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日本の主要SaaS55サービスのサイト内における「CVポイント」の調査結果まとめ

こんにちは!橋本 大祐(@hashimoto_pres)です!

前回のSaaSのサービスサイトにおける料金ページの記事の第二弾!
今回は、サービスサイト内の「CVポイント(お客様の情報を獲得するポイント)」について調べてみました!

橋本が選んだ55サービス、全て目視で確認してまとめておりますので、サービスサイトの改修の参考にしていただければと思います!

それでは、全部で5,000字と長いですが、要点だけでもご確認ください!
どうぞ!!

はじめに:サービスサイトのCVポイントは大きく11種類

55サービスを調査したところ、サービスサイトのCVポイントは下記の11種類に分けられました。(分け方の基準は橋本基準)

■お問い合わせ
 ┗電話問い合わせ
 ┗フォーム問い合わせ
 ┗パートナー制度問い合わせ(資料請求)
■資料ダウンロード
 ┗サービス資料
 ┗事例集
 ┗eBook/ホワイトペーパー
 ┗イベントレポート
 ┗見積書/料金表
■セミナー申し込み
■無料デモ/トライアル申し込み
■メルマガ登録

そして、それぞれのCVポイントの設置率は、

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上記の画像のような率となっております。

■お問い合わせ
 ┗電話問い合わせ(41.8%)
 ┗フォーム問い合わせ(96.4%)
 ┗パートナー制度問い合わせ(資料請求)(32.7%)
■資料ダウンロード
 ┗サービス資料(83.6%)
 ┗事例集(47.2%)
 ┗eBook/ホワイトペーパー(54.5%)
 ┗イベントレポート(10.9%)
 ┗見積書/料金表(27.3%)
■セミナー申し込み(56.4%)
■無料デモ/トライアル申し込み(72.7%)
■メルマガ登録(3.6%)

こちらに関しては、料金の価格レンジや営業リソース、受注貢献度などによって表に出しているものが変わってきますので、率に関しては参考までにご覧ください。
それでは、以下で詳しく考察していきます。

1.電話問い合わせ

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サービスサイト内に電話でのお問い合わせを記載しているのは、今回の母数に対しては41.8%。

サイト内に電話問い合わせを設置しているサービスの特徴としては、
Yappliさん、sansanさん、ferret Oneさんなどの月額の料金が10万円を超えるようなサービス
です。(なので上記の割合も全体の中での高単価のサービスがそれくらいの割合だった可能性が大ですw)

BtoBで高単価のサービスでは、成約1件の売り上げインパクトが大きいため、できる限りお客様の取りたいであろう行動に対応しているのだと思われます。

■電話問い合わせ
サイト内に電話の問い合わせを設置しているのが月額10万円を超えるサービスが多く、お客様の希望する行動に対応をしている。

2.お問い合わせフォーム

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ほとんどのサービスが「お問い合わせフォーム」は設置していました。
お問い合わせは、様々なお客様の様々な質問や要望、意見などを受け付けることができるため、幅広い内容の質問や要望を集約する目的で設置しているサービスが多いと思われます。

お問い合わせフォームを設けていないサービスとしては、チャネルトークさんとマネーフォワードさん。
チャネルトークさんは、フォームはないものの自社のチャットサービスをサイト内に実装しており、チャットボットで質問をすることはでき、
マネーフォワードさんは電話でのお問い合わせは設けているので、実質全ての企業がお客様の質問や意見を受け入れる何かは用意しておりました。

■お問い合わせフォーム
ほとんどのサービスが設置し、幅広い内容の質問や要望を集約している。
フォームを設置していなくても、チャットや電話などで全てのサービスがお客様の質問や要望に対応をしている。

3.パートナー制度のお問い合わせ/資料請求

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こちらは、サービスのお客様となり得る方々の情報を取得をするというよりは、サービスを広めてくれる、提供価値を高めるパートナーの募集です。

