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つっかー、情シス辞めたってよ

エゾジニアのつっかーです。
12月に入りましたが自転車に乗れる程度の積雪。今年の冬将軍はお寝坊さんのようです。

本記事は「corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#2 Advent Calendar 2021」の6日目となります。

本記事では私つっかーが情シスを辞めたお話を書きます。
ネガティブな内容は含みませんので、身構えず気楽に読んでいただければ幸いです。

簡単に自己紹介

地方在住・一児の父です。今年四十路を迎えました。情シス歴は4年目。SE→ITコンサルを経て、去年からパラレルワーカーとして複業開始。現在4つの名刺をもって活動しています。

キャリアの変遷

情シスを志したきっかけ

社会人4-5年目に経験した SI 案件が大炎上しました。いろいろな学びがあった中で「発注者がリードしないと誰も幸せにならない」という気づきがきっかけとなります。

詳しくはこちらの記事に記載しています。長文なのでお暇な方だけ読んでいただければと(15分くらい)。

なぜ情シスを辞めるのか

結論からいうと「私が本当になりたかったキャリア像は情シスではなかった」と気づいたからです。

本記事における「情シス」の定義は、情シスSlackのコミュニティではおなじみの吉田航と久松剛さんの記事を参照ください。

お二人の記事において情シスの守備範囲について語られています。企業の規模やステージによって変わってきますが「管理」「統制」といった常設の兵站組織であることは共通しているかと思います。

  • 組織がパフォーマンスを最大化するための仕組みづくりとサポート

  • ICT技術のエキスパートとして最適なツールの導入と定着

これらは組織が継続するうえでなくてはならないもののひとつ。総務や人事、経理といったバックオフィス部門と同列の存在です。私はバックオフィスの皆様を心から尊敬しています。

事業会社の情シスにキャリアチェンジしたとき、組織のビジネスを変革し、支えることをイメージしていました。実際そのような振る舞いをしてきました。

しかし、情シスとして働いて数年が経ち、いくつかの壁にぶち当たりました。

つっかーがぶち当たった壁とは

以下の3点です。一言で言ってしまえば「権限もない一般社員が、自分の思いだけで組織を変えようとし、失敗した」というところですね。

  1. 情シスと変革者の役割は必ずしも一致しない

  2. 決裁権のない CIO 役には限界がある

  3. 変わる必要のない組織を変えようとしてしまった

3.の変わる必要のない組織とは「10年先はともかく直近は ICT の恩恵を受けなくても食っていけてしまう」ということです。

このあたりは経営者の方々としっかり対話していかねばならなかったのですが、力不足としか言いようがありません。

そして何より重要なことは「つっかーがなりたかったものは組織変革をリードするものであり、組織を平常時に支えるものではなかった」という点です。ここは組織に期待されていた役割と自身がなりたかった役割のギャップと言えるでしょう。

つっかーが本当になりたかったもの

私が情シスを志すきっかけとなった「発注者がリードしないと誰も幸せにならない」を貫くもの、すなわち「変革をリードするもの」です。

状態変化を促すものであり、それは常設組織の役割ではありません。一般的な情シスは、システムの運用フェーズにも深くコミットします。組織の一員として深く伴走が必要。

私は性格的にひとつの役割では飽きてしまうし、炎上案件大好きです。情シスとしてフルコミットする人材ではありませんでした。この点は、経営者や同僚、外部パートナーを含むステークホルダーのみなさんに対して申し訳ない気持ちです。

これからなにをしていくのか

組織やビジネスの変革を行う人を支援したいと思います。私は物事が変化する場に身を置くのが好きなようです。自分が当事者となるのはいったんお休み。様々な業界や組織に飛び込んで修行しなおしです。

ひとつの組織に所属せず、複数の組織にちょっとずつコミットしていきます。変革は一大イベントであり、ひとつの組織で経験できるのはせいぜい10年に一度。常に身を置くには傭兵としていろいろな組織に関わるのが一番です。その形態は正社員かもしれないし業務委託かもしれないしボランティアかもしれません。支援の対象も全社の経営戦略から情シスのオペレーション支援まで選びません。

一方で参画するフェーズは選びます。0→1、せいぜい1→10のフェーズにおけるカルチャー醸造に注力し、10→100フェーズは手を出しません。10→100は他に適した人材がいます。

2021/12現在は以下のワークをしています。契約があるなしに関わらず、私が「ワーク」と認識しているものです。

1.事業会社の ICT アドバイザー

もともと所属していた事業会社を含め、他の企業のアドバイザーも務めます。現在は大阪のガラス食器商社さんを支援している他、経済産業省の地方DX応援事業「ふるさとCo-LEAD」に参加。高度デジタル人材として「三重県桑名市」の企業さんたちのDX推進のお手伝いをしています。

