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そういえばミャンマー。

最近読んだ本の著者がとにかく旅エッセイを書いている。そうか、物書きってのは旅をするのか。それとも、旅人は物書きでもあるのか?そんな疑問を持ちながら今日も旅エッセイを読んでいます。

角田光代さんの『いつも旅のなか』(角川文庫)を読み終えました。

きっかけは『対岸の彼女』を読み終え、角田光代さんの他の本も読んでみたいと思ったから。旅エッセイを読むんだ!と言うつもりはなかったんです。でも、読み始めたらアッという間!面白すぎて読み終えてしまいました。

角田光代さんって『対岸の彼女』以外の作品を知らなかったんですが『いつも旅のなか』読んでると、本当に同じ人なのか?驚きと発見の連続です。

でね、この本のなかで「そういえばミャンマー」という章があります。私もミャンマー行ったので、懐かしく思いながら読んだのですが…

ミャンマーはものすごくいい国である。すばらしいと思う。けれどなんていうか、記憶に残りにくいのだ。(・・・中略・・・)どこの国がどうだったとひとしきり話したあとで、「ああそういえばミャンマー」と、うっすらと思い出す程度である。

『いつも旅のなか』(角川文庫)

そう、ほんとそうなんです!

何度もあのミャンマーの日々を思い出しながら、共に旅した人と話をするのですが、なぜかその前後に行ったタイ、スリランカ、中国…あれ?なぜかミャンマーの記憶がスッと出てこない!

ゆえに「ああそういえばミャンマー」なんですよね。
ミャンマーには何かそういう空気が流れているのかもしれません。

結婚は二番目に好きな人とするものだと、どこかで聞いたことがあるけれど、ミャンマーを旅しているとなんとなくその迷言に納得もいく。一等好きな人より二番目のほうが、心落ち着くおだやかな日々を送れる、って意味なんだろう。ミャンマーとはつまり、そういう場所である。

『いつも旅のなか』(角川文庫)

昨今では色々と話題あがるミャンマーですが、不思議と居心地はよく、ストレスを感じない、そういう国だった気がします。
8年も前に行った写真を見ながら角田光代さん『いつも旅のなか』を読み、あの頃に浸ってしまいました。

また、旅に出る準備が整ったら行ってみたい場所です。

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