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悪いやつらが出世する世の中と悪い奴らが垂れ流す哲学と被害を受ける良い人たち。リーダー本を読まなくても良い理由。

リーダー本は読まなくていい

世の中には、リーダーシップ本のようなものが多々存在する。そのなかにあるのは、既に社会的地位のある人々が自分の体験に即してリーダーはこうあるべきだという規範を語るものである。そこに描かれているリーダーは大抵が謙虚で他人を思いやり部下を優先する。しかし、それはあくまである程度社会的地位もしくは、一定の組織的地位を得たあとだから言えることである。

こういったリーダー本を未だ社会的地位を得ておらず、これから得ようと思う人々が読むと痛い目にあう。大抵のリーダー本は規範を書いたものだ。つまり、書かれていることは規範であって事実でない。

規範と事実は違う

規範とはこうあるべきだということ、事実とはこうなっているということである。つまり規範は地位を得たらだれでもいうことができる。ある程度社会的地位を得て、名が通っていれば、声が通るようになるから、自分の哲学や信念みたいなものを垂れ流しやすくなるのである。ある程度の社会的地位を得るために、見るべきは社会的地位を得ている人々の事実である。組織ではどのような人々が、地位を高めていくのか。そのことについて見も蓋もない事実を書いたのが、「悪いやつほど出世するである。」ここには、以下のような規範と対比させて、研究によりわかった事実が描かれている。

規範:・リーダーは謙虚であるべきだ。
・リーダーは常に正直に、誠実にあるべきだ。

・リーダーは部下を常に優先するべきで、自分のことは最後。

・リーダーは失敗も含めて自分のものがたりをつくる。


事実:・謙虚であるよりも、自信がある方が信頼を得やすい(ナルシストなCEOはそうでないCEOに比べて多い、誇張をしがちである)

・リーダーは時と場合によって嘘をつく(多くのリーダーに共通するのが、時と場合によって嘘をつくことである。)

・リーダーは部下よりも自分の報酬や身売りを優先する(CEOの報酬に業績が与える影響は少なく、多くの会社は好景気の時に管理職を増やし、不景気の時にはそれを守ろうとする)

・リーダーは自分の良い実績だけを見て、簡単に記憶を書き換える。(確証バイアスによって自分の過去は書き換えられる)

まずは事実をみよう

規範に比べ、事実は残酷だ。リーダーは自分が大好きで、嘘を平気でつき、自己保身に走り、その事実を勝手に書き換えてしゃべるのである。そして、その捻じ曲げられた事実は多くの人を魅了し、多くの人は残酷な事実から遠ざかり、残酷な事実に敗れ、ますますそのリーダーは憧れの存在でしかなくなるのである。

もちろん、規範とか美徳とか自分なりの規律などは必要なときもある。ただ、それはある程度組織において地位を得る。もしくは、はなからそういった組織から独立した、個人でできることの場合においての方がいいのかもしれない。さもないと、我々は規範とはかけはなれた人々の中に埋もれ、敗れ、一生自分の美徳と過酷な現実との差に苦しみ続けるのかもしれない。

【参考文献】


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