見出し画像

気合と根性の本質はなんですか

こんにちは、為末大学の質問コーナーです。今日は「試合や試験などでの気合や根性の本質って何か、それを高める方法はあるか?」という質問にお答えします。これ、すごく面白いテーマですよね。

まず、気合とか根性って、僕の感覚では「焦点を定めて、そこに全てのエネルギーを集中させる力」だと思うんです。で、これって短期的な集中力とか執着心に近いものがありますよね。例えば、英語で“guts”って言ったり、「腹が決まる」なんて言いますけど、なんとなく心よりも“腹”で物事を決める感じ、人間の本能的な部分と関係してる気がします。

質問者さんの「健康状態が良いと発揮しやすい」というのは、確かにその通りだと思います。やっぱり体が整っているときに集中力って出やすいんですよね。そして、気合や根性の発揮には性格とか環境の影響も大きいと思います。例えば、執着しやすい性格の人や、困難な状況に置かれやすい環境の人は、気合や根性を発揮しやすい傾向があるんじゃないかな。

ただ、僕自身は気合や根性より「没入」する感覚の方が強かったですね。ある領域に完全に集中して、周りの音が聞こえなくなるような状態です。これって没頭してるだけなんですけど、周りから見ると「根性あるな」とか「すごい集中力だな」って見えることが多いんですよね。

あともう一つ大事だなと思うのが「自己肯定感」です。最近は自己肯定感を鍛えるっていう話もありますけど、僕は「どんな自分でも受け入れる感覚」が自己肯定感の本質だと思うんです。これがある人って、たとえ試合で負けても、自分の存在価値は揺らがないから、結果的に強く見えるんじゃないかなと思います。

最後に、教育の話を少しすると、イギリスの寄宿学校では、寒さや空腹を体験させるようなプログラムがあるらしいんです。これ、すごく非科学的に聞こえるかもしれないけど、人間が困難に直面したときに意思を揺るがせない訓練としてやってるんですよね。リーダーになるには、こういう経験も必要なんだろうなと感じます。

僕自身は、小さい頃から「やるしかない状況」に追い込まれるというよりも、「本当に大事なものを手に入れるためにはやるしかない」と自分で思えた経験が大きかったと思います。だから、自由な環境の中で自分で選んで、集中力や行動力を発揮する方が、気合や根性を育てるには良いんじゃないかなと感じています。

こんな感じでお答えしましたが、いかがでしょうか?とても興味深い質問、ありがとうございました!


いいなと思ったら応援しよう!

Dai Tamesue(為末大)
為末にコーヒーなどを奢る制度です。 コーヒー 300円 ビール  500円 ラフロイグ1000円