ふるさと Co-LEAD 現地ツアーの紹介記事

三重県桑名市は名古屋から30分圏内で、バランスの良い産業構造。11月に現地視察ツアーで精密機械工場や創業100年超えの時雨煮屋さん、総合リゾートさんを視察し、外部の目線でビジネスアイデアをプレゼンしてきました。

三重県桑名市 フィールドワークツアー

来年2月に最終プレゼンなので、今回構築した地元の方との信頼関係を活かし、桑名市の産業活性化を共にリードしたいと思います。

2.DX推進支援およびディレクション

具体的なシステム企画や導入支援フェーズになったら、発注者サイドのプロジェクト推進や開発のディレクションをお手伝いします。

これまで大阪のガラス食器商社「JTC」さんの情報セキュリティマネジメント体制の構築支援や、ロゴ入りグラスをオンラインでオーダーできるWebサービス「GLASSBACCA CLOUD」(2022/1ローンチ予定)の開発ディレクションを担当しています。

GLASSBACCA CLOUD

GLASSBACCA CLOUD については、プロダクトオーナーであるJTCの役員さんを除き、デザイナーやエンジニア、マーケターも全員副業人材かつフルリモートです。ワイワイガヤガヤ1チームで理想のプロダクトを目指し開発に取り組んでいます。夏には北海道で合宿を開催、民泊の一軒家を借りて自慢のグラスを愛でつつ、プロダクトレビューを実施しました。(コロナ対策ならびにソーシャルディスタンスは徹底しています。※大人の事情)

お披露目されたオーダーメイドロゴ入りグラス

3.スタートアップの立上げ支援

キャリア2社目で経験した、自治体のシステム再構築でお世話になった方が起業したGovTechスタートアップ「AmbiRise」のお手伝いをしています。今は行政向け請求発行プラットフォーム「Haratte」の開発や社内ITインフラの整備でスキマを埋める活動中。

稼働が少なくお手伝いしていると公言するのは憚れるのですが「インターネットにつながらない隔離ネットワーク下で SaaS を利用する」みたいな超絶縛りプレイをサバイブするため、得意のゲリラ戦スキルを発揮しております。
参画の経緯は以下の記事に記載しています。

4.内製化支援プロジェクトのコンサル兼開発PM

最近ジョインしたデジタルスタジオ「ゆめみ」で PM やってます。

以下の記事に経緯を記しています。近々入社エントリーも書きたいと思います。

ゆめみは全員CEO、フルリモし放題、副業し放題制度といった独自の制度を運用しており、社内規定が Notion で社外に公開されていることでも有名です。

会社としては受託開発事業を展開しており、私もクライアントのシステム構築に従事しています。よって「つっかーはコーポレートエンジニアなのか?」という疑問を呈する方もいるかと思いますが、私自身はコーポレートエンジニアとしての矜持をもって参画しています。業務の内容ではなくマインドの観点です。

5.サウナ関連事業

今年ハマったサウナ。友人からは「ついに頭おかしくなった?」とか「徐々に洗脳されてる自分が怖い」とか、妻からは「サウナと家族どっちが大切なの?」とか言われる始末。私のサウナ愛もここまで来たかという感じです。

ここまで来たらいっそ仕事としてコミットしていきたいと思っています。長くなるので別の記事に切り出しました。興味のある方はご笑納ください。

最後に:コーポレートエンジニア宣言

私は情シスを辞めましたが、コーポレートエンジニアは辞めていません。ここでいうコーポレートエンジニアがなにかを含め、本記事の締めくくりにコーポレートエンジニアとしての宣言を残して締めたいと思います。

私は、パッションとオーナーシップをもったリーダーを全力で支援します。そしてリーダーとメンバーの間、他組織との間をとりもち、そのパッションとオーナーシップが組織に染み渡るお手伝いをします。

人を動かすのはパッションであり、ぶれない意志です。
オーナーシップをもって、ある意味欲望の赴くままに。しかし、個にフォーカスするのではなく、全にコミットする。集団として最大の成果を発揮す
る。そのために相互理解・対話を促すよう調整役として振舞います。

ICT技術をコアスキルとしてもち、ビジネストランスフォーメーションを支援するものとして、情報システムに限定せず必要なすべてのアクティビティにコミットします。

自身が得意とする IT 領域はもちろん、苦手・不得意な分野は専門家を巻き込み、組織として価値を発揮できるようなコーディネートを行います。

本宣言をもって、本記事を締めくくりたいと思います。
以上、つっかーでした。

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