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「自分とは違う人をお互いに尊重しながら、エネルギーあふれる表現の場をつくる」 ダンサンブル主宰・藤平真梨インタビュー(前編)

「留学から帰国して電車に乗ったら、みんなスマホに目を落としてうつむいてた。ここにいるみんな、踊り出しちゃえばいいのに…!そう思ったことがダンサンブルの原点なのかな。」

ダンサンブルを主催する藤平真梨(ふじひら まり)。
バレエ団に所属し年間多数の舞台に出演、退団後はソロ活動を始め、音楽や映像、ファッションなど、舞台の枠を超えて踊りの場を拡げてきました。
近年は日本のみならず海外でダンスツアーを行うなど精力的に活動する彼女ですが、なぜ自身のソロ活動だけでなく、ダンサンブルを立ち上げ活動するのでしょうか。ダンサンブル初(!)インタビュー、藤平真梨のダンス、そしてダンサンブルへの想いに迫ります。

「踊りに点数がつかないってどういうことだ〜!」 衝撃だったダンスとの出会い

私のダンス人生の始まりは小学一年生、体育館で始めた鬼のような新体操クラブでした。笑
友達に誘われて通い始めてみたものの、あまりに身体の固かった私は、
ああ、もう凄まじい劣等生で...毎日家でも体育館でも必死で練習...

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▲新体操クラブで必死に練習する当時の藤平

ある日コーチに「選手コースに行きたいならクラシックバレエも習いなさい」と言われ、バレエ教室の門を叩いたところ、、
なんだろうこの優雅な音楽!美しい世界、そして踊りに点数がつかないってどういうことだ〜!

衝撃を受けた私は早々と新体操をやめバレエに没頭しました。そしてバレエダンサーを経て、コンテンポラリーダンスと出会い、今に至っております。

生きることと踊ることがダイレクトにつながるーーありのままの自分で表現する楽しさ

新体操をやっていた頃は、自分にとって点数が全てでした。
クラシックバレエをやっていた頃は、正しい伝統の型があり、そこを外しての表現はありえませんでした。

その後コンテンポラリーダンスと出会い、今は正しいも間違いもなく、自分の意思やアイデアこそが踊りになっています。これは踊りとしてはどこを目指せば良いのか迷ってしまうようでもあるのですが、私にとっては今、生きることと踊ることがダイレクトにつながっているように感じます。

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▲ダンスツアー報告会にて踊る様子
ツアーでは世界中の人々とダンスで対話を行ってきました

極端な話ですけど、「明日もし地球が終わってしまったらどういう風に過ごしたかったんだろう」と考えると、なるべくありのままの自分で、表現をし、人と関わっていきたい。

その生きたい生き方で、生きていく術が踊りでもあるのかなと思います。

おばあちゃんになって、踊るダンスがどんなものになっているのか楽しみだし、この踊りがきっかけで、どんな人達と出会えるのか楽しみで日々踊り続けています。

「踊りたいけどどう踊ったらいいのかわからない」 がダンサンブルのはじまり

ダンサンブルを始めたのは確か2017年...…「踊りたいけど、どう踊ったらいいのかわからない」という方が私の周りに3名 集まったのがきっかけです。

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▲ダンサンブルを立ち上げたばかりの頃の様子(なぜか暗い照明)

「ダンスっていうのは正解がなくてね〜、包丁で野菜をきる姿もダンスになるし、階段を降りるステップもダンスになりますよ〜、はい、じゃあ音楽にそのまま合わせてみましょうか〜」

……なんていうよくわからないクラスを開いているうちに、人が増えてきて、これはネーミングが必要だな〜ということで、「ダンサンブル」になりました。笑

最初はクラスを開催していただけだったのですが、ダンサンブルとして参加者の多様性を生かして舞台をつくることにもなりました。

そしてクラス自体も立ち上げ当初から開催している「我がままダンスクラス」の他に、体ほぐしやバレエ、講師を招いてヨガ、日本舞踊、タップダンスなどを開催し、踊る喜びをいろんな面から楽しめるラインナップとなってきました。

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▲日本舞踊クラスの様子

人との違いが笑えてくる、エネルギッシュな時間

ダンサンブルを始めてよかった! と思うのは、「笑う時間が増えた〜〜!」と言ってもらえたことですかね。

ダンサンブル のクラスや舞台の創作活動中、とにかく皆さんガハガハ笑ってます。笑
ダンスして、色んな表現に出会うと、自分も含め「こんなにも人ってみんな違うのかっ」て笑えちゃう……。

誰かと一緒に笑うって何よりも元気になると思うし、私自身もダンサンブルクラスや舞台作りの後は身体にエネルギーが満ちてます!

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▲クラス中に爆笑している参加者の皆様

でも「ダンサンブルの活動は、動画や投稿をみて面白そうと思うのだけど、実際にそんな風に踊れる気がしない……参加するのはちょっと怖い〜〜」と言われてしまったこともあります!笑

怖がらせてしまったのか〜〜と反省しました。初めて参加する方も怖がらずに、いや怖くても一歩踏み出して踊るにはどんな工夫ができるだろう? ということを最近は課題として考えています。


後編へ続く


●活動に興味を持ってくださった方は、ぜひクラスにご参加ください!

https://note.com/embed/notes/nb1f4f7bc922a

●instagramでも活動情報をお届けしています!


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