4967 小林製薬

連続増配企業22年連続の小林製薬の株価を分析していきます。

1 企業の特徴

1.1 商品

出典:https://www.kobayashi.co.jp/business/domestic/

テレビCMでおなじみの商品がいくつもあります。
「医薬品」・「オーラルケア」・「食品」・「芳香消臭剤」・「衛生雑貨品」・「家庭雑貨品」・「スキンケア」・「カイロ」などのカテゴリーで158ブランドを保有しています。


1.2 ヘルスケア・衛生用品の市場規模

事業構想 数字で見るヘルスケア産業(https://www.projectdesign.jp/201608/healthcare/003059.php)によると、ヘルスケアの市場規模は2020年で26兆円から2030年で37兆円まで拡大していく予測です。要因として、予防や健康管理、生活支援サービスの充実、IT(スマホ、ウェアラブル)・医療・介護技術の進化が考えられます。
事業構想 数字で見る清潔・安全ビジネス(https://www.projectdesign.jp/202008/clean-and-safety/008115.php)によると、市場規模は5000億円を超える予測です。前年比は約103%前後で推移しています。

2 タイミング

2017年9月15日から2022年9月15日のデータを使用しています。
標準偏差+1(下の緑線)の配当利回りは0.97%、株価8752
標準偏差+2(下の赤線)の配当利回りは1.07%、株価7972
9月15日の配当利回りは1.02%、株価8310で、緑線と赤線の間にあるため、過去5年の利回りの中では、買いになっております。

3 期待収益率

2021年のBPS 2515.5円に過去10年のROEの平均10.15と過去10年の配当性向の平均29.45%で計算すると下の表になります。

初期投資の10年後の配当回収率は1197.0÷現在株価8310.0=14.4%です。
配当の回収率を見てみれば、10年後には初期投資した投資額の少ししか回収できなさそうです。配当利回りが低いため、仕方がありません。
10年後の配当利回りは150.154÷現在株価8310.0=1.81%です。
10年後の配当利回りは、期待できなさそうです。
ここまでみると、配当利回りに魅力は感じません。

現在のPERは32倍で、上の表を見ると標準偏差+1から標準偏差0の間に収まりそうです。その10年後のリターンを見ると1.88倍~2.8倍で、期待収益は6.51%~7.6%です。
ヘルスケアの市場規模の成長率は142.3%ということを踏まえて、10年後のリターン1.88倍~2.8倍は現実と離れているように思われます。
妥当なラインとしては10年後のリターンは配当金を合わせた上で150%、期待成長率は4.14%ではないでしょうか。


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