パートナー募集の内容としては、
 ・販売
 ・導入後のサポート
 ・プロダクトの機能連携
 ・ソリューション連携(自サービスだけで解決できない領域)
 ・制作(サイトや動画等 ※自社プロダクトの改善と顧客の案件の依頼)
があり、「販売パートナー」や「機能連携のパートナー」募集が割合として高かったです。

■パートナー制度申し込み
「販売パートナー」や「機能連携パートナー」が多い。
特に販売パートナーは、商材の単価や事業フェーズに偏りはない印象でした。

4.サービス資料ダウンロード

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サービス説明資料のダウンロードフォームを設置しているのは、約84%。
残りの16%のサービスは、全て「無料トライアル申し込み」のCTAを用意し、そちらでのCVを取ろうとしているのが読み取れました。

■サービス資料
約84%とお問い合わせの次に設置されているが、設置していないサービスに関しては全て「無料トライアル」に誘導をしており、そちらのCV獲得を狙っているよう。

5.事例集ダウンロード

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多くのサービスサイトがこの事例集ダウンロードのフォームまでの導線は改善の余地がありそうな印象を受けました。
「事例一覧ページ」「事例の記事ページのフッター」などに設置することで、他社の情報が気になっているお客様にダウンロードいただきやすそうですが、
「資料一覧ページ」にしか設置されていないサイトもいくつかあり、勿体無い印象を受けました。

■事例集ダウンロード
約半数の47%のサイトが設置しているものの、「事例一覧」「事例の記事のフッターorサイドバナー」にも設置していたのは全体でも5サービスほど。

6.eBook/ホワイトペーパーダウンロード

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情報収拾の段階やその領域に興味関心がある人向けの資料を作成し、ダウンロードできるようにしているサービスが約55%あります。

内容としては、
・ノウハウがまとめられたもの
・統計レポート
・実務に使えるテンプレート

が大半を占めておりました。

■eBook/ホワイトペーパーダウンロード
まだ明確にサービスに興味がある訳ではないが、その領域の情報を知りたい/興味関心を持っている方向けの施策。
ノウハウもの、統計レポート、テンプレートなどのコンテンツが多い。

7.イベントレポートダウンロード

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今回の調査の57%のサービスが定期的にセミナーを開催しておりますが、
その中でもイベントやカンファレンスの内容を資料にしてダウンロードできるようにしているのは、わずか10%ほど。

イベントレポートをダウンロードコンテンツではなく、記事として公開しているサービスもありましたが、資料化することでCVポイントにしているサービスもあるので、その方法も検討してみてください。

■イベントレポートダウンロード
自社主催のイベントやカンファレンスの内容をダウンロードコンテンツにしている。
取り組んでいる企業:b dashさん、FORCASさん、HubSpotさん等

8.見積書/料金表ダウンロード

画像3

先日執筆した「日本の主要SaaS50サービスの「料金ページ」の調査で分かった6つのこと」でも、料金ページに合わせたCTAを用意しているかどうかの内容を盛り込みました!

見積書/料金表のダウンロードのCTAは、ほとんどのサービスが料金ページに設けられており、料金が気になっているお客様が手元に資料として手に入るように設置しておりました。

■見積書/料金表ダウンロード
月額10万円以上の商材や、料金形態が複数プランのサービスで設置されており、料金が気になる方が手元に資料として残せるよう料金ページ内にCTAが設置されている

9.セミナー申し込み

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約56%のサービスが、定期的にセミナー(オフライン・ウェビナー)を実施しています。

セミナーの種類は
・サービス説明会
・デモ体験会
のようなサービス導入の検討度合いが高い方向けのもの
・ノウハウ勉強会
・トレンドの勉強会
など、サービスから少し遠い内容のものまで幅広く開催されています。

■セミナー申し込み
約半数のサービスが定期的にオフラインやウェビナー形式でセミナーを実施。
内容に関しては、サービス導入に近いところから勉強会のようなものまで様々。

