お170話・おんぶしてくれた女の子の上司の前で〜女の子におんぶしてもらいたい男子
「名前、訊いてもいい?」「クミです」「あっ、ボクはクロです」
ボクは、クミがオフィスに入ってゆくのに続いて入っていった。迎えの担当男性社員が対応に出てきた。汗だくでへろへろに疲れ切ってるクミは、自分たちの状況を、どのように説明してよいのかとまどっていたので、ボクから話した。
「クミさんには、駅からここまでの途中でボクが、ちょっとお願い事頼んでしまったもんで、こんな汗だくにさせてしまったんです、すみません。ボクは、そのことを説明するために、ここまで来てしまっただけのお邪魔