、今回乗せてくれた女の子たちのは、背の高い3人だった。たぶん数センチていどの違いだとおもうのだが、こんなに高さ感覚って違うものなんだろうか、ってほどの違い。

 一戸建ての多い住宅街で、けっこうな確率で車庫には、メルセデスなどの高級車があり、この都心部近郊で一戸建て・・富裕層のタウンなんだなぁと、とはいえ立地的には川が近いという災害要素はあるわけだが。ホンモノの富裕層ではないタウンなのかな、とか。

 なぜそんなこと感じたりしてるのか、というと、そんな高級車のどれよりも高級な乗り物に乗れてるのは、女子高生3人をウマにして乗ってる自分だと再認識ゆえに。この町に、女子高生に乗ったことある大人の男なんていないんじゃないかなって。

 そういえば、この連載の過去話では、金髪女性に肩車してもらって高級車に乗るより高級感ってこと書いたが、金髪女性の肩車と女子高生の騎馬戦ウマ、どっちが高級だろうか。貴重なレア体験というポイントでは肩車が上だが、3人の女の子に奉仕させてるって点からすると、騎馬戦ウマのほうが高級なのかなぁ。

 そんなこと考えながら、女の子たちの上で幸せに浸っていると、女子高の校門に着いた。ボクが保健室に入れるかどうか、ツキコが交渉してくれてるのだが、なかなかオーケーが出ないようだ。学校側からの回答を待ってる間に、ボクを乗せてる女の子たちが、疲れてきてしまったようで、「クロさん、降ろしてもいいですか?」と。

「キミたちの上に乗っていたいよ。乗ったままのほうが楽だし、女の子の上って、すごく乗り心地気持ちいいんで」とワガママを言ってみると

「わかったぁ、私たち頑張るけど、ダメになったら降ろすわよ」と、なんとけなげな女の子たちなんだろう。

 しばらくして、学校側からの回答がきて、部外者はダメってことに。ボクは

「やっぱ女子高の中には入れないっか。じゃあこのまんま最寄りの○○駅まで、乗せてってもらえるかな」と、さらに乗り続けることを求めた。

「足怪我してるし、歩きたくないんで乗ったまま行きたい」とお願いしてみるも

「もうこれ以上はムリー」と降ろされてしまった。こういうとこは、若い女の子は、情を絡ませても、ダメなものはダメかっ。

 騎馬戦ウマは3人でだから、おんぶに比べれば、乗られる女の子もかなり楽だとおもうのだが、でもボクの体重70キロを1人23キロずつ背負わせてたことになるわけで、そりゃ女の子も疲れちゃうよね。

 ここまで乗せてくれて、ありがとね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?