10.無料デモ/トライアル申し込み

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セルフサーブできるサービスや、月に5万円以下のサービスはほとんどのサービスが設置しています。

やはりユーザーニーズとして「どんなサービスか触ってみたい/見てみたい/使ってみたい」が強いのだと思われます。

また、橋本の周辺のサービスの担当の方のお話ですと、一度データを入れ込んでしまうと、そこからの成約は資料のダウンロードと比較しても高いとのことでした。(商材によるとは思います)

■無料デモ/トライアル
「サービスをまず使ってみたい/触ってみたい」というユーザーニーズに対応したもの。
どのサービスを選定しようか他のサービス含め試していることが多く、サービス導入に近いお客様の情報を得ることができる。

11.メルマガ登録

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実践していたのは、配配メールさんとzendeskさんのみ。
配配メールさんとしては、自社からのメルマガを体験してもらうことでが商材理解にもなるため、実施しているのだと思われます。(完全に推測)

■メルマガ登録
実施しているのは今回の調査の中では2社。
日本ではあまり見かけない、、

橋本が今回の調査で参考にしたいもの/気になったもの

1.事例ページが全てダウンロードコンテンツになっている。

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b dashさんやFORCASさんの取り組みで、事例の詳細を確認しようとしたところ、全てダウンロードが必要となっています(画像の左が一覧、右が各企業の事例ダウンロードページ)。

これは確かに本気で検討している方であればダウンロードすると思う一方で、ユーザー体験としてそれぞれをダウンロードするのも大変そうだなと思ったり。
ここをCVポイントにした前後のパフォーマンスが気になります。笑

2.シミュレーションからの資料ダウンロードへの誘導

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秀逸に作られているなと感激したのがベルフェイスさんの「成果予測のシミュレーション」で、実施に導入するとどれくらいのリターンが分からないというユーザーがこのシミュレーターに入力をすると、
具体的な数字が出てきて、そして資料のダウンロードをオススメすると。
ユーザーのインサイトをよく考えて作られており、参考にしたいと思ったものの1つです。

3.シミュレーションのタイミングで情報を入力してもらう

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上記のベルフェイスさんは、シミュレーションで数字を出して資料ダウンロードに誘導するものでしたが、HARMOS 採用さんとSmartHRさんは、
シミュレーションの際にフォーム情報を入力させ、サンクスページ(もしくは自動返信メール?)でそのシミュレーションの結果を提示するというものです。
ベルフェイスさんの取り組みと比較して資料のダウンロード数やターゲットとなるお客様の含有率なども気になるところです。

4.デザインがすごいのはこの2サービス。

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左の2枚がADEBiSさん、右がTUNAGさんです。
この2サービスの資料のアイキャッチ画像は全てトンマナが統一されており、かつ非常に資料の内容を表紙で分りやすく表現していたり、
見やすく作っていらっしゃるなぁという印象を受けました。


以上、橋本が独断で選んだSaaS55サービスのサービスサイトにおける「CVポイント」に関する調査でした!

このnoteをご覧いただき、1人でも多くのお客様との出会いを生むキッカケにしていただけますと幸いです。

今回の調査の対象は橋本が独断と偏見で選んだ50サービスですので、参考程度に見ていただければと思います。

普段はTwitterで発信をしておりますので、このnoteのフォローと合わせて
フォローいただけますと幸いです。

橋本 大祐👨‍💻SaaSマニア×事業を作る人🔥


以下、今回調査したサービス一覧です。

▼全55サービス▼
ADEBiS
AI analyst
b dash
backlog
bellFace
BizteX cobit
Buzz Spreader
Chatwork
CLOUD SIDN
esa
ferret One
fondesk
FORCAS
formrun
freee
HERP Hire
Holmes
HR Brain
HRMOS 採用
HubSpot
jinjer 勤怠
KARTE
Kibela
kintone
LINE WORKS
MF決済
MIERUCA
MISOCA
NP掛け払い
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最後まで、お読みいただきありがとうございました🙇‍♂️

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