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住宅ローンを問題として考えてみる

大胆にも住宅ローンを日本の問題の元凶として考えてみたいと思います。全く素人の分野ばかりなので見当違いだらけでしょうが。

ギャロップ(2022(によれば日本人の仕事の満足度は5%と調査対象145カ国で最低だそうです。その理由の一つに「自分に合わないのに辞めずに続ける」があるのではないかと思います。

文化もあるのは当然として、その背景に住宅ローンがあると考えられないでしょうか。30年ローンが組めるのは世界でも極めて珍しい国です。30年後に変わらずローンを払えるなんて普通は信じられませんが、人が仕事を辞めない、会社も解雇しないことを前提とすれば可能です。

ハラスメントも「人が辞めない。情報が外に出ない」ことによって深刻化します。人が流動化する社会では情報が外に出るので、おかしなことはやりにくくなる。

ローンが組めるかどうかは、本人の信用ではなく、その人が入社した会社の信用で決まります。だから20代でローンが組める。流動性の高い社会であれば、会社とその人の信用はそこまで結びつきません。

受験が加速します。まずいい会社に入る。そうすれば信用が手に入る。信用が手に入れば色々有利で、資産も手に入れやすい。

信用ある会社に入れローンが組めた人は不動産を手に入れます。不動産価格が高騰しているのはご存知だと思いますが、インフレ基調になると結果として不動産など資産を持つ人は豊かになり、現金で暮らしている人は貧しくなります。格差が広がります。

変動金利を選んでいる人の比率は7割と言われています(今は逆転したそうですが)。金利を上げてしまうと、ローンが払えなくなる人が多数でます。結果としていくら円が弱くなっても金利があげられない。

昔メディアの人と話をした時に「サラリーマンになってからメディアは戦えなくなった」と言っていたのが印象的でした。生活のために仕事を辞めなければならないかもしれないリスクが取れない。それが妥協に繋がったのではないかと。こちらは普通の仕事も同じですが。

整理すると、

「終身雇用で人が辞めないことを前提に住宅ローンができた→ローンを組んだ人はやめにくくなった→人の流動性が下がっていった→仕事の満足度は下がった→ハラスメントをしてもやめないので加速した(やめさせるために推奨される例すら)→流動性が低くなり雇用が多い企業が保守的になり、時に既得権益化した→円が弱くなっても金利が上げられなくなった→日本が停滞した。」

相当乱暴な着地かなと思いながら、もしこう考えたらどうだろうというのをまとめてみました。

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