ジョバンニの孤独という曲について。その2

昨年11月から音楽活動「シンガーソングライター」として再出発をしたハクイダイスケです。
それとは別で、Tシャツを中心としたブランド、【DEATHBEAR LIVE ON MUZIK】も運営しています。

昨日の続きです。

■「銀河鉄道の夜」モチーフについて

「ジョバンニ」とは人名。イタリア読みの名前になるけれど、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に出てくる孤独を抱えた主人公の名前です。

「銀河鉄道の夜」の描かれる情景の美しさと、夜の銀河の少し冷たくも凛とした世界観を表現したいと音づくりに向き合いました。

10年ほど前に読み直したときに、自分の体験がフラッシュバックして涙が止まらなかった記憶があります。

ジョバンニという孤独な少年が心を許した友人、カムパネルラと共に銀河鉄道にのり銀河をめぐっていたが、実はそのカムパネルラはザネリという少年を助けるために犠牲となり川でおぼれて死んでしまう。
家庭でも学校でも職場でも孤独、たった一人の友人とも離別してしまう。
色んな解釈があると思いますが、自分は特に「このつらい経験を経て、それでも生きているならば幸せになるために前にすすもう」というメッセージを受け取りました。

こんな風に、文豪の作品になぞらえた歌詞だから、MVという扱い（リード曲）にしていいんだろうか、という迷いもあったけれど、結局「自分の体験をそのままこの作品にすんなり投影できるほど、自分の強い大きな思いを表現しているから良いだろう」という結論に至りました。

■死生観。絶望と未来。

宮沢賢治は「永訣の朝」という詩も書いています。ぼくはここにも酷く強く共感しています。

大切な人を失ったときに、取り戻しようがない後悔があるのかどうか。
その苦しみや苦悩、本当の幸せとは何か？を考えた事。それが強く自分の心に刺さっていて、それがこの歌詞になりました。

カムパネルラという友人は死んでしまったけれど、彼は亡き母に対して胸をはれるような生き方をしたこと。
絶望していながらも、結局ジョバンニは自分の家に帰る。

「家」ってなんだろう。自分の「居場所」ってなんだろう。

家、故郷、生きてきた時間、帰る場所…
そこの空気感を作品に閉じ込めるため、映像に差し込んでいる光や風景の写真は全てハクイダイスケの地元、堺東（通称ガシ）の風景です。
間奏部分の歌詞は走馬灯のような、、、列車が目の前に止まるような「時間が過去から今に追いつく」ような表現になりました。
このようなアイデアと実現をしてくれた監督には感謝です。

恋人・夫婦というだけでなく、広い意味で愛しい人との離別を受け入れるのは、とても辛く時間がかかる事。
それでも人は、それを受け入れて明日を生きていかなければならない。いつ理不尽に・不条理に終わるかわからない人生。

自分にどんな幸せが訪れようと、
どんな不幸が訪れようと、
世界中の人はそれを知らないし、
陽は沈み、夜が明けるとまた変わらない明日がくる。

そんな世界で、あなたはどう生きますか？

ぼくはその「絶望」が自分に降りかかったときに、後悔したくない。
誠実に生き、時間を大切にし、愛する人を傷つけずに生きていたい。
人と関わり生まれる縁を大切にし、少しでも多くの幸せの中でいきていたい。そういう気持ちを込めて、この曲を作り上げました。

この曲を強い気持ちで歌う事で、踏ん張る力みたいなのを伝えられたらなって思います。

1stアルバム「生命の華」

いよいよ今週末がレコ発ライブ。
頑張ります。

■ライブ予定

8/13(土)新大阪淡路SlowBird（レコ発イベント）

日程： 2022.8.13
会場：新大阪淡路Slow Bird
ハクイダイスケレコ発「purify Vol.1」
出演：ハクイダイスケ / たづ（Absolute） / 常陸淳（少年ピース）/ 逆に、ゆうちゃんバンド(Aco.) / てふてふ
OPEN17:30 / START18:00
前売2500 / 当日3000
▼無料配信URL
https://twitcasting.tv/slowbirdcafe
▼投げ銭
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02z6n37mjvg21.html

8/21(日)大阪梅田ポテトキッド

8/27(土)岡山Buddah
9/16(金)大阪心斎橋AtlantiQs

―詳細未発表情報―
9/19(月祝)兵庫尼崎
10/9(日)名古屋(昼公演)
10/23(日)兵庫尼崎
11/4(金)東京
11/20(日)兵庫尼崎
11/26(土)BodaijuCafe（主催）

全ての会場はご予約可能です。
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