見出し画像

息子の教育をどうするか

ChatGPTを触り続けていて、人間の知的労働のほとんどは代用されてしまうと確信するようになりました。息子が大きくなった頃にはどんな仕事のやり方になっているのだろうとこれまでは考えていましたが、息子どころか私の働き方や仕事が劇的に変わるわけです。息子に対して「これをやっておけば将来役にたつ」と言えることがほとんどなくなってきたと感じています。

とはいえ父親の威厳を保つためにも教訓めいたものを自分なりに考えました。おそらく以下に挙げる三つは今後もなくならないのではないかと予想し、自分が息子の目の前で実践してみるようにしています。子供は面白いもので伝えたことは何も覚えてませんが、私の振る舞いは驚くほどよく覚えているし、嫌になる程似てきます。

まず「面白がる力」です。よく陸上選手の時代に「走っていて何が面白いの」と言われましたが、不思議ととても面白かったです。自分との対話を通じて、より速くなる方法を考えて実践するのはたまらなく興味深いことでした。その経験から、面白さには「対象の面白さ」と「面白がる力」の掛け算で決まっていて、面白がる力さえ身につけば世の中はだいたい面白くなると考えるようになりました。ただ走ることですら面白がれたので、私は大体のことを面白く感じるように育ちました。

次に「魅力的であること」です。人間の能力差をAIがカバーし始めると、人間の評価は何かができるという機能面から、好き嫌いに入っていくと思います。誰からも好かれることはできませんが、誰かに好かれることは大事です。私は魅力を出す手っ取り早い方法は素直になることだと考えています。自分が溢れ出ている人は魅力的です。ですので、父親自ら欲をそのまま出すことと、その欲を自分でも知っているという二つを意識して息子に見せています。

最後に「仲良くなれる」ことです。誰とでもそれなりに仲良くなれる能力はこれからも重要であり続けると思います。これは社交がうまいというのとは少し違っています。しっかり訓練されて社交がうまい人もたくさんいますが、それでは知り合いは増やせても友達にはなれません。社交の訓練をしすぎるとパブリックなペルソナが強くなりすぎて、外から見て中身が見えなくなってしまいます。仲良くなる上で喧嘩や、トラブルを避けられません。それでも、総じて人間そのものを大好きになるということをなるべく見せるようにしています。

これからは人間らしさの時代だ。父さんもAI時代を泥臭く生きていくから、おまえもなんとかするんだぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?