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お169話・ふらふらだけど大丈夫ですという女性のおんぶ〜女の子におんぶしてもらいたい男子

 女の子の体力的なバテ具合が、かなり限界に達してる感になってきたので、とりあえず、ボクは、そのスーツ女性のおんぶから降りてあげることにした。

「長い距離おんぶしてくれてありがとうね。気持ちよかったよ」

「私はもうふらふらです」

「歩ける?」

「それは大丈夫です」

「ハイヒールでおんぶしてくれて、足痛くなってない?」

「ちょっと痛いけど大丈夫です」

「よかったー。じゃあ、また乗るね」と、ボクはまた女の子の両肩に後ろから両手を乗せると、女の子は

「えっ、こんなふらふらな女の子にまた乗るんですか?」

「うん、乗りたい」

 飛び乗ると、崩れそうなくらい女の子はふらふらしていたので、ボクがガードレールの上に立つ位置から、じわーりと体重を女の子に乗せる形とするため、彼女の身体をガードレール近くに背を向けて立つ位置に、彼女の両肩を引き寄せる形で、両肩にボクの両手を乗せて、グイッと体重を乗せる。

 初々しい新入社員の女の子には、条件反射的に、こんな理不尽な要求でも、受け入れるべき、という精神モードが、植えこまれているのだろうか。スポーツ女子でもないのに、こんな体力限界になるまで従順におんぶしてくれる女の子って・・。

 そんな感激に浸りながら、ボクの両足がガードレールから離れて宙に浮く。全体重が女の子に移った瞬間、この瞬間が、おんぶフェチのボクにとっては、何度味わっても、最大感激ポイントのひとつ。

 相変わらずやや前傾姿勢の猫背だったが、ボクのほうがもう、この女の子の形に慣れ親しんでしまえていたのか、気持ちよく乗れる位置を体感的に見つけてしまったようでズリオチもせず、なかなか安定していて快適だ。

 乗り心地のよい位置を見つけてしまうと、女の子におんぶしてもらってる快楽をじっくりと味わえてしまうので、おんぶしてくれてる女の子側の苦しみに無頓着になって、乗りながらゆらしたりして遊んじゃうのがボクの悪い癖。

「ゆらさないでください、ただおんぶしてるだけでも大変なんですから」

「気持ちよくなっちゃってて、ゆらしたくなっちゃうの・・、下で支えてる女の子は大変だよね、ゴメン。でも、しばらく頑張ってみて」

ああ~気持ちいいい、ゆさゆさ・・・。ああ~気持ちいいい、ゆさゆさ・・・。

 感じてしまうたびに、女の子の頭をギューッと握り締めてしまう。

「頭を握らないでください」

「ごめんなさい。気持ちいいもんで、つい・・」

 そんなこんななシアワセおんぶの上で盛り上がっていると

「私の行くところ、この会社なんで、ここで、終わりにしてください」と降ろされてしまった。

「仕事先への訪問前に、こんなに汗まみれに疲れさせちゃってゴメン。こんなにびしょ濡れに汗かいてて大丈夫かなあ?」

「でも行かないわけにはいかないし」

「ボク一緒に行って、説明してあげるよ。ボクのお願いをキミが受け入れておんぶしてくれたかげで、こんなに汗まみれになっちゃって、ごめんなさいって。献身的で優しい女性ですよって」

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